アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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たった一晩だけでは何も分からない

2010年12月24日 22時46分55秒 | 一人も自殺者の出ない世の中を
 以下、「Excite Bit コネタ」の「ダンボールハウスで過ごす一夜」から転載。

(転載開始)
文字通り、ダンボールで作った家。実は意外に暖かいんじゃないか……そんな噂を耳にした。というわけで、実際に一晩を過ごしてみた。

ダンボールハウスはホームセンターでは買えない。ので、自作することに。たまたま衣装ケースの空きダンボールがあったので、これをベースにして、あとはマンションの資源ゴミ置き場から、ダンボールをいくつか“借りて”くる(※ちゃんと返しました)。一重では寒いので二重構造にして、間に新聞紙を詰め込む。大小あわせて7つのダンボールを組み合わせ、数日分の新聞紙、そしてガムテープを使い、30分ほどで完成。「ハウス」というより「うなぎの寝床」に近いけど。まあ、狭い方があったかいはずだ。

道端にダンボールハウスを置いて……は危なそうなので、家のベランダで寝ることに。東京とはいえ冬の夜は寒い。いつもより着込む。話題の発熱素材の下着に綿のジャージの上下、さらにフリース&ダウンジャケットもどき(中は化繊)とカッパのズボンを着用、マフラーも巻いて準備完了。午前1時前に就寝。さあ、無事に朝を迎えられるか。

足元は密閉されているためか、結構暖かい。薄い靴下一枚でも寒くない。しかし、肩口にどうしても隙間ができてしまって、寒気が忍び込む。特に冷たかったのは手の甲。手袋をすればよかったと後悔するも、あとのまつり。

しばし、夢を見た。うつらうつらしたようだ。なぜか心の中に、シナトラの『夜のストレンジャー』のインストルメンタルが流れている。昔、カセットテープでよく聞いた曲。心細かったんだろうか。右足の親指が、なぜかつる。時計を見ると午前4時、外気温7.2℃。ダンボールハウス内は17.0℃。外気より10℃も高いわけで、快適とは言えないまでも、思ったほど寒くはない。

午前5時。近くの工場からトラックが何台も出発する音が聞こえてくる。ダンボールハウスの防音性能は、ほぼゼロだ。東の空にひときわ明るい星が。JAXAの「あかつき」が目指した金星だろうか。午前6時、空が白んでくる。外気温7.0℃、ダンボールハウス内16.1℃。6時46分の日の出をもって実験終了。きれいな朝日が昇ってきた。

想像より暖かかったダンボールハウス。今回はあえて使わなかったが、マットと毛布があれば、かなり快適に過ごせるのではないか。最近、流星群が話題になったけれど、仲間とダンボールハウスを並べて星の観察会、なんてのも、オシャレじゃないかな。
(転載開始)
 
 上記コラムの内容の是非がミクシィでも話題になりました。確かに、ただの体験記であり、そんなに目くじら立てる内容でもないのかも知れませんが。
 しかし、それにしては捉え方が余りにも皮相過ぎるのではないでしょうか。実際にダンボールハウス生活を余儀なくされているホームレスの人がこの文章を読んだら、多分怒り狂うのではなかろうか。
 晴れた日の夜に、たった一晩だけ、それも自宅ベランダの軒下で体験しただけだから、こんなお気楽な事しか書けないのです。これが若しも、本当に職も家も失い、ダンボール生活を余儀なくされて、不良少年の襲撃に怯えながら、雨の日も雪の日も路上や公園で暮らさなければならなくなったとしたら、果たしてこんな内容の体験で済むかどうか。健康体で、厚着の完全装備で体験に臨めたのも、体験者には、いつでも戻れる自宅や食っていける仕事があるからでしょう。
 たとえホームレス問題に疎くても、また悪気はなくとも、少しでも相手の立場に立って物を考える事が出来るなら、同じ体験記を書くにしても、もう少し深みのある事が書ける筈。最近はマスコミのニュース解説でも、この手のものが決して少なくない。
コメント
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