風邪を拗らせたらしい。風邪などひかなかったのに・・・。それでも老体にムチ打って働いている。私の前世はよほど怠けものだったのだろう。たくさんたまった写真の整理をしていた。思わぬ所に自分の姿があったりする。そんななかにさびしそうな男の後姿があった。どうしてこの人の後姿がさびしそうなのだろう?不思議だ。いつも笑顔の素敵な人なのに。何不自由なく人生を楽しんでいる感じなのに・・・。私がそう感じるだけなのだろうか・・・。そういうさびしそうな背中をした男の人がときどきいる。思わず後ろから抱きしめてあげたくなるような後姿。そっと心の奥にしまってあるなにかがあるのかもしれない。写真の空の青さが目にしみた。
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