映画に軽量級と重量級があるとしたら、タイトルの通り（ファーナスは金属の溶鉱炉のこと）間違いなく超重量級の作品。「悪役」がドライブインシアターの冒頭のシーンから、緊張感がスクリーンに漂い、その緊張感はラストまで途絶えることがない。
行きつけのバーのテレビでは、アメリカの変革を訴えるオバマの選挙運動が報じられている。
ずっと変わらなかった／変われなかったアメリカの真の窮状について問うものです。
作品ごとに自身の肉体と精神をとことん追い込む役に対してストイックな俳優。
昔ならロバート・デ・ニーロ。最近ならマシュー・マコノヒー...そしてクリスチャン・ベール。
彼は、いつにも増して異様な集中力と強度で、感情を押し殺し続ける主人公を熱演している。
そして内容はほとんど男しか出てこない、男くさい映画。
確かに本作は本年度屈指の男くさい映画である。
骨の髄までズッシリと響く映画を観たい人には、オススメします。