木枯らしが吹きマフラーを巻くと、冬が来た感じだ。イチョウがきれいだ。寒くなったせいか、逆に腰を温めて寝ていて熱いせいか夜中に目が覚める。いや、単に年なのかもしれない。夜なかに考えることは、どうもマイナスでいけない。なにか心の底に不安があるのかもしれない。昼間は思い出さなくなった昔の失敗も思い出す。しかし、どうしてあのように間違いが多かったのだろうか。何が不安であんなにしがみつくように生きていたのだろうか。バランスを大きく欠いていた。右に行くべきところは左へ、左へ行く方がいいところを全部右に行った気もする。自信がなくて怖かったのかもしれない。ずっとずっとその過去を引きずっていた。でも、ご苦労さん と今は言える。
向田邦子の本にあった彼女の聞き違えの話。「わらべは見たり、野なかの薔薇」を「夜中の薔薇」と思っていたという。湘南の夜中の薔薇は350円で幸せを運んでくれる。右でも左でも結局はこんな小さな幸せが欲しかったのかな。
向田邦子の本にあった彼女の聞き違えの話。「わらべは見たり、野なかの薔薇」を「夜中の薔薇」と思っていたという。湘南の夜中の薔薇は350円で幸せを運んでくれる。右でも左でも結局はこんな小さな幸せが欲しかったのかな。
