今回の旅も、竿を四本積んで出発したのである。
そしてまずチャレンジしたのが、体験実習船「マンボウ」。
釣りじゃねえよ、漁業だよっ!って話である。
出船を待つ地元の漁師に妙になじんでいるチビであった。
物怖じしない点は、なかなかよろしい。
そしてわれわれは勇躍、徳島県海部町の鞆浦漁協の船に乗り込んだのである。
数キロ沖合いでのまき網漁。
みんなモノホンの漁師ばっかりで、トウシロウはわれわれ親子だけ。
顧客サービスも何もあったもんじゃなく、下手に動くと怒声が飛ぶ。
網を巻き上げているすぐそばを走り回るチビは、
当然のごとく「こりゃあ、危ないでえ」と何度も大声で叱られていた。
しかし、このヒトも反省がないタイプ。
しかし、チビも頑張りました。
漁師と一緒に網を引く場面も。
獲れた魚は船上でさばいてくれる。
写真はイシガキダイ。「こいつが一番うまい」と、漁師は断言。
こんな経験は一生できないだろうから、よかったよかったって話である。
大人1500円、子ども500円。
私たちはお土産の魚をもらわなかったが、漁師は「もって帰らんのか」と淋しそうに。
欲しいといえば、クーラーいっぱいくれると思う。
それは別としても、これは絶対にお勧めである。
で、次は四万十川。
最後の清流と名高い四万十だが、われわれはあえて河口に陣取った。
なんて、そんなの無理に決まってるんだけど、チビは大本気。
で、上がってきたものはというと、 これやらアレやらソレやら。
それでも見たこともないような魚ばかりで、ワクワクドキドキ。
「黄金伝説」の見過ぎか、
釣り上げた魚だけで生き抜くなぞとチビが言い出し、とりあえずBBQで塩焼き。
得がたい体験である。もうこれっきりにしたいが…。
そして最後は宇和島。
夜中に突然タチウオ釣りを思いつき、三浦半島にレッツゴー。
しかし道中、チビは熟睡。結局、一人で釣ることに。
途中、場所替えをして、小浜とかいう集落の波止に。
そこで確変級の大爆発。なんせタチウオが群れをなして泳いでいるのである。
当然、バカ釣れ。
寝ていたチビをたたき起こしたが、釣れるのですぐにご機嫌に。
あっという間に6匹を釣り上げた私たち。
しかもルアーでも釣れました。
いやあ、本で読んだことはあったけど、ホントに釣れるんだなあ。
しかし、深夜三時にいきなり波止に現れ、
がんがんタチウオを釣り上げる小学生とはいかがなものか。
地元の釣り人は今頃、
「あれは狐か狸じゃったに違いない」なぞと遠い目で呟いていることだろう。