

前回記事で予告した通り、今日9月25日の休みに、堺市長選挙にボランティアとして応援に行って来ました。
まずは午前10時前に市内市之町の「住みよい堺市をつくる会」(以下「住みよい会」)事務所(左上写真)に出向き、会(正確には堺北民商)のHPに載っていた選挙応援ボランティアの要請に応じて来た事を言いました。
事務所では「住みよい会」の丹野優事務局長が応対して下さり、共産党の田中ひとみ市議と、私と同様にネットで応援要請を見て来られたIさんというご婦人を紹介して下さいました。「二人もボランティアに来て下さって事務所も大喜び」との事。私の方も他にも同じ様な方がおられたのを知ってびっくり。早速、田中市議の選対事務所(右上写真)に移動し、そこから事務所の人に今日のビラ配布地域まで車で送ってもらう事になりました。




上の写真の一番左端は「I LOVE SAKAI」Tシャツを着た田中市議、その右の三枚はいずれも選挙事務所や地域に貼られた「住みよい会」のポスター。
その中でも特に左から二番目の「大阪都構想で堺市が3つに解体!消滅!?」ポスターの内容に対して、対立候補の維新陣営では「あれはデマだ、堺市はなくならない」と今日も宣伝カーで言っていましたが、その事について一言。デマを言っているのは寧ろ維新の方です。既存の市町村をなくさない限り大阪都(大都市特別区)は出来ないと法律に書かれているのですから(参考記事)。維新はそれを「開発政策などの大きな仕事は大阪都に委ね、医療・福祉などの地域密着のきめ細かな仕事を特別区に委ねる、単なる役割分担にしか過ぎない」とごまかしていますが、語るに落ちたとはこの事です。誰が医療や福祉を犠牲にしてまで余計な土木工事をやれと言ったのか。ゼネコンや土建屋だけでしょうが。維新が誰の利益を代弁しているか、誰が庶民の敵なのか、これだけでももう明白ではありませんか。
一番右の川淵三郎・初代Jリーグ議長が「堺はひとつ!堺を無くすな!」と現職の竹山市長を応援してくれているポスターについても、川淵が一方では東京都知事選で猪瀬を応援していたので、私には内心忸怩たるものがありますが、まあそれはそれ、今回は地元(堺の隣の高石市)出身という事で我が方を応援してくれているので、ここは「反維新」の一点で目をつむる事にします。


そして、これ(左上写真)が今回渡された全戸配布ビラ。私は堺区緑ヶ丘中町・南町の各々1・2丁目320世帯を、相方のIさんが同じく3・4丁目380世帯を撒く事になりました。どちらも旧市街地の履中天皇陵と府道30号線・クボタ工場に挟まれた、マンション・団地・文化住宅や町工場が点在する下町です(右上写真)。道路が碁盤目状になっており、地理勘のない部外者でも撒きやすいという事で割り当てられたのでしょう。ただ、これが後にエライ事になるのですが。
当初はこの様に道路一つ挟んで山手の3・4丁目をIさん、海側の1.2丁目を私という形で分担する予定だったのですが、車で送ってくれた田中議員の事務所の人の判断で、「どちらも初心者なのだから二人一緒に撒いていった方が良い」という形に変わりました。そこで二人とも道路の左右に分かれてビラを撒き始めたのですが、幾ら碁盤目状に街並みがなっていると言っても、世帯数もその種類(マンション・文化住宅・空地等の別)も横道の広がり具合も違うので、やがて二人の間にバラツキが生まれます。それでも海側から山側(履中天皇陵)に向かうまでは何とか歩調を合わす事が出来たのですが、天皇陵で折り返して下る所(そこは碁盤目状ではなく三叉路みたいになっている)で完全にはぐれてしまいました。
なかなかIさんが戻って来ないので、私は仕方なしに自分だけ再び折り返して一つ隣の街路を下り始めたのですが、Iさんから何と公衆電話で私の携帯に「今どこに居られますか?」と。Iさんは携帯を持っていないので、公衆電話のある場所まで行って、そこから議員事務所に電話して私の携帯電話の番号を聞き出して電話して来たのでした。聞くと、私の方がビラ撒きが進んでいるようなので、二人で話し合って、もうそのまま私は中町の方を山手から海側に、Iさんは隣の南町の街路を同じ方向に撒いて行き、私が中町の方から南町の方に折り返して途中で互いに落ち合う形に変えました。
それで私の方は、中町を山手から海側の方まで撒き終わって今度は南町の方を再び山手目指して進んで行ったのですが、どこまで行ってもIさんと落ち合う事が出来ません。とうとうまた履中天皇陵にぶち当たってしまい、もうビラも切れた頃に、私たちを車で送ってくれた人から進捗状況を確認する電話が。もう配布開始から2時間以上経過し、とっくに終了していなければならない時間なので、しびれを切らせて電話してきたのでしょう。ところがIさんが行方不明という事で、議員事務所あげて捜索する騒ぎに。地図のコピーも持たされているので、行方不明になる筈はないのですが・・・。
その後、無事にIさんと落ち合う事が出来ましたが、何故なかなか落ち合う事が出来なかったかというと、Iさんは携帯を持っていないので、私や議員事務所と連絡を取る為には、その度に大きな道路(府道34号線)を渡った更に隣の南陵町にある公衆電話の所まで行かなければなりません。その為に、なかなか落ち合う事が出来なかったのでした(下の地図参照)。やはり、こんな場合は落ち合う事なぞ考えずに、当初の予定通り二人で街区の分担を決めて、終わった方から集合地点(二人を送って来た車を止めた駐車場)に戻るようにした方が、ミイラ取りがミイラになる(二重遭難)危険を防げたのではなかったのでは。
どちらにしても、応援で来たのに却って地元の方の選挙運動の足を引っ張ってしまったみたいで申し訳なかったです。
しかし、事務所の人は怒るどころか、私たちの事を心配してくれていたのが嬉しかったです(多分、心の中ではさぞかしお怒りだったのでしょうが。。。)。田中議員の事務所も、写真を見ても分かるようにボロ民家で、お世辞にも綺麗とは言えませんが、中の雰囲気は良かったです。地域のオジちゃん・オバちゃんみたいな人ばっかりで、生協時代の様な「スターリン官僚」みたいな人は一人もいませんでした。田中議員自身も議員になる前は学童保育員だったとの事なので、そういう点では新興成金みたいな橋下ベイビーズの維新議員とは全然違います。
他の地域からもビラ撒きの人が続々と帰って来ましたが、その中に飼い犬にかまれた人がいて、当人は至って平気でしたが周囲が心配して病院行く事になりましたが、その時も「維新の飼い犬にかまれたのか」「多分その犬も(橋下みたいに)愛情不足で育ったんや」と冗談が飛び交っていました。
そしてこんな話も。私たちの様にネットを見て馳せ参じた草の根のボランティアが、今回の堺市長選挙では他にも大勢全国からやって来ているのだそうです。Iさんも同じ大阪府下でも堺からは遠い大東市から来ましたが、他に愛知県や九州から手弁当で一人でやって来た人もいるそうです。そうかと思ったら、東京からは30人単位でマイクロバスを仕立てて来た集団も。この集団については共産党の動員でやって来たのだろうと思いますが、他の個人参加の人たちは、どう見ても共産党員やシンパではなさそうです。ごく普通の一般の方が、「最近の維新の横暴ぶりにはもう我慢できない」「大阪に続いて堺まで維新の食い物にされるのを見て、もう黙ってはおれない」という気持ちで、続々と参加して来ているようなのです。
これだけを見ても、この選挙の勝敗は既に決まったようなものです。昼からも別の地域のビラ撒きに私は入ったのですが、そこも同じ様な下町で、文化住宅にビラを入れていたら、年配の方から「まだ暑いのにご苦労さんやなあ」と声を掛けていただきました。私が「この際、維新の横暴をとことん懲らしめなアカン。暑いとかそんな事言ってられません」と答えたら、「そうやそうや、あいつらホンマ腹立つわ」とそのオバちゃんが答えたのには、私もびっくり。
新聞報道でも維新の苦戦が伝えられています。石原慎太郎が学校で演説会やって1000人集めたのは良いが、肝心の堺市政の事はそっちのけで憲法改正の話ばっかりした為に、聴衆から「何で堺の事をちっとも言わへんねや!」と言われて、公僕としての身分を忘れて主権者の聴衆に逆切れしたとか。橋下がまだ選挙も終わってないのに、今頃になって「争点設定を間違えた」と素人が言う様な言い訳をしてみたり。
それでも、これは裏返せば、石原にはまだ大阪でも1000人近く集める力があり、全国では凋落傾向の維新も大阪では参院選選挙区で依然としてトップ当選する力があるという事で、公明党も最終的にどっちに転ぶかまだ分からないので、敵の力を侮る事は禁物ですが。
しかし、今までのような「維新の一人勝ち」は、もう無いのではないでしょうか。堺市長選挙では多分、維新が負けるでしょう。でも僅差での辛勝だと彼我の力関係は今までと余り変わりません。公明党の権力政党(自民や維新)すり寄りを思いとどまらせる為にも、ここは絶対に圧勝しなければなりません。
その為には、既存の組織に頼るだけでなく、私やIさんやその他の草の根の応援に来た様な人や、維新に「あいつらホンマ腹立つ」と言ったオバちゃんのような人を、もっともっと増やさなければならないと思います。今回、「住みよい堺市をつくる会」が草の根の応援要請を、公式HPにも載せずに一部の民商(つまり身内)のHPにだけ載せたのは、本音では猫の手も借りたいのだけれど、それを見境なくやってドッと応援に押し掛けられても対応出来なくなるから、一部の身内の組織にだけ応援要請を出したのかなという気がします。確かに、今回迷惑かけてしまった私が言うのも何ですが、そこは是非乗り越えて頂きたいと思います。この堺市長選挙については、他にもまだまだ書きたい事があるのですが、明日も早朝から仕事なので今日はここで一旦打ち止めにしておきます。