オリジナルはブロードウェイ・ミュージカル。映画化は二度目。
今回の特徴は、時代背景を現代に移し替えたこと。
「ANNIE アニー」のキーパーソンは、10歳の少女アニーを演じる主役。
オリジナルのように元気で愛らしい。
だけじゃなく、少々生意気でちゃっかりした面もあるアニーを、ナチュラルに演じている。
とくにニューヨーク市長に立候補中のＩＴ長者と出会ったアニーが、彼女を選挙戦に利用しようとする関係を築くエピソード。
己の才覚と努力で成功の階段を上ってきた長者と、彼に与えてもらったチャンスをいかして未来を切り開いて行こうとするアニーの間に、似た者同士の友情が芽生えていく点。
物語の背景は大恐慌時代、格差社会のミュージカル。
ドラマは、持てる者（大富豪）が持たざる者（アニー）との触れ合いを通じて自分の人生に足りないものに気づいていく過程を描く。
その骨組みは今回のリメイク版も同じなのだが、持てる者と持たざる者の関係がより対等に近づいている点に、時の流れを感じた。