jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

無冠の名バラード‘Dear Kathy’ ・・・・・ TURNING POINT / BENNY GOLSON 

2016-05-26 | ジャズ・ts

 

 

日経新聞の一昨日(24日)付夕刊に「ジャズ」のコラムがあり、B・ゴルソンの来日記事が掲載されていた。他のメンバー紹介はなくゴルソンのカルテットで、ブルーノート・東京(5月2日)で行われたそうです。

年輪を積み重ねた渋いプレイを。

今年で何と87歳!もう立派な「リビング・レジェンド」の一人ですね。

 

そこで、一枚、カルテットによる1962年10、11月に録音された‘TURNING POINT’(MERCURY)を。

パーソネルは、

Benny Golson(ts), Wynton Kelly(p), Paul Chambers(b), Jimmy Cobb(ds),

ゴルソンは12月にもCADETにDB誌で最高の五つ星を獲得した‘FREE’を吹き込んでいる。

で、本作は、と言うと、三つ星半でしたが、収録曲により、自分の好みは断然こちら。

 

まず、‘The Masquerade Is Over’、S・クリスも演っていますが、この曲、好きなんです。

そして極め付きのバラード、‘Dear Kathy’、他に沢山、名曲を作ってるので、ほとんど知られていませんが、ゴルソン裏名曲の一つ。霧の中から聴こえてくるような幻想的なメロディ、ダークでデープな音色とプレイは誰にも文句を言わせない名演。ゴルソンのtsに対するイメージが見事に裏切られる 。ケリーのソロも極上。

 

ラストの‘Alone Together’、7分を越すやや長めの演奏ですが、冒頭からフィニッシュまで「起承転結」が見事に決まった同曲屈指のヴァージョン。とりわけケリーのソロの後、テーマ・メロディをフェイクしながらエンディングする「結」は、何度聴いても飽きない。類い稀な編曲の才がさりげなく織り込まれています。

また、全編に亘り好アシストぶりを聴かせるケリーの存在も大きい。

当時、三ツ星半だったこのアルバム、50数年経った今、五つ星以上の輝きを聴かせてくれる。少なくとも自分には。

 



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (dodge(bs))
2016-05-28 19:28:03
悪口の震源地がどこのだれか知りませんが、直ぐ模倣する人が現れますね。そういう人に限って碌に聴いていない、きちんと向き合っていなのでは。ゴルソンだけではありませんよね。

そもそも作品が批評の対象になることは宿命ですが、ミュージシャン本人には及ばないのが当然です。
しかしながら、こんな当り前のことが解らない人達が少なくないのが残念です。困った事にジャズ評論家と称する人の中にもいます。

この歳でゴルソンのライブが行われたなんて、素晴らしいことではありませんか。
返信する
Unknown (ルネ)
2016-05-28 11:30:11
これは聴いたことがないなあ・・・・
ゴルソンは悪口を言われることがほとんどだと思いますが、
ちょっとそれは違うよな、と思っています。
と言いながらも、きちんと向き合うことなくいつも後回しなので、
今年はちゃんと聴いてみようと思っています。
まずはこれを探してみます。
返信する

コメントを投稿