飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

X-RACER2がマイナーチェンジ!

2023-10-15 19:54:09 | ハーネス(HG harness)

弊社レーサーハーネス「X-RACER2」がマイナーチェンジしましたのでお知らせします。

変更された箇所は…。

・カラーリング。

・RPS(新開発の、伸縮性肩の補助プレート)に合わせた、バックプレートへの変更。

・ピッチアジャスター(SLS)金具の変更。

になります。

同ハーネスは、世界選手権でも使用され、その選手の方たちからも好評を得たため…。

製品として発売することに致しました。

カラーリングについて…。

メインボディーはすべてブラック。

ストライプのみ、5色の色から選べるものです。

 

詳しくは、弊社ホームページをご覧ください!→コチラ

 

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世界をアッと言わせました!

2023-09-12 14:06:38 | ハーネス(HG harness)

夏の初めに製作した、弊社最新ハーネス「X-RACER2マケドニアエディション」。

この8月に開催された、マケドニアでのハンググライダー世界選手権にて…。

狙い通りに、世界選手権の選手たちを、アッと言わせることが出来ました!

 

このハングハーネスは、基本的には、従来のX-RACER2と変わりないのですが…。

今までのデザインから抜け出したかったので、カラーリングを一新してみました!

そもそも、新型コロナの影響で、2年前の世界選手権が中止となっていたため…。

今回開かれる大会は、4年ぶりとなります。

そのため、このX-RACER2が、世界のひのき舞台に現れるのは、今回が最初であり…。

このハーネスが持たされているいくつかの機構は、初めて世界の選手たちが目にしたことになります。

中でも、多くの選手たちが注目した機構がコレ↓

RPSと名付けた、自動伸縮プレートです。

もちろん、私が開発した世界初の機構です。

構造そのものは単純ではありますが…。

数時間にも及ぶ、ハンググライダー競技において…。

パイロットの肩の負担を、効果的に軽減してくれるものです。

従来のものだと、ランディング時に、ヘルメットがバックプレートにぶつかってしまってたんですね!

その他にも、3D裁断を駆使したフェアリングや、テールコーンの構造など…。

更には、自主開発したピッチアジャスターなども…。

弊社オリジナルのものが、世界の競技者の方々には目新しいものでした。

中でも…。

この方が、特に注目し、いっぱい写真を撮っていたそうな…。

ネネローター→ホームページ

このメーカー、現在、世界で一番売れているものです。

技術的にも高いものをもっており、この製作者ネネ氏は、私も敬愛しています。

そのネネ氏が、私の作品に一目を置いてくださったのは、私にとっても光栄なことです。

 

今回、このハーネスを使用した、日本代表のIガキ氏も、高い評価を出してくれ…。

世界選手権での成績も、6位と大健闘してくれました。

私とタメ年の還暦ですが、この成績はたいしたものだと思います。

 

今回、この作品を世界に公表出来、そして、皆さんが評価して下さったことは、この上ない幸せと感じています。

おそらく、私のアイデアが、どんどん他社に使われていくと思いますが、それこそが、私が望んでいることでもあり

ます。

そうやって、みんなが良いものを取り入れていって、結果的に、安全でいいものが出来れば、それでいいと私は考え

ています。

 

もともと、私がハーネス作りを始めた目的は、お金のためではなく、自分のアイデアで、世界をアッと言わせたかっ

たから…。ですから。

 

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ウチの製品…。進化させています!

2023-06-07 20:39:30 | ハーネス(HG harness)

ちょっといま、私が取り組んでいる仕事のご紹介です!

ウチでやっている仕事の一つに、ハンググライダーのハーネスの開発があります。

ハーネスとは、ハンググライダーで飛ぶときに使用する、飛行具のこと…。

現在、ハンググライダーは、進化の頂点を極めており、この先の進化は難しいのでは…。

そんなことも言われていますが…。

私は、まだまだ、その進化の可能性を探っています。

今夜は、そんな私の挑戦のお話です。

 

私は只今、今まで使用していた金具の、更なる性能向上型を作ることに挑戦しています。

その金具とはコレ!

この金具、ハンググライダーの飛行時に、パイロットの姿勢を、最も空気抵抗の少ない角度に調整できるもので

す。

こんな感じですね! ↓

上の金具のおかげで、青いラインの長さが変えられて、パイロットの角度を調整することが出来るんです。

ハーネスの中身は、こんな風になっています。↓

至ってシンプル!

最初にご紹介した金具の上を押すことにより、青いロープの長さが、飛びながら変えられます。

金具を押すのは、背中で押し上げる感じになりますね!

…。

で、コレ、ちょっと改良したいな!って、最近思うようになったんです。

理由は…。

まだちょっと大きいなって、感じていたからなんです!

出来るなら、もうちょっと小さくしたい…。

そんな思いがあったので、いろいろ試行錯誤しながら、何とか新しい金具を製作しました!

それが、最初にご紹介したものですね!

…。で、どのくらい小さくなったかというと…。

左のものが、この金具の発想が頭に浮かんで、一番最初に作ったもの…。

かなり大きく、実用には問題があったため、直ぐに真ん中のものまで小さくしました!

この真ん中のものが、いままで標準品として、ウチの製品に使っていましたが…。

更に、実験、研究を重ねて、右のものまで小さくすることに成功しました!

文章で書くと、こんな風にすぐに終わってしまうのですが…。

左の最新型にするまで、相当、羽陽曲折はありました!(笑)

でも…。

ウチには工作機械があるので、こんな、ちょっと難しい金具の開発も、何とかこなせるんです!

オンボロ旋盤ですが、自分で修理したり、調整したりしながら、活躍してくれています。

やっぱり、図面を書いて外注業者に出すスタイルでは時間がかかりすぎて、こんな風に、直ぐには理想の金具は出

来ませんね…。

アイデアが浮かんだ時点で、直ぐにそれが試せる…。

そんなウチのような体制が、良い製品作りには重要だと思います!

 

で、今回新しく開発したこの金具、実際のテストも問題なく、ハーネスの性能を思った通りに向上させてくれまし

た。

 

こんな風に、だれもまだ作ったことがないものを、自分のアイデアで、そして、自分の持つ工場、工作機械を使っ

てそれを作り出していくことって、とっても楽しいですね!

 

こんなもの作りが楽しくて、なかなかこの仕事はやめられそうにありません…。

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ミシンが壊れた!

2022-06-29 20:56:13 | ハーネス(HG harness)

前回の旋盤に引き続き…。

今度はミシンが壊れました!

ウチは、4台のミシンを用途ごとに使い分けていますが…。

壊れたのは、よりによってメインで使っているミシン!

今回も、例によって自分で修理しました!

 

今回壊れたミシン。

ハングハーネスの製造の中で、いちばん使っているものです。

壊れた個所は、ニードルシャフトのボルト折れ…。

要は、縫い針を固定しているボルトが折れてしまったんですね!

このため、万一針が折れてしまうと、針の交換ができなくなってしまいました。

さてさて…。

部品を注文してもよいのですが、この手の物って結構お金をとられる!

ちょっと考えて、グッドアイデアが!

ネットオークションで同型ミシンのジャンク品を落としてしまうことです!

おそらく、ニードルシャフトを部品で買うのと、たいして変わらない値段でゲットできるはずです!

さらに、ジャンク品を落としておけば、ほかの部品の流用も、今後期待できるはずです!

さっそくネットオークションへ…。

…。

思った通りの価格で落とすことができました!

 

さて、ネットオークションで落としたジャンク品ミシンから部品を取り出して、それを移植します。

…。

実は、工業用ミシンとの付き合いは、すでに30年近くなので、私はミシンのオーバーホールはそれなりにできます。

ちゃちゃっと分解し、ニードルシャフトを移植します。

慣れもありますが、1時間ほどで完了しました!

最後、最もセンシティブな縫い針と、下釜爪の間隔、それと、下釜爪のタイミングの調整…。

これも、もはや慣れてしまっているので、10分ほど、一発で完璧に調整を出します。

(慣れていなかったときは、半日でも調整しきれなかったものですが…。)

こうして、無事、ミシンは完全な状態に戻すことができました。

折れたボルトは下の個所ですね。

前回の旋盤のトラブルもそうですが、結局、今回のミシンも自分で安価に修理してしまいました。

これって実は…。

このように自分で修理せざるを得ない事情もあるのです…。

ハンググライダー業界って、普通で考えれば成り立たない業界なんです。

人口があまりにも少なすぎ、その割には高性能化してしまったため、製造コスト、特に、設備コストがかかりすぎてしま

い、元が取れなくなってしまっているんです。

ウチで製造しているハーネスも、普通に工場、機械、設備をそろえると4桁になってしまいます。

それだけお金をかけてしまっては、日本のハンググライダー人口では元が取れるわけがありません…。

だから、この先ハンググライダーを日本で続けさせていくためには、とにかくコストをかけずに、製造、そして、アフタ

ーフォローを考えなければなりません。

そのために、自分ですべて修理もできるようにしておかなければならないんです…。

ちなみに…。

これ、世界的に見ても同じような状況に感じられます。

各社とも、現在、工業力、材料の手配などでかなり苦労されているはずです。…。

 

…。

この現実、結構わかっていない方が多いのでは?

 

 

 

 

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旋盤が壊れた!

2022-06-23 20:57:09 | ハーネス(HG harness)

長年使っていた、オンボロ旋盤。

とうとう動かなくなってしまいました!

これは一大事です!

こいつが動かなくなったら、もはや、日本でのハングハーネスの製造が途絶えてしまいます!

旋盤とは、金具や機械の部品などを、金属の塊から削り出して作ってしまう機械のことです。

 

初級ハーネスだけならいざ知らず、世界レベルの競技用ハングハーネスを作ろうとしたら、現在は、機械加工なくして作

ることができないんです。

しかも、ウチはその機械加工が世界的に見ても最も得意なメーカーで、ハーネス製造者自ら金具を作ることで、他社には

まねできない理想的な金具を作ることが実現していたんです!

目の前真っ暗…。

しかし…。

落ち着け!

落ち着け!

自分の力で何とかするんだ!

果たして、私はこの大掛かりな工業機械「旋盤」を、自分の力だけで直せるんでしょうか…。

 

 

この旋盤は古すぎて、もはや部品もないでしょう。

知人から好意でいただいたものだったので、修理業者を頼るわけにもいきません…。

この先もハーネスを作りたいのであれば…。

自分で修理するしか手がないのです…。

 

まずは分解して、構造を見ていきます。

すると…。

意外にも単純なことが分かりました!

今回動かなくなった理由は、明らかに電気系…。

その電気系は、じっくり見てみると…。

配線と動力モーター、そして、補器類しかなかったのです!

これだったら、自分で何とかなるかもしれません!

 

トラブルの原因として考えられるのは、配線の断線とモーターのパンクしかありません…。

そこで、まずは動力モーターを外し、直結で動作を確認してみることにします。

旋盤の中の配線をはずしていると、もはや配線が老化してボロボロになっています!

…。

これじゃダメだ…。

 

まずは動力モーターが生きているか…。

三相200Vのコンセントをつなげて、通電テストをしてみます…。

コンセントを差し込んでみると…。

回る!回るではないか!どうやら動力モーターは生きているようです!

超ラッキー!!

ならば、トラブルの理由は配線です!

 

配線を全部点検してもよいのですが、1トンほどの重量のある旋盤を持ち上げないとできないため、また、スイッチや補器

類の老化が原因の可能性も高いため、考えてみたんですが…。

この際、全く新しい配線を構築した方が確実そうです!

 

…。

と、いうことで、ホームセンターに行って、ケーブルや新しいスイッチ類などの部品を買ってきて組み上げます。

…。

…。

この間、あまりにも気持ちに余裕がなかったため、写真なし…。

 

出来上がりました!

動作チェックもOKです!

動力モーターを、再び旋盤に組み付けます。

ベルトの張りを調整して、旋盤を回してみます。

 

バッチリOK!復活しました!!

 

…。

でも、逆転している…。

 

しかし、心配無用。

簡単に直せます!

三相200Vのモーターを逆転させたいときは、三本ある配線のうちの2本を、入れ替えて結線してやるだけなんです!

これ、本職の電気工事士さんの世界では常識の話…。

図を描けばわかりやすく説明できますが、これで三相200Vのモーターは逆転させられます!

(…。と、いうよりは、もともとこの工場の電気配線をした業者さんが、おおもとの電源の配線を間違えていた…。私は的

確な配線をしたために、モーターが逆転してしまったんですよ!)

 

 

新しく構築したものが使いやすくなるように、スイッチの台を新設します!

これで完璧!

このスイッチのON/OFFにより、旋盤が動作するようになりました。

大事な旋盤がバッチリ復活しました!

緊急停止と逆転機能はありませんが、今まで使ったことはないし…。

まあ、自己責任ということで…。

 

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