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あなたに「ぬくもり」を届けたくてブログをつくっています

かなしいとさびしい

2016-01-11 22:32:43 | 日記
 中学受験の生徒が第一段階をクリアした。例年のことながら、きつい毎日だ。いろいろな自分を持たないと乗り越えられない。電車のなかでは、宮本輝の世界に入る。15年前も心に残った部分、「きみがもし死んでも、別にかなしくないのだと―ただ、さびしいのだと―」。15年前以上に今は心に響く。「さびしい」という言葉の重さ。だから、私は一人で生きなくてはならない。なにかを失った時は、大声で泣きわめくかもしれない。でも、「さびしく」はないのだと。強くはなったけど、孤独は深くなった。

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命の器

2016-01-10 21:52:45 | 日記
 お正月気分もなく、次から次へと用事が押し寄せてくる。季節も急いでいるのか、沈丁花が花をつけているし、河津桜のつぼみもふくらみ出している。乗り物に乗っている時間も長いので、短編ものを本棚から引き出した。宮本輝の「命の器」だった。かなり前に買った本だ。ブックカバーの書店名から15年位前なのだろうか。その中の「命の器」という章に、『人と人とのつながりは、目に見えぬその人間としての基底部に、同じものを有している』とある。

たしかにその通りだと、この年になると思う。抗っても、抗っても、自分という人間の核をなすものを共有している人間としか結びついていかない。どうみてもタイプが違うと思う二人も、よく分析すると核の部分はそっくりだ。宮本輝は「宿命」とか「宿業」とかいっているが、「縁(えにし)」というのか、必然的に人は出逢っているような気がする。私は、わがままをし続けて、同じ「縁」の人を集めきったように思える。最高の人生だ と思う。


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選 択

2016-01-05 21:44:00 | 日記
 暖かいお正月。日帰りの京都行きがきいているのか身体が重い。今年は暦が悪いのか、帰省ラッシュが3日に集中したようだ。帰りの新幹線の指定席は満席。遅い時間ならと19時台に京都を出た。なんとか名古屋までは指定席が取れた。新横浜まで行くのならそのままでよかったが、小田原で降りるとなると、2時間のひかりで立っていくか、3時間のろのろとこだまで座っていくか(自由席が空いていれば)のどちらかになる。昼間の足の疲れから、こだまを選んだ。うまく座れて、小田原まで席はゆうゆうだった。しかし、各駅停車で駅での待ち時間が5分はざら。だんだんいらいらしてくる。ああ、立ってでも早く帰れるほうがよかったかな と思う。人生ってこんなものだろうな と思った。ひかりに乗れば、ゆっくりでもこだまで座った方がよかった思うかもしれない。

京都を離れる時、胸が詰まって涙が出そうになった。朝1番の新幹線でも京都に1泊すればよかったのか・・・。2月に時間ができたら、雪の大原でも歩きに行こう。

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言えない一言

2016-01-02 21:49:35 | 日記
 暖かいお正月。今日から仕事。夕方、車窓から見える富士のシルエットが美しい。相変わらず部屋が片付けられない。特に仏間は物置になりやすい。(仏間と言うよりは家具置場)毎朝のお祈りで、きれい好きだった祖父に謝っている。そんなとき思うことがある。「何で大事なことをいってくれなかったの」と。でもこの頃、それが男の優しさなのだ と思えるようになった。女は思う、大事だから言わなくてはならない と。なんとも現実的で自分中心だ。男はそれを聞いた時の相手の気持ちを思うと、それだけで言葉がでないのではないだろうか。そんなことがたくさんあったなぁ。それを男のずるさと思い、許せなかった。「大事なことを言わないなんてひきょう者だ」と。私がそうでない人に巡り合ったから、やさしさと思えるのだろうか。大事な質問には答えてくれるが、相手が悲しむかもしれないことは 言えないのだろ。それはどうにもならない男の性なのかもしれない。男は富士のシルエットのような気がした。

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あなたに逢いたくて

2016-01-01 23:47:25 | 日記
 大晦日から家のことは全てそのままにして、母のもとへ帰った。10分しか短期記憶が持たない母が待っていてくれた。88歳になる母が私よりは上手だとなます用の大根を切る。たしかに上手い。外へ出たがる母を連れてスーパーへ。入口で小さな松のお飾りを見つけて欲しいと言う。全部買い物済んだからね、といって最後に買いに行くと、あら、いいのがあったわね と。ああ、記憶がないのだ・・・。そんな母と紅白歌合戦を見る。私より目敏くマッチ―をみつけて「今日は何を歌うんだろうね?いい男になったね」と。何よりびっくりは、関ジャニ∞を知っている。いや、V 6も嵐の二宮君も、SUMAPは草薙君がいいという。TOKIOも長いね という。この記憶はどうなっているのか?五木君はいい顔になったけど、森君はひどいね と。それからしばらくすると、今日は五木君は歌わないのか?と。なんだかんだといいながら、トリのマッチ―をみて、聖子ちゃんを見て言った。「老けたねぇ」。母の記憶の聖子ちゃんはいくつなのだろうか?いやはやあっぱれの母である。二人で見た紅白は母の記憶に残るのだろうか?

ふと、聖子ちゃんの歌のフレーズが心に浮かんだ。「あなたに逢いたくて逢いたくて・・」

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