飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

鎧ができるまで 番外編6

2010-04-25 20:34:20 | ハーネス(HG harness)

Cimg0132 ブラケット作りの最後は、ねじを切る作業です。

ねじは6ミリと小さいので、普通のタップで切ります。

そしてようやく完成です。

一個あたりの製作時間は約10分ほど。

でも、一着につき8個使いますから、全部で80分かかることになります。

何とか効率化することは以前から考えていますが、やっぱり長年使ってもらいたいので、どうしてもしっかりしたものを作りたいところです。

一般に、削りだしという方法で物を作るときは、このように、工作機械を組み合わせて、行程を考えながら作らないと、思い通りのものは出来上がりません。

ハングに使われている部品の中でも、ノーズワイヤーのキャッチャーや、クロスバーのテンションワイヤーを掛けるキャッチャーなどはハング独特の部品のため、同じような感じで、ボール盤や、フライス盤(旋盤と違い、削られるものが固定され、削り歯がX,Y,Z三軸を移動する機械)を使って、一品一品作られています。

また、ウイルスのグライダーの各所に使われている削りだしの部品は、最初からその断面形が、ある程度その部品の形に近いアルミの棒をアルミ業者に製作依頼し、それを金太郎飴のようにカットして、形を整えて製品にしています。

以前しばらく働いていましたが、ウイルスの工場を見学させてもらうと、なかなか面白いですよ。

機会があれば是非!

Cimg0133

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鎧ができるまで 番外編5

2010-04-24 20:44:19 | ハーネス(HG harness)

Cimg0130 ホールソーでアルミ材を切り抜くと、ご覧のようなものが出来上がります。

もうお分かりですよね。この部品を左右切り離すと、X-SPORTのブラケットになります。Cimg0131 更にグラインダーで角を落として形を整えると、すっかりブラケットの形になりました。

ただ今の納期情報。バックオーダー6着につき、納期は2ヶ月弱ほどです。

夏くらいに大物の仕事が入るため、納期が遅れることが予想されます。

ご注文はお早めに!

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鎧ができるまで 番外編4

2010-04-23 21:22:19 | ハーネス(HG harness)

Cimg0128 前回の作業を、丸棒の左右とも行うと、写真のようなものが出来上がります。

そこで! や!!っと!

Cimg0129 ボール盤にアルミパイプと同じ径のホールソーを取り付けて、写真のようにど真ん中を切り取っていきます。

この作業は危険が伴うため、パイプを使用して、直接は触らないようにしています。

このときに、最初にあけた穴が役に立つのです。

最初に丸棒に穴を開けたのは、ホールソーで切るこの作業のとき、振動等でズレないようにするためです。

ホールソーの構造は、のこぎりを丸めたような形になっており、その中心部には、穴がズレていかないようにドリル歯が備え付けられています。

このドリル歯が、最初に開けた穴にそって進んでいくために、ズレが生じずに綺麗に真ん中を切っていけるのです。

穴の中を水が流れていくようなものですね。

本来は、この作業はフライス盤という機械で行うものですが、数百万円する機械を導入しなくても、同じ仕事ができないかと考えて、この方法を思いつきました。

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鎧ができるまで 番外編3

2010-04-23 12:21:14 | ハーネス(HG harness)

Cimg0125 所定の長さにカットし、真ん中に穴があけられたアルミ材を旋盤にかけます。

まずは削りバイトで、2.05ミリ周りを削ります。これが後に、フレームパイプとのはめ合いの部分になります。

Cimg0126 次に、10ミリドリルでブラケットを掘っていきます。これは、軽量化のための肉抜きです。

Cimg0127_2  10ミリドリルで肉抜きした後、今度は5ミリドリルに差し替え、6ミリボルト穴を作るための下穴をあけます。

ただ今のハーネス納期情報。

バックオーダー6着につき、現在納期は2ヶ月弱。

ゴールデンウィークで注文が増えることが予想されます。

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鎧ができるまで 番外編2

2010-04-22 20:48:52 | ハーネス(HG harness)

Cimg0123 前回ご紹介したX-SPORTハーネスのブラケットは、実はこのようなアルミの丸棒から作られています。

具体的には、アルミの材質は7N01というもので、レース用のオートバイのフレーム等に使用されているものです。

高強度ながら材質に粘りもあり、割れたりすることもほとんどなく、しかも加工性も優れているため、ハーネスのフレームに使うにはもっとも適した材質だと思います。

X-SPORT のブラケットは、この7N01材の丸棒をカットしたり削ったりして作っていくのです。

このような物の作り方を、工業用語では「削りだし」という言い方をします。

削りだしで作られた部品は、精度が高く高強度、そして美しいというメリットがありますが、反面コストがかかるという欠点があります。

Cimg0124 さて、ブラケット作りは、まず、アルミの丸棒を高速カッターで所定の長さにカットして、真ん中にボール盤で穴を開ける作業から入ります。

なぜ、真ん中に穴を開けるのか?

それはこの後のお楽しみです…。

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