アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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暴走老人のファシズムが日本を滅ぼす

2014年03月10日 22時42分33秒 | 戦争・改憲よりも平和・人権
婦人公論 2014年 3/22号 [雑誌]
クリエーター情報なし
中央公論新社


 先日、仕事帰りにふと立ち寄ったコンビニで、雑誌「婦人公論」最新号の表紙に目が釘付けになりました。「面倒な親との関係に、折り合いをつけたい~老いのわがままにどう向き合うか~」という特集記事の見出しが、否応なく目に飛び込んで来たので、思わず買ってしまいました。私が婦人雑誌を買うのは、もう数年前に学校給食費未払い問題で「女性のひろば」という雑誌を買って以来です。
 それと言うのも、私自身が似たような問題を抱えていたからです。この事は、既にブログで「親父のサプリ依存症」「続・親父のサプリ依存症(追記あり)」の2つの記事に書きました。興味のある方はそちらも読んでいただければ助かります。

 その特集号では「親が年を重ねるにつれ、言動に違和感を覚えることはありませんか。やけに怒りぽくなった。口を開けば愚痴ばかりこぼす。お金やモノへの執着が強くなった……変わりゆく親の態度に振り回される日々のなか、ちょっと立ち止まって限りある親子の時間を少しでも穏やかにする心の持ち方について、考えてみませんか。」とのキャッチで、「いつもより少し帰りが遅くなっただけで理由を問い詰められる」「商品の値段が高すぎると店員にあたり構わず食って掛かる」「何気ない一言でも年寄り扱いするなと怒鳴られる」といった事例が紹介され、その対処法について書かれていました。
 その中でもとりわけ私の目を引いた記事が、佐藤眞一・阪大教授の言う「老年行動心理学から見た高齢者の3つの特徴」です。佐藤氏によると、たとえ認知症を患っていなくても、高齢者には大なり小なり次の特徴がよく見られるのだそうです。

(1)「楽観的でクヨクヨしなくなる」。一見すると積極的に人生を謳歌しているかの様だが、実際は、楽しかった思い出だけが頭に残り、嫌な事、辛かった事は余り覚えていないだけ。これは「嫌な事は出来るだけ忘れ去ってしまいたい」とする無意識の防衛反応の現れ。注意力・記憶力に限界が見えてきた中で、なるべく楽しく過ごす事に精神を集中しようとしているだけの事。寧ろ余生を生き抜くために必要な変化である。

(2)「自己中心的でわがままになる」。自分の事しか眼中になくなり、例えば電車内でも人を押しのけてでも我先に座席に座ろうとする。傍から見れば「自己チューのわがまま」以外の何物でもないが、これも若者の「歩きスマホ」と同じで、単に周囲の状況に目が行き届かなくなるだけの事。(プレカリアート注:まあ、仕方ないと言えば仕方ないのだろうが、実際にこれが老人ストーカーの増加などの目に見える形で現れて来ている以上、決して放置出来ない問題だと思う)

(3)「プライドが高く頑固になる」。自動車の運転を代わろうとすると「年寄り扱いするな!」と怒鳴られたり。しかしこれも、自分でも身体が衰えてきた事に薄々気づきながらも、前向きに余生を送る為には一定そうならざるを得ない面がある。

 今まで親と過ごしてきた子供は、上記の親の変化に戸惑い、どうしてよいか悩むのだそうです。何だ、悩んでいたのは私だけではなかったのです。
 佐藤氏に言わせると、それもこれも、子ども世代の親世代に対する過剰な期待から来るものだそうです。ひと言で言えば「親に完璧を求めすぎるな」という事。親も生身の人間。老いれば判断力も低下するし頑固にもなる。でも、それは誰にでもある事で、それを疎ましく思っている今の子どもも、親と同じ年代になれば同じようになるのだ、と。前述の私のブログ記事でも登場した「明和うる子」さんの表現を借りれば「子どもに帰っていく」のだそうです。

 だから、それにいちいち目くじらを立てていても仕方がない。寧ろ元気でわがままな分だけ、まだマシだと思わなければならない。今は頑固に意地を張っていても、更に身体機能が衰え、認知症も患うようになれば、否が応でも子どもを頼るようになる。もうその時分には子どもも親を冷静に見れるようになる。まかり間違えても、親のそういう態度を「自己チュー、頑固」と切って捨ててはいけない。そんな事をしたら、親はますます孤立して意固地になってしまう、と。
 私にとっては正に「目から鱗」でした。一時期なぞ、親父のサプリ依存症や自己チューな所を是正する為には、サプリメントの箱を親父の目の前でぶちまける等のショック療法も必要かなと思ったりもしていましたから。それでは寧ろ逆効果にしかならないという事も、この特集記事を読んで初めて分かりました。

永遠の0 (講談社文庫)
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蟹工船・党生活者 (新潮文庫)
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 ここで、また別の社会的視点からこの問題について考えてみます。佐藤氏が述べた「高齢者の3つの特徴」である(1)嫌な事は都合よく忘れ去る、(2)自己チューでわがまま、(3)プライドが高く頑固って、何も親子の断絶や高齢者だけに限った事ではないでしょう。日本の保守的な政治家や財界人の思考回路そのものじゃないですか!南京大虐殺や従軍慰安婦も、沖縄戦・原爆・空襲の被害も、治安維持法などの弾圧の歴史も全て都合良く忘れ去り、やれ「日本人の絆」だの「昔からの伝統」だのと、そんな事ばかり言って自分を慰めゴ誤魔化し。自己チューでわがまま、プライドばかりやたら高くて傲慢な石原慎太郎なぞ、この3点とも全てにおいて該当する典型例じゃないですか!
 石原だけでなく、安倍晋三や橋下徹、百田尚樹、田母神俊雄などの保守系政治家・文化人や、渡辺美樹、籾井勝人(現・NHK会長、元・米国三井物産・日本ユニシス社長)などの経営者などに全て共通する特徴じゃないですか。

 安倍や橋下、籾井も、石原と同等の右翼で、「集団的自衛権の憲法解釈は俺様が行う」「自分の勝手な都合で市長を辞めてまた再選挙」「公共放送NHKも俺様の思い通りに支配する」の自己チュー・ワガママで、プライドばかり高くて傲慢という点では、全く同じじゃないですか。
 百田尚樹のベストセラー「永遠の0」も、あれは決して反戦小説なんかじゃありません。幾ら所々に主人公の生への執着や軍上層部の腐敗、上官の横暴・理不尽さなどが描かれていても、最期には主人公は特攻隊のパイロットとして「潔く」死んでいくのですから。玉砕を否定する主人公の生き様や横暴で理不尽な上官も、結局は特攻の死を美化する「引き立て役」でしかないのです。もし「永遠の0」が反戦小説なら、それを書いた百田が安倍や石原と同じ様な発言を繰り返す筈がない。
 渡辺美樹の経営するワタミの様なブラック企業も、何も小泉構造改革や派遣切りの頃から急に出てきたのではなくて、戦前の「蟹工船」の昔からずっとあった話じゃないですか。戦後の高度成長の陰に隠れて表に出て来なかっただけで。今の中国人や日系人、東南アジア系外国人の労働問題も、昔の朝鮮・中国・台湾人に対する扱いと何ら変わらないじゃないですか。

 先の「婦人公論」で取り上げられていた処世術は、いわば庶民同士の個人的な親子関係に限定された話です。でも、石原や安倍、橋下らは決して庶民なんかじゃない。我々庶民を強大な政治力・経済力で力づくで支配している権力者です。「子どもに帰っていく」なぞと言って甘やかしていたのでは、後でとんでもない目に遭います。別に「完璧な人間」でなくても良いから、最低限の「民主的マナー」「市民としての常識」は持ち合わせてもらわないと困ります。
 しかし、そんなマナー、常識を持ち合わせていたら、先に述べた様な夜郎自大な態度には出てこない筈です。ところが実際は「暴走老人」よろしく傍若無人に振る舞っています。この傍若無人の横暴を政治的に表現した言葉がファシズムです。戦後生まれの安倍や橋下も、精神構造は石原と同じ「暴走老人」です。こんな輩には早急にお引き取り願わなければ、そのうちに日本自体が滅亡してしまいます。お引き取り願わなければ我々の手で引きずり下さなければなりません。
コメント (1)
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