ハンググライダーが世に出て、すでに半世紀近くになろうとしています。
その歴史の中で、ごく初期から現在に至るまで、ずっと存在し続けたパーツにコントロールバーがあります。
大きな空気抵抗がありそうに見え、そのうちなくなるだろう…。なんて言われてきたこのパーツ。
実は、あまりにも素晴らしい発明だったため、現在に至るまで、このコントロールバーを無くすことが出来ませんでした。
そして、おそらくなんですが、この先も、コントロールバーがあまりに素晴らしい発明だったため、フットランチプレーン(人の脚力だけで
離着陸できる航空機)で、これを無くすことはできないだろうと私は考えています。
それではなぜ、コントロールバーはそれほどまでに素晴らしい発明なのか…。
今回はそんなことをお話しいたしましょう!
まずこのコントロールバーはなぜできたのでしょうか?
ハンググライダーが発明された、ごく初期の時代、翼を背負って離陸速度まで走らなければいけなかったため、どうしても、グライダーを持
ち上げる「部品」が必要だったのです。
加えて、当時は「ハーネス」を使っていなかったため、離陸後、下に落ちないように体がしがみつける部品も必要でした。
そこでできたのがコントロールバーだったわけです。
初期のハンググライダーのコントロールバーは、今のような三角形ではなく、人が四角形の枠の中に入り、それを脇で抱えて自分が落ちないように頑張
りながら飛行する…。という、今では考えられない形式をとっていました。
これにより、ハンググライダーは人の足で離陸し飛行できる道具へとなったのですが、この時、同時にコントロールバーの存在は、グライダーの強度を
維持するうえで、とても重要な役割も担わされていたのです。
それが何かというと、翼を壊れないように支えることなのです。
ハンググライダーが、ただの骨組みだけが翼を支える構造ならば、離陸する前にたちどころに翼は折れてしまうでしょう。
しかし、コントロールバーの下部に翼を支えるためのワイヤーなどの部材を取り付ければ、ハンググライダー
の強度を、たちどころに強化することが可能だったのです。
この工夫は、翼を楽に支えることが出来たため、同時に軽量化することも可能となりました。
更に…。
着陸時、フレアーをかけることにより、その速度を一気に落とすこともできるため、人の足でも安全に着陸する
ことも可能となったのです。
これはすごいことが起きました。
コントロールバーは、離陸時機体を支えるための部品、並びに、機体の強度を保つための部品、
更に、着陸時に一気に速度を落としすフレアーもかけられるものとなったのです。
更に加えるならば、このコントロールバーがあったおかげで、操縦に必要な「体重移動」が容易に行えるようになったことも見逃がせません。
コントロールバーがなければ、空中で思い通りにハンググライダーをコントロールすることもできなかったでしょう。
そして、現在…。
コントロールバーは更に進化し、より、安全にハンググライダーを扱ううえで完成されたものとなりました。
テイクオフ時は、機体の姿勢を安定して維持するのに都合の良い形となり…。
機体をかついだ時は、ちょうど肩の上に機体の重心位置が来るようになり…。(スターティックバランスといいます。)
ランディング時も、フレアーがかけやすいように、パイロットとコントロールバーの位置関係も、近すぎず遠すぎず、丁度よい位置にとなりました。
もちろん、翼の強度を支えるという重要な役割も、そのまま持たされています。
更に、ハンググライダーをコントロールするのに必要な体重移動も、もっともやりやすくなるよう、アップライト、ベースバーと、その寸法、角度がベ
ストなものへと進化を遂げました。
ここまで有益なコントロールバーは、もはや、無くすことなんて到底無理だと言わざるを得ません。
しかし…。
しかし…。
多くの方が気が付いていないのですが、コントロールバーにはもう一つ大きな役割があったのです!
次回では、そのことについてお話いたしましょう!
その歴史の中で、ごく初期から現在に至るまで、ずっと存在し続けたパーツにコントロールバーがあります。
大きな空気抵抗がありそうに見え、そのうちなくなるだろう…。なんて言われてきたこのパーツ。
実は、あまりにも素晴らしい発明だったため、現在に至るまで、このコントロールバーを無くすことが出来ませんでした。
そして、おそらくなんですが、この先も、コントロールバーがあまりに素晴らしい発明だったため、フットランチプレーン(人の脚力だけで
離着陸できる航空機)で、これを無くすことはできないだろうと私は考えています。
それではなぜ、コントロールバーはそれほどまでに素晴らしい発明なのか…。
今回はそんなことをお話しいたしましょう!
まずこのコントロールバーはなぜできたのでしょうか?
ハンググライダーが発明された、ごく初期の時代、翼を背負って離陸速度まで走らなければいけなかったため、どうしても、グライダーを持
ち上げる「部品」が必要だったのです。
加えて、当時は「ハーネス」を使っていなかったため、離陸後、下に落ちないように体がしがみつける部品も必要でした。
そこでできたのがコントロールバーだったわけです。
初期のハンググライダーのコントロールバーは、今のような三角形ではなく、人が四角形の枠の中に入り、それを脇で抱えて自分が落ちないように頑張
りながら飛行する…。という、今では考えられない形式をとっていました。
これにより、ハンググライダーは人の足で離陸し飛行できる道具へとなったのですが、この時、同時にコントロールバーの存在は、グライダーの強度を
維持するうえで、とても重要な役割も担わされていたのです。
それが何かというと、翼を壊れないように支えることなのです。
ハンググライダーが、ただの骨組みだけが翼を支える構造ならば、離陸する前にたちどころに翼は折れてしまうでしょう。
しかし、コントロールバーの下部に翼を支えるためのワイヤーなどの部材を取り付ければ、ハンググライダー
の強度を、たちどころに強化することが可能だったのです。
この工夫は、翼を楽に支えることが出来たため、同時に軽量化することも可能となりました。
更に…。
着陸時、フレアーをかけることにより、その速度を一気に落とすこともできるため、人の足でも安全に着陸する
ことも可能となったのです。
これはすごいことが起きました。
コントロールバーは、離陸時機体を支えるための部品、並びに、機体の強度を保つための部品、
更に、着陸時に一気に速度を落としすフレアーもかけられるものとなったのです。
更に加えるならば、このコントロールバーがあったおかげで、操縦に必要な「体重移動」が容易に行えるようになったことも見逃がせません。
コントロールバーがなければ、空中で思い通りにハンググライダーをコントロールすることもできなかったでしょう。
そして、現在…。
コントロールバーは更に進化し、より、安全にハンググライダーを扱ううえで完成されたものとなりました。
テイクオフ時は、機体の姿勢を安定して維持するのに都合の良い形となり…。
機体をかついだ時は、ちょうど肩の上に機体の重心位置が来るようになり…。(スターティックバランスといいます。)
ランディング時も、フレアーがかけやすいように、パイロットとコントロールバーの位置関係も、近すぎず遠すぎず、丁度よい位置にとなりました。
もちろん、翼の強度を支えるという重要な役割も、そのまま持たされています。
更に、ハンググライダーをコントロールするのに必要な体重移動も、もっともやりやすくなるよう、アップライト、ベースバーと、その寸法、角度がベ
ストなものへと進化を遂げました。
ここまで有益なコントロールバーは、もはや、無くすことなんて到底無理だと言わざるを得ません。
しかし…。
しかし…。
多くの方が気が付いていないのですが、コントロールバーにはもう一つ大きな役割があったのです!
次回では、そのことについてお話いたしましょう!