飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

仕上がったケヤキの薪‥。

2012-12-31 21:42:27 | 薪ストーブってどんなもの?(what's woodstove)

あともう少しで今年も終わろうとしています。

我が家は相変わらず薪ストーブの炎が燃えて、心地よい時間を過ごしています。

もちろんTシャツ一枚で‥。

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今燃やしている薪は、昨シーズン苦労して割ったケヤキの薪です‥。

実は、薪ストーブは薪にする木の種類や仕上がり具合によって、まったく違う燃え方をするから面白いのです!

針葉樹などの比較的軽い薪は、火付きもよく、手っ取り早くストーブの温度を上げるには向いていますが、しかし、すぐに灰になってしまいます。

しかし、広葉樹、とりわけ楢やクヌギは火力も強く、炎が長持ちするので、薪ストーブ用として広く市販されています。

しかし‥。

私はケヤキはそれ以上の魅力のある良い薪だと思います!

とにかく火力も強いのですが、熾火になってからのモチがまったく違うのです!

いつまでも力強く燃え続けるケヤキの薪‥。

もちろん寝る前に仕込んでおけば、確実に朝までの炎を約束してくれます。

でも、そんなに薪には良いケヤキも、実は割るのは大変!!!

斧がまったく食い込まず、木の目を読みながら何百回も斧を振り下ろして、ようやく割ることが出来たシロモノです。

しかし、このような良い薪を燃やして、じっくりと過ごす時間こそが、薪ストーブユーザーの最高の幸せなのです‥。

薪は買うこともできます。

しかし、市販の薪は工業的に作られているため、実は乾燥させるのに大量のエネルギーを必要とする、つまりは、二酸化炭素を排出しながら作られているそうです。

私は正直そのような薪は使いたくありません。

そして、そんな薪を使って薪ストーブを燃やしても、楽しみが半減してしまいます。

私はそんな薪よりも、自分で直に触れた木を、そして、その木の種類や香りを確かめながら、一本一本自分の力で割っていき、そして、時間の経過とともに仕上がっていく薪を確かめながら薪ストーブで燃やすことを楽しみにする‥。そんなことが大好きになりました。

薪作りは重労働ですが、しかし、自分でそれを作り、そして、時間をかけて仕上げていった薪を燃やすことは、薪ストーブを何倍にも楽しませてくれることだということに気が付きました。

薪ストーブを始めるまでは、正直エコとか環境保全だとか、私はそんなに考えたことがなかったのですが、しかし、自然とともに生きているという意識が、薪ストーブを愛用することによって感じられるようなってきたから不思議です(笑)。

今年も後数時間で終わりを迎えようとしています。

みなさん、良いお年を!

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ステップアップ試乗記2

2012-12-26 20:16:32 | ハング(hangglider)

くみあがったステップアップをヒョイッと担ぎ、まずはスターティックバランスを見てみる。

ステップでは、15サイズの場合テールヘビーを感じたが、このステップアップではそれが感じられず、理想的といえるバランスに仕上がっている。

テールヘビーのグライダーは、よりテイクオフの時ノーズが上がりやすくなるので、これは有難いことだ。

風も良いので、そのまま気軽るにテイクオフ‥。

飛び立ってまず気が付いたのは、ステップよりも少し安定を感じるハンドリングとなったことである。

ステップては少しフワフワ感があったが、ステップアップでは少しだけハンドリングに安定感が出ている。

これはおそらくバテンをすべてアルミ製に変えたためだと思われる。

そのためだと思うが、ベースバーを引き込んで加速していっても、あまり不安定感が表れず、ヨーイングに入らずに気持ちよく速度を出すことが出来る。

この辺がステップの特性とは、一番の違いになると思う。

そして、加速時のピッチ安定も、ステップよりも確かなものに変わっている。

ステップでは、ベースバーを引き込んでいくと、最初はバープレッシャーが理想的に増して行ったが、ある速度を過ぎると、そのバープレッシャーの増加が止まってしまった。

しかし、ステップアップでは、ベースバーを引き込んでいくと、理想的にバープレッシャーもどんどん大きくなり、それはフルロック状態まで安定して増加してくれた。

この特性は、安全性が向上したことを意味している。

このように理想的なバープレッシャーに仕上げられたのは、全アルミ製のバテン+ノーズバテンを2本化したことが大きいと思われる。

最高速まで出したので、今度は失速テスト。

ハンググライダーにおいての一番理想的な失速特性は、ベースバーを押し出すほどにバープレッシャーも大きくなり、やがて失速に入っても決してハンマーヘッドストール(ノーズをストンと落とすストール)に入らず、そのまま対気速度を失いながらもパラシュート降下に入ることである。

で、ステップアップの失速特性はというと、まさにこの通りのもので、申し分のないものである。

このように、パラシュート降下に安定して入ることが出来る機体は、ランディング時にフレアーのタイミングがたとえ早くても、決して引き込まずにそのまま頑張って押し出し続ければ、安全に着陸することが出来る。

一通りテストを終えてランディング。

フレアーの効きについては、ステップ15ではアップライトの位置が前になり、若干効きずらさを感じていたが、ステップアップではコントロールバーポジィションが手前に改善されたため、アップライトの押ししろが多くなり、フレアーの効きはグッと向上していた。

今回このステップアップを試乗してみて、すべての面において旧作ステップを超えていると感じられた。

値段も¥388500と、今までの初級機よりグッとお求め安くなり、更に国産機なので納期も早いものが期待できる。加えて、補修パーツが安定して入ることの安心感も大きいといえる。

「なぜもっと早く売り出さなかったのか!」。

そんな文句も言いたくなるくらい、ステップアップはなかなか出来の良いグライダーであった。

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ステップアップ試乗記

2012-12-18 20:02:59 | ハング(hangglider)

新生ビッグバードのステップアップ。その登場の裏舞台

ハンググライダーも、国産機が登場しなくなって久しくなった。

が、実は、このたび久々に国産機が登場するという喜ばしいニュースがあった。

機体名は「ステップアップ」。

この名前を聞いて、ちょっとハング歴のある方は「ん!」と思うだろう。

そう、その通り。今回ご紹介する「ステップアップ」は、あのビッグバードの名機「ステップ」の再来なのだ!!

Photo


ビッグバードはかつてあった国産ハンググライダーメーカー。

最初はフランスのラムエッティーの機体のライセンス生産をしていたが、独自の開発で、「シルエット」や「ソルジャー」などの機体も発売。当時は競技会でも、これらの機体を愛用するコンペティターは多かった。

しかし、時代の流れと共にハンググライダーの売れ行きは低迷していき、ビッグバードというメーカーは、スタッフをそのままに、別にウルトラライト機を作るメーカーへと移行していった。

しかし、このたび、ビッグバードは久々にハンググライダーを作ることになったのである。

この新しい機体「ステップアップ」をプロデュースしたのは、あの「バーズアイビュー」である。

したがって、ステップアップの製造元は新生ビッグバード、販売元はバーズアイビューの形で、今後販売展開していく運びとなるそうだ。

ステップアップ試乗記

今回私がお借りしたのは、ステップアップの15サイズ。

ステップアップは他にも17サイズがあり、現在この2サイズが存在する。

ステップアップは、正直言って、過去ビッグバードが開発した「ステップ」とほとんど違わない。

これは、現在の日本では「耐空証明」を取ることが出来ない切実な事情がバックグラウンドにある。

現在の日本では新機が出てきても、それをテスト出来る設備がない。

昔はアメ車に治具をとりつけ、それにハンググライダーを取り付けて強度テストをしていたが、現在はそのような設備もなく、新機を国内で認可することが出来ないのである。

そのような理由があるため、ステップアップは基本的には過去にあったステップと大きく構造は変わらない。

しかし、その細部を見てみると、やはりというか、設計者のこだわりを見つけることが出来る。

まずはゼロバテンが2本となったこと。

これにより、ピッチの安定は向上する。

そして、過去ステップにはなかったノーズコーンが追加された。

翼を見てみると、バテンはすべてアルミ製。

過去、ステップで使われていたグラスファイバーロッドは使用されていない。

翼端を見ると、リミッターがなくなっている。しかし、その代わりに、ラフラインが一本追加された。

設計者の話だと、余計な慣性重量をまして、ロールのレスポンスを悪化させることを防ぐためにこの構造にしたという。

そして、コントロールバー周りは、見た目はステップと同じでも、その寸法は全面的に変わっている。

全体に取り扱いやすくなるように小さくしたそうだが、15サイズの場合、コントロールバーの付け根の位置は手前になり、ベースバー位置は以前よりも前方へと移動した。

これは結果的にスターティックバランスが改善され、それでいてフレアーも効きやすくなる好ましいものだ。

更に、ベースバーの位置が前方へと移動したことにより、他の外国機から乗り換えた時も違和感を覚えないものとなった。

以前のステップでは、ベースバーの位置がそれまでの国産機の流れを引いていたため、手前の方に位置し、このベースバーポジションで慣れたフライヤーが外国機に乗り換えた時、それまでの習慣で思わず手前にベースバーを引いてしまい、スピードを出しすぎてしまうことがあったが、今回のステップアップでは、そのような問題は起こらないであろう。

次回、試乗記へと続く。

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エアコンのようにはいかない!薪ストーブの二次燃焼

2012-12-14 21:19:54 | 薪ストーブってどんなもの?(what's woodstove)

今日も快調に燃えています!我が家のアクレイム‥。

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只今二次燃焼の真っ最中!効率よく燃焼しています。

さて、この二次燃焼という言葉‥。

一次燃焼室で燃え残ったガスに、もう一度高温と十分な酸素を与えることにより再燃焼させて、薪を無駄なく、そして、煙も出さない効率的でクリーンな燃焼をさせていることを言います。

たいていの高級薪ストーブは、二次燃焼室で再燃焼させる方法か、クリーンバーン方式といって、一次燃焼室の上部で再び十分な酸素を供給することによって再燃焼させるか、この二つの方法に分けられ、先の二次燃焼室を用いる方法には、触媒を使う方法と、セラミックを使って燃焼しやすくする方法とに分けることが出来ます。

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で、我が家のアクレイムは、セラミックを用いた二次燃焼室を持つタイプになるのですが、ストーブが暖まるまでは、上部の「ダンパー」をあけて燃焼させ、十分にストーブが暖まって二次燃焼が起こる温度に達したら、このバンパーを閉めて後ろの二次燃焼室に未燃焼ガスを送り込み燃焼させる構造になっています。

早い話が、最初はストーブを温めるために一生懸命に薪をくべて、「よし!」というところでバンパーを閉めて本領発揮!ということなのです。

しかし、実際薪ストーブを扱ってみると、この二次燃焼を確実にさせるには、結構経験が必要なのです!

マニュアルでは、「ストーブトップの温度が260℃を超えたらダンパーを閉めて‥。」と書いているのですが、実際にはこの通りにやっても、おそらく二次燃焼には入りません(驚)!

最初のうちは、マニュアル通りの手順でダンパーを閉めてみると、煙突から白い煙がモクモクと立ち上り、「おかしいな‥」と私も思っていました。

煙突掃除をしてみても、思った以上に煤が出てきてしまう‥。

しかし、私も薪ストーブを使っているうちに、大事なことに気が付くことが出来ました。

マニュアルは、あくまでストーブを絶対に壊さないようにマージンをもって書かれたもの‥。

実際に二次燃焼させるには、ストーブトップの温度だけでなく、ストーブ全体が暖まったことを自分の感覚で確認し、それからダンパーを閉めないと、本当の二次燃焼は起こらない‥。

このことに気付いたのです。

特にウチのアクレイムは中型ストーブといわれながらも、重さは200キロ近く、大型ストーブに匹敵する重さがあり、なかなかストーブ全体が温まりにくい機種なのです。

そのため、ストーブトップの温度計の示す温度は、正直参考程度にしかなりません。

実際に、ウチのアクレイムを確実に二次燃焼させるには‥。

まずストーブに詰めた薪が、すべて熾火になるくらい燃焼させて、その後、再度薪をくべてストーブトップの温度計が280度から300度に達するのを確認しながら、ストーブからくる輻射熱が十分であることもチェック。その後にダンパーを閉める‥。

二次燃焼が成功したら、「ゴー‥」という低周波の音が静かに流れ、ストーブの背後から「カンッ、カンッ」という鋳物が熱膨張する音が聞こえてくる‥。

これが完全な二次燃焼を開始した証です。

ここに至るまでは、ストーブに火を入れてから1時間以上はかかります。

我が家のアクレイムは、特にその炊き方にクセがある機種ともいわれ、どうも触媒を用いた機種よりも扱いが難しいようです。

ここで私の素朴な疑問‥。

ウチは毎日ストーブを焚くヘビーユーザーなので、この使い方がわかりましたが、別荘などで週末だけしか焚かないユーザーは、はたしてこの機種を使いこなしているのだろうか‥。

そんなこともちょっと思いました。

しかし、ウチのアクレイム。重くて暖まりにくいということは、逆にいうと冷めにくいということでもあり、一度、二次燃焼を始めてしまうと、何も考えずに大薪を突っ込んでも平気で燃えてしまう、使いやすいストーブに変身してしまうのです!

エアコンはスイッチ一つですぐに暖まりますが、薪ストーブは、こんな燃焼の理論を考えながら扱わないと、その本当の性能を発揮することが出来ません。

しかし、そこがまたいかにもアナログ的で面白く、長く付き合っていても飽きが来ないからいいんでしょうね!

コメント (2)
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こんなものも作ってます!

2012-12-08 20:57:10 | うんちく・小ネタ(absurd story)

ハング界も人口がどんどん少なくなり、どう考えてもこれだけでは生活できない!という切実な状況の今日この頃‥。

先を考えて、ウチではこんなものも作っています!というご紹介です。

第一弾は‥。201212071407000


特殊シートベルト!

このシートベルトは、使用先は明らかに出来ないものですが、誰もが知る千葉の有名なレジャー施設で使われています。

ミュージカルの中の巨大な仕掛けを操作するオペレーターを、しっかり高所で保持するために特別に制作しました。

使っている材料、金具は、当然ハーネスで使用しているものとまったく同じものです。

このような、特殊な安全具をワンオフ製品で製作できるのもウチの強み‥。

クライアントの特殊な要求にも、今までの知識と経験を使って、ご要望のものを製作いたしますので、よろしくお願いいたします。

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