のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

巡れ、篠栗。八十八ヶ所巡礼の旅。

2019年04月16日 00時03分51秒 | 100キロウォーク
久しぶりにウォーキング練習へ参加しました。
前回、歩いたのが100キロウォーク中止残念会だったので、実に半年ぶりです。

この半年間、まったくと言っていいほど運動をしていなかったのですが、にも関わらず
「子育てで結構、体力使ってるもんね。」
と変な自信を持って練習に挑みました。
が、結論から言うと、子育てで使う体力と100キロウォーク用の体力は全然別ものでした。
開始2時間ぐらいでバテて、心が折れました。長い長い一日であった・・・。
もう今日という日が終わらないんじゃないかな、と何度か思いました。ち
ょっと泣きそうにもなりました。(どんだけ心折れてるんだ・・・。)

とはいえ、久々に子どもと離れて過ごす休日は新鮮で楽しくもありました。
中盤、山道が割にあり、しかもその山道には、山初心者の私からすると「ほ、ほんまもんの山道やん・・・。」という(アスファルトなんて皆無。ならされた道もない、すぐそばを見ると足がすくむ、というような)ものもあって(山に慣れている人が読むと、おそらく鼻で笑います。きっと、そんなには危なくない山道ではあるんだと思います。が、なにせ初心者な上にアスファルトで舗装されていても急な下り道は足がおぼつかなくなるバランス感覚皆無者なので)夫にしがみつかなければ歩くこともままならない箇所が何か所かあり、思いがけず夫婦間のコミュニケーションも深められました。
そして、身体を使うことの大切さも身をもって教えていただいた(思い知らされた・・・)貴重な一日でもありました。

いつも「歩くの好きだし。人よりは歩いているし。」と心の底で思っていましたが、よくよく考えると、最近の朝はいつもバタバタで時間がまったくなく、最寄り駅まで徒歩10分程度にも拘わらず、車で送ってもらっているし、歩いて行けないこともない保育園のお迎えも「夕食の準備があるからな。」と思って、車一択だし、子どもとお散歩をよくしているとはいえ、所詮は歩く距離なんて、2歳児が歩ける程度の距離なわけで・・・よくよく考えなくても、まったくもって人より歩けてはいませんでした。なんで「人よりは歩いている」と思ってたんだ、わたしは。

そんなこんなでがっつり疲れて、がっつり筋肉痛です。
朝8時から歩き始めて、お昼休憩の11時半時点で、既に筋肉痛に襲われていました。

今回のコースは篠栗にある八十八か所お遍路の旅コース。
前述したように基本は山の中だったのですが、そのおかげでゴールまでたどり着けたといっても過言ではありません。今日のコースが街中で、バス停や駅がすぐそばを通っていたら、間違いなくリタイヤしていました。いや、バス停や駅が近くになくても、タクシーがすぐそばを通る道であれば、リタイヤしておったかもしれん・・・。

久々の練習が今回のコースで本当に良かった。
・・・とのど元過ぎた今は思っています。
そして、なぜ練習前に私はなぜあんなに自信を持っていたのだ、とも思っています。
楽観的って恐ろしい。

八十八か所のうち、一日目で廻ったのは四十一か所。
どこものどかな、そしてどこか厳粛な自然に囲まれた里山で、目に入る景色も、耳から入ってくる音も、肌に触れる空気も、踏みしめた足から伝わる土の感触も、すべてすべて静謐で心地よいものでした。静謐だけれど、鳥の鳴き声、川を流れる水の音には、春の賑やかさもあって、「季節はもうすっかり春なのね」としみじみ、そして存分に味わえた一日でした。

今回の練習で何より嬉しかったのは、私たちの生活に今も信仰が根付いていることを実感できたこと。人里離れた山の中にいくつもある仏やお地蔵様は、結構な割合で、古びていない手作りの帽子や、願いや感謝の言葉が書き記された前掛けを身に着けていて、花や線香、お酒も備えられていました。

それらの光景から、行きやすい場所ではないのに、たくさんの人が間をおかずに訪れていること、生活の喜びや悲しみや願いをお地蔵さまや仏さまと共有していること、訪れる人たちはお地蔵さまや仏さまに畏れというよりは、親しみの情を抱いて大切にしていることが伝わってきて、なんだかとても嬉しくなりました。

私たちはずっとずっと昔からこうやって人の力では及ばない何かに支えられて生きているんだな、「自分一人で生きる」「自己責任」だなんて、おこがましいことだな、と思いました。

夫さんは先月亡くなったお義父さんのわらじを買って、そのわらじをリュックにぶら下げて共に歩き、お義父さんのことをお願いしていました。こういう祈り方も神様の感じ方や神様との向き合い方も、仰々しくなく素朴で素敵だなあ、と心から思いました。

それにしても。
私が歩いたのは2日間の練習の1日目のみ。距離にして30キロほどです。
100キロウォークの第一チェックポイントは36キロ地点なのです。
こんなにきついのに、そして心が折れ果ててしまったというのに、まだ第一チェックポイントにすら未到達・・・。いつもは優しく励ましてくれるキャップも、今回の私のばてっぷりに
「やっぱり日頃の積み重ねが大事やけんね。」
と、言葉少なく穏やかに、含みある言葉をプレゼントしてくれました。

日頃の積み重ね・・・。
一番私の苦手な分野です。
が。10月に泣かないためにもがんばらないと。まずはスクワットやストレッチから。

今年は年明けから、夫婦で英語の勉強を開始しました。
英語も「日頃の積み重ね」が大事なもの。
2019年は(って、もう4月ですが。)「日頃の積み重ね」と向き合う一年になりそうです。
心身ともに一歩一歩、前へ進んでいける年にします。

あぁ・・・。
それでもやっぱり今年の10月が恐ろしい。
練習から2日経って、筋肉痛はよりひどくなっています。
この痛みが100キロに対する恐怖を引き立てています。