今回から少しはみなさんのお役にたてる連載をと思い、数回ではありますが、ハンググライダーの乗りこなし方を理論も交えてご説明していこうと思います。
それでは、まず最初はフレアーのタイミングについてから始めたいと思います!
まずフレアーのタイミングはグライダーが教えてくれるということ!パイロットはグライダーが教えてくれるフレアーのタイミングを聞き逃してはいけません!
これはどういうことかというと、以下の図を見てもらえばご理解いただけると思いますが、フレアーのタイミングはアップライトから伝わるバープレッシャーで知ることが出来るのです。
ランディングアプローチ最後、あなたがファイナルターンを切ってランディング場に侵入します。
この時はまだ速度が付いた状態なので、ベースバーは「引いた状態」になります。
ノーズが上がらないように注意深くベースバーを持っていた手をアップライトに持ち変えます。
その後、ウインドグラジエント (地面の影響で風が弱い領域)に侵入し、地面と平行に飛ぶ「減速区間」に入ります。
この領域に入ると、グライダーは速度をどんどん失い、今まで引いていたアップライトの力もどんどん弛めていくことになります。
そして、いずれは引いていたアップライトの力が全くなくなる、いわゆる「ニュートラル」状態
になります。
この時の速度は、通常のチューニングが施されたグライダーならば「最小沈下速度」になっています。
最小沈下速度とは、グライダーの沈下速度が最小になるという意味のものですが、これは言いかえれば揚力係数が最も大きくなる速度であり、安定して地面と平行に飛ぶことが出来る最小速度でもあります。
この速度を過ぎると、翼に失速が始まるため急激に速度を落とし、アップライトをどんどん押さないと地面と平行に飛ばなくなってしまいます。
実は、このアップライトを押し始める前の段階、グライダーが最小沈下速度で飛んでいる、アップライトを持つ手の力が全くなくなるニュートラル状態の時‥。
この時こそがフレアーのタイミングなのです!
もちろん、この方法でフレアーのタイミングを計る場合、あなたのグライダーのニュートラル速度がちゃん最小沈下速度にあっていることが大前提として必要となってきます‥。
で、その見極め方については次回ご説明いたします。