自分史 物怖じしない国際人を育てるヒント集

近現代史に触れつつ自分の生涯を追体験的に語ることによって環境、体験、教育がいかに一個人の自己形成に影響したか跡付ける。

学友/かじっただけの体験集

2013-07-08 | 体験>知識

いろんな体験をしたが何時ものことだが長続きすることはなかった。

覚醒剤ヒロポン中毒が社会問題になっていて学校でも映画でその怖さを宣伝していた。
注射液の空カプセルがあるのではないかと想定して剣道部のT先生が部員の一部を連れて神社のお神楽の屋根裏に上った事もあった。
心配は杞憂に終わった。
有ったのはネズミの糞だけ。
学校には不良と呼べるほどのワルはいなかった。
悪ぶった男子は若干いたが・・・。
授業妨害、クラス崩壊等見たことも聞いたこともなかった。

切手を収集している友達に刺激されて久留米市の交換会に出たこともあった。
折りしも切手ブームの最中でその交換会に三井高陽氏が臨席していて個々の相談にのっていた。
初めて聞いた名前だったが後に斯界の泰斗であることを知って驚いた。
戦後のことなので満州切手とか「クロアチア」切手とかを持っていた。
そのときには日本の傀儡「満州国」は崩壊していたし、クロアチュア独立運動のゲリラはチトーのユーゴスラビアによって一掃されていたはずだ。

友達と兎狩りに行ったが姿すら見ることができずわらびを摘んで帰った。
大橋村の友人と小遣い稼ぎに田んぼの畦の芹を摘んで出荷した。
自転車の荷台に積めるだけ積んで朝早く久留米市の市場まで運んだのに10円にしかならなかった。
友達のはそれなりの価格で競り落とされた。
未経験のわたしが芹の根を切り落として綺麗に束ねたのがいけなかった。
日持ちさせるには根付きが常識、ということをわたしは知らなかった。
事務所で10円を受け取るときの恥ずかしい気持ちと友人の慰めの言葉に窮した表情が忘れられない。
他人に頼らない能動性は長所だが独りよがりの思い込みは私の短所だ。