Il film del sogno

現実逃避の夢日記

ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!

2006-04-16 18:16:00 | 日記
4/13(木)曇り一時雨
終日打ち合わせ。
夕刻には上野で人と会う。
そのまま大門の宴席へ。
還暦近くの紳士と20代前半の淑女と対座して杯をあげる。
三者共通の話題が在る訳ではないが、3時間ほど懇親する。

宴果てて有楽町シネカノンで【ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!】のレイトショウを鑑賞。
観客は一桁、カップルが何組か。
つまりガランガランである。心地よし。

コアなファンが多いクレイアニメの最新作。監督はご存知ニック・パーク。
女子供が観るファンシーものだと思ったら大間違い。
そうした娯楽性は十二分にあるが、これは英国らしい乾いたユーモアとアメリカンなサイト・ギャグが上手くブレンドされた風刺映画であろう。

クレイアニメが不得手とする、滑らかな動きとスピード感もCGの補完でストレスなく見られた。
ただし、良く練られたシナリオだとは思うが、パロディの多用は悪乗りが過ぎないか。
細部にこだわった苦心のセットや映画的なカット割りにクリエーターたちの技量やセンスを感じる。

アカデミー受賞もむべなるかな。

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寝ずの番

2006-04-16 18:07:00 | 日記
4/15(土)曇り時々晴れ
義母の退院に付き合う。
ついで寝たきりの実父を見舞う。

午後、散歩ついでにユナイッテッド・シネマとしまえんで【寝ずの番】を鑑賞。
原作は中島らもの短編。
上方落語の大名人の通夜に集う人々が語る思い出。
こじんまりした人情喜劇。
お葬式を描いた喜劇では既に伊丹十三の『お葬式』がある。
地味な内容ではあったが、切り口と役者でみせて佳作でありました。
監督は津川雅彦。
あえてマキノ姓にしての初演出。
爆笑とまではいかないが、故人たちのエピソードには、胸に迫るものはある。
可笑しくて馬鹿馬鹿しく、そして切ない。

客席は中高年層で満席に近かったので驚いた。
【マキノ】ブランドが日本映画の黎明期から連綿と続く名家の血統などといったって、若年層は誰も知るまい。

通夜の席であれこれ言われるような人生を送りたいものですな。
忘れ去られてしまうほど寂しいことはない。

中井貴一が熱演。
ほかのお弟子を演じた笹野高史、岸部一徳、木下ほうか、田中章はキャスティングの妙技あり。
大根の木村佳乃もこれまでで一番良かった。
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最臭兵器 エクソシスターズ5

2006-04-16 17:42:00 | 日記
4/14(金)曇り
大学で社会心理学を教えている旧友(女性50歳)あり。
『これは凄いから見てみな』と豊田薫監督のDVDを貸してもらった。
アダルトである。
それもスカトロ。
つまり糞尿ものである。
教材として使っているのか、彼女のコレクションなのかは聞けずにいる。
わたくしは全くそちらの趣味はないのだが、いやはやこれはスサマジイ内容で、名伏し難い感銘?をうけた。
悶々とした男性諸氏の自涜行為のツールという実用性から完全に逸脱したシロモノである。
パゾリーニの【ソドムの市】を例にとるまでもなく、醜悪な穢土を描ききると、その精神は聖なる浄化作用とも言うべき昇華を始める。

知的で美貌のヒロイン(唐沢美樹)が徹頭徹尾陵辱される様を見ていて、何故か大正時代に「相対会」を主宰していた小倉清三郎とその夫人・道世を思い出した。
彼らの活動は坪内逍遥、芥川龍之介、平塚雷鳥、伊藤野枝らも支持していたという。

アヴァンギャルドな性の求道者たちは何時の時代にもいる。
そして、男女の仲ほど他人様が解らないように、その性癖もまたしかり。


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