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22.5.19 『花美有山』(309m)  震災の崩壊地をめぐる

 木曜日に『安平道』~『知決辺』を周遊した後、

町道を少し戻り、

「幌内高丘林道」に入った。

そして1kmほど進んで空き地に駐車。

徒歩で歩き始めた。

 「花美有山」にはこの日とは逆側の、

「厚幌ダム」側から歩いて、

二度登ったことがある。

しかし高丘側からは入ったことがなかったので、

ここを歩いてみたいと思っていた。

こんなことを言うと、

関係方面の方々から、

大変なお叱りを頂くことになるが、

正直言って私は、

胆振東部地震によって地滑りが発生し、

崩落した山肌の風景を見るのが好きだ。

周囲の緑と薄茶のコントラストが美しい。

そんな風景を見たくて、

今回高丘側から歩くことにした。

 歩きだすとすぐ、

地滑りで根っこごと押し流された、

倒木の山が目に入る。

地震の凄まじさを、

否応なく感じさせられる。

この林道は一昨年まで随所で崩壊し、

完全に寸断されていた。

それが昨年中に修復が終わり、

今は大変きれいになっている。

そして高度を上げていくと、

期待通りの素晴らしい景観が広がる。

前述の緑と薄茶色のコントラストが、

見える範囲いっぱいに広がっている。

その中には、

一昨年の正月に登った「赤須山」(四等三角点)の山肌も、

大きく削られていることに驚いた。

 250で林道から尾根に取り付いた。

薄い藪を登って行く。

そして二等三角点「花美有山」

三度目のピークだ。

ピークを少し外れると、

あちこち登り歩いた、

この辺りの山々が見える。

 下山は尾根筋を戻らず、

ピークからそのまま目の前の、

崩落斜面を下ることにした。

ショートカットをして、

胆振東部地震の爪跡を、

よりリアルに体験するためだ。

 崩落斜面はすぐにV字形の沢型となる。

小沢が流れる中を、

慎重に下って行く。

そして傾斜が落ちた下流部まで下ると、

土砂とともに押し流された、

倒木の山となる。

倒木が様々な角度で入り交じり、

誠に複雑な光景の中、

人一人が進むのも大変だ。

木を乗り越えたり、

どうしても進めない部分を高巻いたりと、

変化に富む。

この辺りの林道はズタズタに寸断されたので、

以前に他の山でも、

こういった場面を体験した。

 倒木の山をゆっくり慎重に、

なんとか越えていくと、

既に倒木が整理されたところに出て、

急に楽になった。

そして林道に戻ると、

駐車地は近い。

 結局「幌内高丘林道」は、

ほぼ全線を通して、

地震後の生々しい光景を目にすることができる、

貴重な林道である、

と言うことがわかった。

 

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