被差別の食卓 (新潮新書) | |
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久々にB級グルメの記事を書きます。今回レポートするのは「かすうどん」です。「かすうどん」とは「油かす」の入ったうどんで、「油かす」というのは牛や豚の内臓を細かく切って内臓の油でカリカリに揚げたものです。元々は上記の「被差別の食卓」にも出てくる、主に大阪・河内の地区内で食肉加工業に携わる人々の間から広まった「ソウルフード」でしたが、最近ではコラーゲンが豊富な食材として一般にも知られるようになりました。
実は、私はホルモンとか臓物の類が大の苦手でして、「かすうどん」に挑戦しようかどうか迷っていました。昔食べた「もつ鍋」が思いの外美味しかった事もあり、数週間前に思い切って難波のうどん屋で実際に食べてみました。他の記事投稿を優先したので、公開が今頃になってしまいました。
写真がその時の様子ですが、やはりホルモン独特の匂いが鼻に付き、正直言って「もつ鍋」の時ほど美味しくはありませんでした。「かすうどん」を注文した時に、うどん屋の主人が摩り下ろしたニンニクを「お好みでどうぞ」と持ってきてくれた時も、何故うどんにニンニクなんか入れるのか分からずに、そのまま食べてしまいました。あの時にニンニクを入れていたら、また違った味になっていたかも知れません。「もつ鍋」の時は匂いが気にならなかったのは、ニラも鍋に一緒に煮込んで食べたからか。「かすうどん」ではなく「かすカレー」なら良かったのかも。静岡県の「富士宮焼きそば」の具にもよく使われるそうなので、今度は「焼きそば」か「お好み焼き」で挑戦してみたら良いかも知れませんね。
他にも「ソウルフード」として有名な物に、おでんに入れるコロ(鯨の油)やフライドチキン等があります。私、フライドチキンがソウルフードだとは、つい最近まで知りませんでした。ケンタッキー・フライドチキンのイメージしかありませんでしたから。フライドチキンも、元々は米国の黒人奴隷が、白人が食べ残した鶏の手羽先を油で揚げて食べ始めたのが最初だったそうです。コロやすじ肉はおでんの具の定番ですね。私も大好きです。