マロリーは秘密工作員だ。ただし、CIA直属ではなく、CIAに委嘱された民間企業と契約を結んで働いている。
演じるのは現役の総合格闘技の女王だ。
当然のように身体は素晴らしくよく動く。
走れるし、跳べるし、銃は扱えるし、車の運転は巧いし、なによりも肉弾戦の実技がちがう。
そんなマロリーが、各地を転戦する。
冒頭に出てくるのは、元恋人にニューヨーク州北部の地味なダイナーで襲われる場面だが、映画はそこからフラッシュバックに入る。
しかしこのシーンでわかった。
この女性、相当演技がヘタだぞ。
その後、バルセロナでは追跡劇が演じられ、ダブリンでは逃走劇が展開される。
彼女の筋力と心肺機能と体技がちがうのだ。
でもそれだけなのかもしれない。
カラーノという素材を得なければ不可能な手法だが、監督のスティーブン・ソダーバーグは、新しいおもちゃを手に入れたように楽しそうだ。
ソダーバーグはB級アクションの世界で映画小僧に戻っている。
本当にB級だ。
こんあB級にアントニオ・バンデラスやユアン・マクレガー、マイケル・ダグラスが出演しているのが不思議。
よほどお金に困っているのか？
まったく、アート映画など撮るのをやめて、こちらに専心してはどうかとお節介を焼きたくなるほどだ。
処理のもたつく部分もときどき混じるが、ここは突っ込まないでおきたい。
そう思うとC級なのかも。
これは見ないほうが良いですね～