『銘酒居酒屋・赤鬼』赤鬼だより

東京三軒茶屋にある『銘酒居酒屋・赤鬼』のスタッフが、お酒周り、お店周り、そして旬のよしなしごとをトツトツと綴ります。

長月九月、今月の六品 その4

2012-09-03 21:21:44 | 酒の肴
「海老の二色揚げ」

筆者が子どもの頃、「海老フライ」はご馳走でした。
ファミレスなどあまりなかった時代、
洋食屋さんやレストランでたまに食べるそれは
食べ終わるのが惜しいようなおいしい思い出として
記憶に残っています。
日本人は海老好きといいますが、
シンプルで淡泊で独特の滋味がある素材、
調理の仕方で美味くも不味くもなりますね。

新鮮な海老を、プロの技でふた通りに揚げました。
ひとつは、衣もシャリッと仕上がった天ぷら。
プリプリの海老の食感を引き立てる、王道の揚げものです。
もうひとつは、変わり衣揚げ。
クルミとおかきを砕いたカリカリの衣の食感と濃いめの味が
却って海老の上品さを引き立てており、
無骨なシャツをまとった女の子がはっとする可愛らしさを
みせるような(笑)愉しい驚きがあります。
まさに衣で七変化、おいしいバリエーションです。

秋らしく、薩摩芋と春菊の天ぷらを添えた、
目にも美しい二色揚げ。
揚げたての熱々を山椒塩でさっくりと、召し上がってください。
自分では早々つくれない、ちょっとご馳走なひと皿です。

(箕村作)



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