アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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シリアの平和を願う署名に協力して下さい!

2013年09月04日 21時51分14秒 | その他の国際問題
シリア・レバノンを知るための64章 (エリア・スタディーズ123)
クリエーター情報なし
明石書店


シリアの平和を願う署名に協力して下さい!

発信者: シリア支援団体サダーカ / The Syrian Support Organization Sadaqa
Meguro-ku

[本キャンペーンの動画はこちら→http://youtu.be/Lzf-Lxe3tgI

2011年3月に始まったと言われるシリアの紛争では、国連の発表によるとすでに10万人以上が命を落とし、全人口の4分の1以上に当たる550万人以上が住んでいた家を離れて国内外へと避難をする事態となっています。

混乱や戦争の犠牲になるのはいつも弱者です。

何かを良くしたいと始まったはずのシリア人たちによる行動は、この2年の間に、外国の利害も絡み合う悲惨な戦争へと変化しています。私たちの良く知るシリア人の友人は、「もうシリアは終わりだよ」と嘆きながらも、紛争による被害が大きい地域への食糧配布、家を失った人々への避難場所の提供など、シリア国内での支援活動に奔走し続けています。「この紛争さえ終われば、必ずやこの国はまた復活できる」、そんな信念が痛いほど伝わってきます。そして、「シリアはまだ終わっていない」と私たちも信じています。

この「シリアという国の平和を諦めない」という想いを込めて、「シリアの平和を願う署名」という小さなアクションを始めたいと思います。

このキャンペーンは、日本の終戦記念日の8月15日から、9月21日の国際平和デーまでの期間で、できる限り多くの日本人から、「シリアの平和を願う」というシンプルな署名を集める活動です。多くの日本人が1日も早くシリアが平和になることを願っているというメッセージを、シリアの友人たちへ、そして、世界中へと一緒に伝えていきましょう。

シリア支援団体サダーカ
http://www.sadaqasyria.jp/
(以上転載)

 前回記事でシリアの事を取り上げた後、Change.orgの上記署名を呼びかけるチェーン・メールがタイミング良く回ってきたので、私も賛同の上ここに紹介しておきます。シリアに一日も早く平和が来ますように。

 ただ私は、上記難民の窮状を口実に、シリアに戦争を仕掛けようとする米国オバマ政権の企みには断固反対します。

 その理由は第一に、そもそも米国にそんな事をする資格はありません。米国は「残虐な化学兵器を使って反政府運動を弾圧している」とシリアのアサド政権を非難しています。しかし、広島・長崎に原爆を投下し、ベトナム戦争では枯葉剤を、湾岸戦争やイラク戦争では劣化ウラン弾を使った米国が、かつての自国の化学兵器使用を棚に上げて、シリア政府を非難する資格はありません。

 第二に、そのシリアでの化学兵器使用の証拠もあやふやです。米国はなかなか証拠を開示しようとはしません。おそらく開戦間際になって、ようやく証拠を開示してくるでしょうが、その検証もろくにさせずに、それを侵略の口実にするなぞあってはならない事です。イラク戦争の愚を再び繰り返すような真似をさせてはなりません。

 第三に、同じ独裁国でも親米独裁のサウジやエジプト、バーレーンに対しては庇い立て、リビアやシリアの様な反米独裁国だけを目の敵にし、一方的に先制攻撃に踏み切るのは、「民主化」支援というのはあくまで口実に過ぎず、実際は中東の石油確保の為の「帝国主義」的侵略に他なりません。

 第四に、同じアラブの反独裁・民主化運動でも、チュニジアやエジプトでの運動とリビアやシリアでの運動とは、大分様相を異にしており、それを十把一絡げに「アラブの春」と無条件に肯定する事は出来ないのではないかと、最近では思い始めています。前者にはまだ曲がりなりにも独裁政権下での自由抑圧や格差拡大に怒る民衆の怒りが根底にありました。しかし後者については、当初は前者同様に市民の民主化運動として始まったものの、やがて反政府派勢力に元軍人や周辺諸国からの介入が加わる事で、今は寧ろ大国の代理戦争に変質しつつあるのではと感じ始めています。最近では反政府勢力同士の対立や、内部でのイスラム原理主義者の台頭、反政府側による化学兵器の使用疑惑まで出るに至っています。それを抜きに「民主化の為に」「人道的な限定空爆を支持しろ」と言われても、賛同や容認なぞ到底出来ません。

 以上の点を踏まえた上で、たとえそれがシリアの様な反米独裁であろうとも、その反米・反イスラエル等のスローガンもまた独裁体制維持のお題目にしか過ぎません。その独裁や圧政の犠牲になるのは常に民衆であり、民衆をまず救わなければならないとの一点から、上記の署名に賛同する事にしました。
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転載:国枝昌樹講演会「シリアに平和が戻るように」報告(日本シリア親善協会HP)

2013年09月04日 19時30分37秒 | その他の国際問題
講演会を終えて 

新聞やテレビは、毎日のようにシリアの内戦について報道しています。それらの報道内容と、現地から直接入ってくる情報とがあまりにも違っているため、シリアに関心を持つ方達から「実際はどのようになっているのだろうか?」という声が寄せられ、今回の講演会の運びとなりました。
何が真相かを断定することはできませんが、私達はメディアによる情報操作の大きな戦略の中に巻き込まれてしまっている、ということだけは確かだと思われます。

私達は、シリア市民が一日も早く平穏な日々を取り戻すことができることを願っています。

親切で、繊細な心と細やかな気配りをもつシリアの人達。家族の愛情に満たされ、気高い誇りを持って生活している多くのシリアの人達。平穏な日々と家族の安全を願うのは、私達日本人もシリア人も、同じです。
「現地シリア人からの声」にもあるように、諸外国の押しつけようとしている欧米流「民主主義」も、過激な宗教者の押しつけようとしている「原理主義」も、地に足をつけて生活している多くのシリア市民にあっては、迷惑な話なのではないでしょうか。シリアの主人公はシリア市民だと思います。

チュニジアに端を発したアラブの一連の革命から2年が経ちました。チュニジアでは市民による独裁者追放が実現し、市民自身の手に依る民主化の実現が期待されていました。
しかし2年経った今、選挙の結果は戦略に長けたムスリム同胞団による支配となり、自由を求め戦ってきた人々はその成果を奪われ、宗教戒律による抑圧とイスラム原理主義者集団による暗殺に怯える日々となっています。
エジプトでも自由を求め、体を張って戦った人々の成果は、ムスリム同胞団の手に渡ってしまいました。これが国際世論の期待していた結果と言えるのでしょうか?

今、アラブの春と謳われた一連の革命の結果を見るとき、独裁者を追放すれば市民は自由になる、市民自身の手に委ねさへすれば民主主義国家を実現できる、と考えるのは早計だったと思われます。
では、シリアが自由と民主主義を実現するにはどうしたらよいでしょうか。

シリアでは多くの反政府グループがそれぞれ異なる主張のもとに武装闘争を展開しており、反政府グループへは、湾岸諸国・欧米諸国から、また国外のムスリム宗教組織から豊富な資金と武器の供給、さらには多くの外人戦闘要員の補給が、政権を倒すことを目指して行われています。当初市民革命とされていた内乱ですが、市民の支持のない外部勢力とシリア政府との戦いとなっているように思われます。

政権が倒れれば、豊富な武器を持ったこれら小集団の覇権争いによる激しい武力衝突、粛清の仕合、市民への暴行・略奪が長い期間にわたって続き、シリアの国土は荒廃してしまうのではないでしょうか。現政権を倒すことで混乱が終結に向かうとは到底考えられません。
そのような混乱状態を招いた場合、今政権を倒すことを支援している人達は、シリア市民に対しどのように責任を感じるのでしょうか?
現体制に多くの問題があっても、現政権がガバナンスを維持しながら改革・改善を実行して行くこと、国際社会はそれを支援していくことが、紛争を終息させていく合理的な解決策と言えるのではないでしょうか。

シリア人にとって日本は、尊敬と信頼の国であり、大きな期待を寄せています。参加者のアンケートにもあるように、日本政府は欧米との協調のしがらみを乗り越えて、紛争を解決する独自な外交を展開し、シリア市民がアラブ独自の「民主化」を達成するよう支援して欲しいと思います。

今回の講演会が、私たち日本人がシリアのために今何ができるかを、みなで真剣に考える一つの切っ掛けになればと願っております。

シリアに平和が早くもどりますように。

実行委員会


※当該講演会の概要(同HPより)

[1.当日のプログラム]
「シリアに平和がもどるように」のテーマのもとで、3月16日に横浜情報文化センター(情文ホール)にて、講演会を行いました。(参加者106名)(中略)
1.1シリアの紹介
(1) シリアについて
(葉狩真悠子 シリア支援団体「サダーカ」広報担当、20分間)
(2) シリアに桜を植えたこと、親善協会の紹介
(佐藤義隆 日本シリア親善協会代表、20分間)
1.2 講演 
「シリア、本当の姿は?」国枝昌樹 元シリア大使 80分間)
休憩15分(質問紙回収)
1.3 パネル形式による質疑応答
(国枝昌樹、いのうえせつこ*、佐藤義隆 40分間)
*フリーライター、横浜市在住
講演会では「資料」を作成しました。
講演レジュメの他、上記の内容、現地シリア人からの声などを掲載しております。
残部がまだございますので、500円(送料込み)で頒布します。ご希望のあるかたは親善協会(nippon.syria@hotmail.co.jp)までご連絡ください。

[2.参加者からの質問および国枝昌樹さんからの回答] (略)

[3.アンケート(感想)] (略)

[4.「現地シリア人からの声」からの抜粋]
<あるヨーロッパのシリア支援組織に勤務していた青年より(アレッポ在)>(英文原文略)
大意: 私は世界の人々が (シリア国外からの)シリアにおける協議事項やゴールを追従するのでなくて、シリア内の問題解決と内戦停止にもっと目を向けてもらえたらと思う。
どうして 五つ星のホテルに居座って(シリアで無く)外国の為の目的を代弁するような輩の方を向いて、真にこのシリアの殺戮を止めさせる可能性を切望するシリア人やその代表者に語ろうとしないのか。
世界の人々は シリアの他の政党の間違いには目をつむり、一つの政党の間違いに目を向けるだけで シリア人からの信頼を失っている。
確かにシリア人の多くは 現政権から脱しようと思ってはいるが、"自由シリア軍"や海外に居る代表部(それは外国からのゴールを代表しシリア人のものでない)を見るに付け、政変するよりも現政権の方がましだと思っている。(イラク、チュニジア、リビヤそしてエジプトのように、結局は ムスリム同胞団が牛耳り 新しい独裁体制を作り上げているではないか)

[講演会を終えて] (注:上記報告)
(以上転載)
http://www.nipponsyria.org/2013/04/lecture-meeting-5.html
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