夕方、携帯が鳴った。
「ころっけがいなくなったぁっ!」。
奥さんの悲痛な叫びが飛び込んできた。
何の躊躇もなく、帰宅する私。
リーマンとして多少問題はあるような気もする。
で、いろいろ考えた。
辺りはもう暗い。
「黒い犬だから、はねられてるかもなあ…」
「遺体が見つかればまだいいけど、行方不明のままならキツイなあ」
奥さんによると、「塾に向かったチビを追っていったかも!」
チビは責任を感じちゃうかなあ、なぞとも、思いました。
思い起こせば、いいヤツだったなあ。
これは、1歳ごろかな?
いろんな思い出を紡ぎました。
むやみに明るい彼女だった。
ここで別れるのは、なかなかキツイもんである。
などと心を揺らしながら、鬱々と車のキーを捻った瞬間、また携帯が鳴った。
奥さんである。
最悪の事態を想定して、電話に出る私。
すると、「いたよ、ころっけ」と奥さん。
「生きてた?」と私。
返ってきた答えはとゆーと…
「寝てた、押し入れの中で」。
今年一番の脱力でありました。
塾に行く前に、チビがいたずらで押し入れに閉じこめたらしい。
で、ころっけも押し入れが嫌いじゃないから、特に抵抗もせず。
それでも、奥さんは「ころっけっ!」って叫んで家中を探し回ったようだから、
彼女もグーグー寝てたわけじゃないんでしょう。
ただ、彼女(ころっけ)は一切、鳴かないからね。
全然、その居場所がわかんなかったわけですな。
とゆーことで、今回の事態を教訓に、
今後、ころっけに鈴を付けるかどうか、
検討中のHAPPYMAN家である。