Me97HEとの相性の悪さの上、4本中、1本をダメにしてしまったリード線・HSR-AGの嫁ぎ先を。と言っても、代替品(1本)という子連れで再婚となるとなかなか・・・・・・・
ふと、SHURE M44Gのモノラル・ヴァージョンを思い出した。MONOなら誤魔化すことができるのではないかと。
スタイラスがDark BlueのN44-1、良く知られているはGrayのN44G(STEREO)。
1、2回聴いたけれどややFatな音が気に入らず、すぐ箱に戻したまま、箱にH(平成)3.11.1と書いている。プライス・シールが2,380円と、安っ!
結線は直ぐN44Gと差し替えられるように通常接続を。
シェルは取り付けが楽なネジ穴が切ってあるA・テクニカをチョイス。HSR-AGの特徴が分かっている事もあり10分あまりで完成。
M44G・N44-1のFatな味をHSR-AGがどうスリム化させるか、この一点に尽きます。
2、3枚、流しで試聴したところ、さすがに20年以上冬眠していたM44G・N44-1、寝起きの音でしたが徐々に・・・・・・、そしてHSR-AGとの相性の良さの予感が。
本番に選んだ一枚。
いゃ~、ナイス・カヴァの一枚ですね。
中身より良いんじゃない、と揶揄されるほどで、かの故・元祖辛口評論家の餌食にもなりました。氏にメッタ切りされたアルバム、ジャズ・ミュージシャンは少なくないが、ガーランドはその筆頭でしょう。
久しぶりに名著と言われる「ジャズ・レコード・ブック」を開いてみた。
いやはや、厳しいですね。「漫画的演奏」、「初期のトリオ演奏は殆ど購入の価値のない二級作品」等々、そして本作は「C Jam Blues、一曲のために買うのは辛い」と。ここまでバッサリやられると逆に気持ちがいい。
出力が9.5mVとMM平均の倍近くあるので、ヴォリュームの位置は8時強で十分。重心の低い音が飛び出しすっかりマッチョな音に変身していた。
ただ筋肉丸出しではなく、ガーランドのPに光沢感がプラスされピチピチと、チェンバースのbにしても野放図なブンブン丸ではなく心地よくコントロールされている。ノリの良い'C Jam Blues’が更にビビッドに。
もともと本作の音(A面)はややくすみぽいけれど、バイタル感を増した演奏に「くすみ」が霧散して、両面、ワクワクして一気に聴き通した。バラードの2曲の愛くるしさなんか、ガーランドならではの世界。今まで気が付かなかったB-2'What Can I Say Dear?’はGooですね。
本作が二級作品とするならば、世の中、それ以下ばかりではないか(笑)。
それにしても、HSR-AGのキャラ、相手を選びハマッた時、恐るべし!
N44-1との組み合わせ、「秘密兵器」になりそうです。
余談を、
反対に最大級の賛辞を送られたのが、H・HAWES。
「聴く者を魅了せずにはおかないブルースの恍惚感を作り出す天賦の才に恵まれた人」と。
ただ、再起前のプレイを前提にしているので(1968年発刊)、その後については定かでありません。
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