飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

今年もクロスカントリー!

2018-03-28 07:54:34 | ハング(hangglider)
「N藤さんが休みを取ったんだって!」

そんな噂がハンググライダー仲間の間で流れた。

N藤さんとは、某民間気象会社「ウェ〇ーニュース」に努める敏腕気象予報士。

若い頃は、一緒にハンググライダーの大会などで馬鹿なことをしていたが、今や、国際的にも有名な気象予報士となってしまった。

その気象予報の達人N藤さんが、「この日は最高のクロスカントリーデー」と読んで、自らそれに挑戦すべく会社の休みを取ったのだ。

これはみんなが騒ぐのも当たり前…。

クロスカントリーとは、ハンググライダーでどれだけ遠くまで飛べるか…。を競うものだ。

競う…。と言っても、商品も賞金も出るわけではなく、あるのは、自分が一番遠くまで飛んだという「名誉」だけ…。

しかし、春の今の季節のなると、この名誉を我が物にしようと、多くのハンググライダーフライヤー、そして、パラグライダーフライヤーも熱くなるのだ。


現在の日本のハンググライダークロスカントリー記録は、U家氏が関西で出した213キロ


これに対し、関東では二年前M田氏が、筑波山の近くの足尾山から蔵王の麓まで飛んだ212キロが最高。


わずか1キロではあるが、日本記録の塗り替えにはならなかったのだ。

しかし、ここまで関東でも記録が伸びてくると、もうU家氏の記録を塗り替えるのも時間の問題かも知れない…。

N藤氏が最高のクロスカントリーデーと読んだのは、3月27日。

クロスカントリーで記録が期待できる気象条件とは、どこまで追い風となる南風が吹いているか…。

普通は良い気象条件の時でも、せいぜい山形市あたりまでなのだが、3月27日は、なんと尾花沢まで南風が入るという予報…。

確かにこの予報ならば、十分日本記録が塗り替えられそうだ!



…。

と、ビッグなことを言う私ではあるが、実は今年も選手の回収班…。

でも、回収班は回収班でなかなか楽しい!

3月27日当日…。

いやな高層雲が張ってしまい、選手はなかなかクロスカントリーへと出て行かない…。

ようやく13時を過ぎるあたりで皆、動き始めた。

私も回収班として、上空の選手を確認しながら北へと向かう。



約30キロ地点。烏山で早々に主婦フライヤーSやかがランディング…。

これを拾い、更に北に向かうが…。

やはり、どうも調子が悪いらしい…。

O田氏より、那須に降りたと連絡が入る。

距離は50キロほど…。

近くには、今回のクロスカントリー騒動の火付け役であるN藤氏が降りているという。

まずはO田氏ピックアップ。



お疲れさまでした!

続いてN藤氏。



残念です。お疲れさまでした。

この3名を拾い、スマホで情報を取るも、やはり、他の選手も苦戦…。

結局この日の最高は、Iガキ氏が須賀川まで行ったにとどまる…。

距離は110キロほどか…。



残念ながら、この日は高層雲が張ってしまったこと、並びに、気温減率(上空に行くほど温度が下がる率)が悪かったため、思ったほど距離は伸びなかった…。

しかし、まだまだ3月。ゴールデンウィークまでは十分記録が狙えるため、この後も日本記録が塗り替えられるようなクロスカントリーデーは来るだろう





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ハンググライダー歴30年の講習生?

2018-03-19 15:48:43 | ハング(hangglider)
実は私、先日、ハンググライダーの講習を受けました。

なぜ?何のため?ハンググライダーを30年もやっているんでしょ?

当然そんな声が聞こえてきそうですが…。

私、ず~とず~とず~~~と、ハンググライダーで飛んでいなかったんです!

これでは、このブログの名前にもなっている「飛行中年」がウソになってしまいますよね(笑)





長年この業界で食わせていただいていたのですが、数年前からいよいよ忙しくなってしまったり、その他もろもろの理由にて、

ずっと飛べなくなってしまっていたんです…。


でも、やっぱり飛びたい…。何とか復帰したい!

と、いうことで…。

さすがにず~と、ず~と、ず~~~と飛んでいなかったので…。

不安に思い、

自分から講習場にて、ちゃんと飛べる技能があるのか見極めてみたという次第です!



結論を申しますと、全く問題なく、体がちゃんとハンググライダーの操縦を覚えてました!…が、



でも、大切なのは、「慎重すぎることはない!」という事なのです。

事故というものは、一つの要因で起こることは少ないものです。

いくつかの事故になる要因が重なってしまったとき…。その時に事故が起こっているのです。

ならば、その事故となる要因を、あらかじめ取り去ることが出来るのであれば、それは、最大限に努力して取り去る事が、事故を防止するには有効だと私は思います。


この日は、私以外にも4名の方が講習を受けておられましたが、この内二名の方が、実は私より年上の方だったのです。

一緒に講習をしながら、この方たちといろいろなお話をしましたが、皆さん、とてもきれいな目をされていたことが印象的でした。

そして、私はそんな方たちと一緒に講習を受けているうちに、次のようなことを思いました。


記録に残るようなフライト、あるいは、大きな大会で上位に入る…。そんなフライトは当然素晴らしいものだと思います

しかし、こうして空を飛ぶことを夢見て、たった数秒のフライトをするために、一生懸命になって努力する…。

私は、これもとても素晴らしいことだと思います。


この日は、自分がそれなりに飛べることが分かったので、出来ればこの日に共に講習を受けられている方のためにも、模範的な飛行が出来ないかと、年甲斐もなく一生懸命頑張りました。



人は、それぞれに違う人生を歩んでいます。

その人生の中では、当然いろいろなことが起こります。

つらいこと、悲しいこと、うれしいこと、楽しいこと…。

でも、どんな時でも「夢」をみることだけは捨ててはいけないと思います。

「夢」を捨ててしまうと、生きる力そのものも失ってしまいます。

この日、この講習場で出会った方々は、「自分の力で空を飛んでみたい」という「夢」を持っていました。

そして、その夢に向かって、一生懸命努力していました。

これはとても大事なことです。

私のように、この業界にたずさわる人間は、このような夢を持たれている方のお役に立てるよう、最大限に努力しなければいけないと思います。


私はこの日、一生懸命講習をされている方々を見ながら、そんなことを思いました。

たった一日の講習でしたが、上に述べたようなことを感じ取ることができ、私にとっては得るものは大きかったように思います。
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1200年も伝わっていた伝説の歌…。

2018-03-14 21:43:43 | うんちく・小ネタ(absurd story)


埼玉の方で10万枚もの古銭が出たそうで…。

このニュースを聞いて、40年前、ウチで起きたちょっとした事件を思い出してしまいました。

その事件とは…。



私は和歌山の南の方、南紀白浜の隣にある「上富田町」という小さな町の出身です。

そして、私の実家があるあたりに、いつの時代からか分からないのですが、大量にお金を埋めたその場所を、子孫に伝える歌が残されていたのです。

その歌とは、残念ながら、私がまだ子供だった頃に聞いたもので、正確にはもう覚えてないのですが、だいたい次のような内容のものでした。

朝日照る。夕日照る。大青の木の元 銭千貫

つまり、

朝日、そして、夕日がさす大きな青木の木の元に、大量のお金を埋めました。

というものです。

まずはこの歌を心の隅においといて、これからの記事を読んでください!



私が12歳。小学校六年のときの出来事でした。

畑仕事を終えた両親が、ビニールの飼料袋に何やら大量に物を入れて家に帰ってきました。

見るとそれは古いお金だったのです。

両親の話では、我が家のミカン畑を、山の山頂付近まで広げようと開墾していて、大きな木の株に当たり、この木の株を掘り起こしたとこ

ろ、このお金が出てきたというのです。

飼料袋に入れられた古いお金は、ざっと千枚くらいあるでしょうか…。

私は好奇心で、どの時代のお金かな?と思い、一枚その古いお金を拾い、百科事典で調べてみたのですが…。

いくら調べても、その古いお金と同じものは見つかりません…。

おかしいな?と思い、別のお金を拾ってみると、先ほどのお金と違う文字が書かれているのです。

あれ?

不思議に思い、また別のお金を拾ってみると、これもまた違う文字…。

結局、ほとんどのお金には違う文字が書かれていたのです…。

子供ながら、「これはおかしい!」と思い、次の日、数枚のその古いお金を持って小学校へ…。

担任の先生にちょっと見せたところ…。

「これはスゴイ物だぞ!」と、開口一番に言ったのです。

なぜ、その先生は、そのお金を見て「スゴイ!」と言ったのか…。

実は、私が小学校へ持って行ったお金に、たまたま「宋」の字が書いてあった物があったからなのです!

宋とは、古い中国の時代の国の名前…。

実は、日本で貨幣があまり流通していなかった時代、国家的な事業の支払いや豪族などの財産の管理などに、中国のお金が使われていたらしいのです。

これは、日本の他にも朝鮮半島などでも、同じように中国のお金が使われていたようです。

言い換えると、その当時の中国のお金は、国を超えて日本や朝鮮半島などで、大きな金額の支払いのときの「共通通貨」のみたいなものだったということも出来ると思います。

私がお金を見せた担任の小学校の先生は、たまたま学があり、そのことを知っていたようなのです。

ここから大騒ぎになりました!

これだけ大量に宋銭…。つまり、中国のお金が出てきたということは、それなりに力のあった豪族などが、私の故郷の上富田町にかつていたという証になるからです。

入れ替わり立ち代わり、考古学者の方がウチに訪ねてきて、果てはテレビの取材攻め…。

もう両親は畑仕事どころではなくなってしまいました。


さて、このようにして我が家の畑から出てきた古いお金なのですが、出土したときに、お金についている錆「緑青」を保存していれば、お金を埋めた年代がぴったり出せたそうですが…。

そんなことは当然分からなかったので、そのまま周りの土と混ぜてしまい…。

それでも、出てきたお金の種類から、専門家の方からはおそらく1200年ほど前のお金でしょう。という見解が出されました。

で…。

最初にお話ししました「歌」を思い出して欲しいのです。

「朝日てる。夕日照る。大青の木の元銭千貫」…。

まず、上の文中にもありますが、今回古いお金が出てきた場所は山の山頂付近。つまり、朝日も夕日もさします。

そして、大青の木。私の両親は、大きな木の株をどかしたところでお金を見つけています。

でも、1200年前でしょ!残っているわけないじゃん!

そう思われる方もいるかもしれませんが…。

山と共に生きてきた私の祖父から、私は昔教わったことがあるんです。

「青木の木は、枯れた後表面は腐るが、芯の部分はまこと腐らん。土が良ければいつまでも残る」と、言っていました。

しかも、古いお金が出た場所は、その場所の土がよほど良かったのか、お金をまとめるために通されていた「麻縄」までがちゃんと残っていたのです。

ならば、祖父がいつまでも残ると教えてくれた青木の株も、今まで残っていても不思議ではないと思うのです。

さらに、古いお金の枚数も、だいたい1000枚ありました

つまり…。

歌に残された条件が、そのまんまほぼぴったり当てはまっていたのです。

と、言うことは…。

私の故郷に残っていた伝説の歌、「朝日照る。夕日照る。大青の木の元銭千貫」は、1200年も口づてに伝わり続けていたことになるのです!

これにはさすがに驚きました!




さて、このお金。

法律的には、我が家の土地で出土し、両親が見つけているので、その所有権は我が家になるのだそうですが…。

当然、売れば大変な金額になったとのことですが…。

昭和一けた生まれの親父…。

「そんな額に汗せず手にしたあぶく銭を手にしたところで、ろくなことにはならん!」と、全部町に寄付してしまいました!!!

まあ、私はそんな一本気な父親が大好きなのですが…。




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競技用ハーネス。シリアル番号300突破!

2018-03-07 21:13:26 | ハーネス(HG harness)
弊社製造の競技用ハーネスが、とうとう製造番号300を超えました!



これもひとえに、長年にわたり、皆様の支持を受けることができたお陰と感謝致します。

ちょうど西暦2000年。世の中に満足できるハンググライダーハーネスがないことから、だったら自分自身で満足できる商品を作ってやろう思い、そんな理由で立ち上げた弊社。

正直、新参者の参入は難しい業界とわかっておりましたが、気がついてみると、18年も続いていました。

我ながら、よく今まで続いたものです。(笑)


実は、弊社が作る競技用ハーネスは、頻繁にモデルチェンジしておりますが、これらはすべて、競技用ハーネスとして通しのシリアル番号が付けられております。

弊社の製造するハングハーネスのシリアル番号は…。

上の競技用ハーネス


スポーツハーネス


ライトハーネス


の三つが独立して、それぞれ通しでつけられています。

今回、競技用ハーネスが300を超えましたが、スポーツハーネスも、現在シリアル番号230を数え、更に、一番新しいライトハーネスも40となっています。

これらを合計すると570になりますが、実は、シリアル番号がないハーネスも多数特注や試作で製作しており、私が今まで作ったハングハーネスは、700ほどの数になってしまいます。

我ながら、よくぞここまでハンググライダーのハーネスを作ったものだと感心してしまいます。(笑)

ひょっとしたら、一人で作ったものとしては、世界最多になるかもしれません。


今回シリアル番号300を超えた競技用ハーネスですが、ホームページではまだ公表していませんが、最新型はX-RACER2になります。

前作X-RACERとの違いは、バックプレートの寸法を再度煮詰め直し、キックバックシステムを取り入れました。

このキックバックシステムとは、ランディング時にメインラインが自動的に前に移動して、容易に体が起きるようにした安全システムです。

現在、このシステムは御好評をいただいており、ハングハーネスの安全性が向上するため、今後も続けて行く予定です。


ここで、ちょっと意外なことを好評しますが、実は、弊社はハーネスをたくさん売ることは目的としておりません。

では、何を目的としてハーネスを作っているのか…。

それは、ハンググライダーの安全性を上げるために、世界的に認められるような、ハングハーネスのスタンダードを作ることを目的としているのです。

そのため、弊社では、他社では例がないくらいに試作品がやたら多いのです。

弊社は、ハングハーネスの製造がなくても、ハンググライダーの修理や他社ハーネスの修理、更に、スカイスポーツ部門とは違う、一般工業用部品の製造、並びに、特殊縫製業務などで経営が成り立ちます。

しかし、もともとはハングハーネスの製造で始まっているので、世界をアッと言わせるような、新しいアイデアやシステムを生み出して、そして、それを他のメーカーに認めさせてやりたいのです。

現在既に、足ベルトとフロントバックルが一つになった、ゲットアップシステムは、世界的にスタンダードとなってきましたが、これは、弊社が開発し、他社に無償で情報を流したアイデアです。

もう少ししたら、他にも新アイデアの情報を流しているので、おそらく、また新しく弊社発のスタンダードが普及していくと思います。

上記の「キックバックシステム」も、実績ができれば他社に紹介したいと考えております。


今後も良い製品ができるように努力してまいりますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。











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薪作りこそ楽しい!

2018-03-02 21:12:40 | 薪ストーブってどんなもの?(what's woodstove)
先日、薪ストーブ仲間のくまはちさん 主催の薪会(薪ストーバーが集まって、みんなで薪を作ること)に参加してきました!

薪ストーブを焚くには薪は不可欠ですが、その薪作りって「重労働」なのは否定できません。

しかし、今回お邪魔した「薪会」のように、薪ストーブが大好きな人たちが集まって、一緒に薪を作ることってとても楽しいことなのです。

それでは、その楽しかった薪会の様子をご紹介したいと思います。



以前より、私は薪焚亭さんの薪会にお邪魔していたことは、このブログでも何度かお伝えいたしました。

今回この薪会を企画してくださったくまはちさんも、上の薪焚亭さんの薪会のメンバーの一員の方です。

くまはちさんのご近所で、薪としては特上のクヌギの木の伐採があったため、ご自身のブログで薪会の開催を公表してくださり、それを見た薪ストーバーが今回集まったというわけです。


現地に行ってみると、15人ほどの方が集まられており、正直、人数の多さに驚いてしまいました。

多くは初めてお会いする方ですが、何人かは上の薪焚亭さんの薪会のメンバーの方だったので、いつもの親しい挨拶…。

現地につくと、くまはちさんから細かな注意点の説明があった後、早速皆さんチェンソーのエンジン始動!

乾いた高性能チェンソーのエンジン音を響かせながら、手慣れた手つきで次々とクヌギが玉切りされていきます。

ここで驚いたのが、皆さん、とてもステージの高い薪ストーバーさんだったということです。

薪焚亭さん主催の薪会も、ステージが高い方が集まるのですが、今回の薪会も負けず劣らずすごい方たちばかり…。

これは、チェンソーの扱いをみれば一発で分かります。

中には、こんな大きな木の伐採を始める方も…。



レナパパさん。宣言通りぴったりの方向に、このクヌギを倒してしまいました!

他の皆さんも、大変メンテナンスが行き届いたチェンソーをお持ちで、きれいな切カスを飛ばしながら、あっという間に玉切りを進めて行ってしまいます。

で…。

玉切りを始めてから1時間ほどで、ほどんどの車の荷台は、玉切りされたクヌギでいっぱいになってしまいました!

なんという仕事の速さ…。

ひと汗かいたところでお昼です。

今回はくまはちさんが準備してくださった、登利平のとりめしです。



みんな集まって、薪ストーブや薪作りの話をしながら、おいしい弁当をいただきます。





自分たちが持って帰る薪は、もう十分でしたが、まだまだ切り足りない!!!のもあり、午後からも少し玉切りします。(次の薪会の方が持って帰るでしょ!)



薪ストーブの薪作りって、多くの方はネガティブなイメージを持っているのですが、こんなふうにみんなが集まって楽しく薪を作れば、とても楽しいです。

むしろ、私なんかは、薪ストーブを焚く以上に、こんな薪会が最近楽しくて仕方なくなってきました!

こんな風に、いろいろな方と出合いながら、みんなで楽しく薪作りができるって、本当最高に楽しいことだと思います!

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