日本古代史4 クジラって誰?イザナギさん・イザナミさんは誰?
このまえ、西欧人の組織「シー・シェパード」の人が日本の調査捕鯨船を妨害するために侵入して逮捕されたという話を聞きました。
「シー・シェパード」の人の抗議は、「人間並みに知性のある同じ哺乳類であるクジラやイルカを日本人が狩って食べるのは野蛮だ」「豚や牛など知性のない哺乳類を食べるのは人間にゆるされる」という主張だろうと思います。
違っていたら、抗議、受け付けます。
どこかの映画祭で上映されたという、イルカ撲殺映画の話を聞いても、なにか、最初のボタンの掛け違いがあるのではないでしょうか。
「本と映像の森」で紹介した「ブンナ」の話を再録します。
「ブンナは、自分たちの人生(いやカエル生)が、他の動物たちを食べて、他の動物たちに食べられることをリアルに学び、自分を生かしてくれる動物たちに感謝するようになっていきます。
人間も同じだと思います。
食事をするときに「いただきます」と言いますが、これは、「生き物であるあなたたちの体を,今から自分のからだにいただきます。」ということなんですね。
食事のあと「ごちそうさまでした」というのも、食べてしまった生き物たちへのお礼の言葉なんだと思います。
私は思うのですが、食べるのは敵だからではなくて、同じ仲間だからこそ食べるんですね。
食べた動物や植物が毒ではなくて、自分の体の栄養になることを知っているからこそ食べるんです。」
さて、そこで大転換です。
『古事記』『日本書紀』の最初に出てくる,日本列島を産む夫婦神「いざなぎ」さん・「いざなみ」さんは何物なのか?
「いさな」は古語で、クジラのことです。
これは万葉集の解釈でも、確定しています。
記紀伝承の元を創った「あまぞく」「海女族」「天族」は、朝鮮半島と日本列島のあいだの海洋を支配する海洋民族だったのではないでしょうか。
「アマテラス大神」はやはり天(あま)(ではなく、海女(あま)の海のことで、海を照らす太陽神ではなかったでしょうか。
そして、この「あまぞく」の祖先神(トーテム)が、鯨である「いざなぎ」「いざなみ」なのではないでしょうか。
トーテムとは、1つの部族が動物、たとえばヘビとか鳥とか、熊とか虎を祖先神として信仰し、自分たちがその子孫であるという信仰です。
アメリカインディアンの「トーテムポール」もその1つです。
記紀伝承(ぼくは「日本神話」とは言いません)では、イザナギさん・イザナミさんが天の浮き橋の上に立って、玉(たぶん勾玉でしょうか)で飾った矛を下ろして探ると、青海原がみつかり、矛の先から滴った海水が凝り固まって一つの島になりました。
この島をオノゴロシマと名付けました。
イザナギ・イザナミさんは、オノゴロシマに降りて、国(洲)を生みみました。
この稿は、まだ続きます。
「さなぎ」に続きます。
日本古代史3 さくら・さつき・さなえ・・・の「さ」とは
今日は3月27日(土)で、桜(さくら)がもう7分咲きで、浜松は昨夜から「お花見」モードです。
今夜は土曜夜なので、浜松城公園とかは、みんな盛り上がっているんでしょうね。
なぜ日本人は「花見」をするのか?
なぜ桜が咲いたから、飲み会をするのか?
ガイジン(外国人)には不可解だそうです。
当の日本人も、その理由は知らないかもしれませんね。
「なんでって?だって親の時代から毎年そうしているんだから」
民俗学のほぼ定説では(「定説」は必ず、その「定説」に反対の学者もいますからね、)お花見は、ほんとうは、農業での今年の豊作を祈る「予祝(よしょく)」行事ということのようです。
つまり、今年の田や畑の豊作を願って、みんなでお酒を飲み、団結を誓う、村の行事です。
雨宮も、そう思います。
日本人の神さま信仰では、稲の豊作の神様は、毎年秋に、山に帰っていって、春に里に戻ってきます。
その神様を迎える行事が春のまつり「お花見」です。
秋に神様を山に送る行事が「秋祭り」です。
で、問題は、なぜ「さくら」の花なのかです。
民俗学の説では、「さくら」という言葉は「さ」+「くら」で、「さ」は神様のこと、「くら」は、その神様が降りてくる「倉」を意味します。
「さ」はいろんなバリエーションがあります。
五月 さつき 神様が降りてきて稲が育つ月
早苗 さなえ 神様が宿った稲の苗
早乙女 さおとめ 稲を田植えするときの聖なる女性たち
(ですから、早い年齢の、若い乙女とかという意味はほんらいないと思います。
何歳だろうと、早乙女です。
東京大空襲を追求している方は早乙女勝元さんです。)
五月雨 さみだれ 5月の雨のことです
どうでしょうか?
これは雨宮説です。
みなさん、無条件に、信じないでくださいね。
自分で具体的に調べて、自分の目と頭で判断して、肯定するなり,否定するなりしてください。