飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

ハーネスの真実5

2010-12-21 21:20:13 | ハーネス(HG harness)

よく「ハーネスのファスナーの調子がわるい!」なんていっている人を目にしますが、実は皆さん、現在ハーネスに使われているファスナー(YKK製)は、メンテナンスさえしていれば、本当は半永久的に使えるって知っていました?

「そんなことはない!俺のはおかしくなった!」という方は、おそらくメンテナンスをしていなかったか、スライダーの寿命(後述)をファスナーの寿命と勘違いしてしまったのだと思います。

ファスナーのメンテナンスといっても、そんなに難しいものではありません。

なんとなく締りが重くなったかな?と思ったときに、シリコンスプレーをかけてあげるだけです。シリコンスプレーはどこのホームセンターでも200円程度で販売されています。

このとき、決してCRC等脂分を含むものは使用しないでください。

脂分は土がついてしまうため、ファスナーをいためてしまい逆効果になってしまいます。

そして、ファスナーに泥等の汚れがついたときは、すぐにきれいに洗浄してください。

これだけで、ファスナーの寿命は半永久的になります。

しかし、長年使っていると、一度閉めたファスナーが飛んでいる途中ではじけたりすることがあります。実はこの現象は、ファスナー本体に磨耗の跡(白く削れたような跡)がない、あるいは、ファスナーに変形がない限り、本当はスライダー(引き手)の方が磨耗してはじけているだけなのです。

だから、こんなときはファスナーをわざわざ交換しなくても、スライダーを交換すればよいのです。

ちなみにウチの場合、ファスナーの交換料金はだいたい¥14000いただいていますが、スライダーの交換を自分で行えば、送料込みでも¥200あまりで修理出来てしまいます。

(ちなみに現在、ウチのハーネスは全部の型で、ユーザー側でこのスライダー交換が出来るように改良されています)

さて皆さん、ファスナーの調子がおかしくなったら、お金を出してウチに修理に出していただいてもよろしいのですが、メンテナンスさえしていれば、¥200あまりで修理が出来てしまうならば、これからどうします?

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ハーネスの真実4

2010-12-15 21:26:08 | ハーネス(HG harness)

Cimg0382 現在、ハーネスのパラシュートコンテナの形式は、DHV スタイルが主流となっています。

これは、パラシュートコンテナの扉に、基本的にはベルクロを使っていないタイプの物で、現在のレーサーハーネスは100パーセントこのタイプになっています。

このDHV スタイルのコンテナは、パラシュートの取出しがすばやく出来る特徴を持っています。だから、現在主流になっているのですね。

しかし、すばやくパラシュートが取り出せるということは、反面「誤開傘」の可能性も高く、実際、DHVスタイルが普及するにしたがって、誤開傘の事例も多く聞くようになっています。

誤開傘は、基本的にはプレフライトチェックの時に、パラシュートのトグルが外れていないか毎回チェックしていればいいのですが、最近は、プレフライトチェックをしない方が多いようで…。

私は、このパラシュートの誤開傘を防ぐため、上記の写真のように輪ゴムをトグルに通しておくことを薦めています。

輪ゴムは一般的なものでかまいません。

この方法なら、いざという時でも輪ゴムは簡単に外れて(切れて)くれ、しかも、トグルの脱落をかなり防止してくれます。

Cimg0386 余談ですが、このブログを書いているかたわらで、ずっとストーブに当たりっぱなしの、ウチの娘の間抜けな姿です。

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ハーネスの真実3

2010-12-06 20:55:34 | ハーネス(HG harness)

実は…。

現在のハーネスには、専用のパラシュートトグルが付属品としてつけられており、ハーネスにパラシュートを収納する際は、それをパラシュートに取り付けて収納するのが当たり前なのですが…。

この場合、トグルはパラシュートの一箇所にしか接続されなくなります。

そうなると…。パラシュートの取出しがちょっと引っかかる場合があるのです。

理由は、トグルが一箇所にしか取り付けられていないため、パラシュートの取り出し時に、どこかが少し引っかかっただけでパラシュートが斜めになってしまうからです。

そこで、私は実は自分のハーネスは、あえてパラシュートにもともとついていたトグルを活用し、そのまま使っています。

Cimg0385 もともとパラシュートのディプレイスメントバッグに取り付けられている持ち手は二箇所に縫いこまれています。

この場合は、パラシュート引き出し時はパラシュートが斜めになることもなく、スムーズに引き出せるのです。

ただし、これを行う場合は十分な注意が必要になります。

それは、ディプレイスメントバッグにもともとついている持ち手はそれほど長さがないため、場合によってはパラシュート取り出し時に長さが足りずにパラシュートピンがはずれない可能性があるのです!

ですから、一般にはハーネスには専用のトグルがつけられているのです。

しかし、もし、あなたが今使っているパラシュートの持ち手がパラシュートのピンをはずすに十分な長さがあるならば、私は上の写真のように直接取り付けることをお勧めいたします。

ただ、現在のレーサーハーネスは、前回にもご説明したように表面にファスナーが使用されており、このファスナーが不用意にはじけることを避けるため、トグルにベルクロが取り付けられたりして、ファスナーが不用意にはじけないようにしているハーネスもあります(たとえばローターハーネス等)

このようなハーネスは、やはり、専用のトグルを使うことをお勧めいたします。

いずれにしても、メーカーや取扱店に確認するのが良いでしょう。

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ハーネスの真実2

2010-12-03 21:03:00 | ハーネス(HG harness)

数年前より出始めた、表面にもう一枚生地をかぶせたタイプのレーサーハーネス。

これの中には、表面にあるファスナーがはじけることによりパラシュートを取り出せるタイプのものが多くあります。

しかし、場合によっては、意外とこのファスナーがはじけてくれない場合もあります。

ここで、私が今まで体験した中で、このファスナーがより確実にはじけてくれる方法をお伝えしておきます。

それは、「ファスナーの先端を段違いにしておく」ことです。

下の写真を見てください。

Cimg0381 このようにファスナーの先端がそろっている場合は、意外と両方に引っ張る力が加わってもファスナーはなかなかはじけてくれません。

Cimg0380 しかし、ファスナーの先端がそろっていない、段違いになっている場合は、結構簡単にファスナーははじけてくれます。丁度、お菓子の袋につけられている「ノッチ」と同じ理屈で、段違いにしておくと力が集中するのでしょうね。

ただ、この工夫は日ごろの使用にて、知らぬ間にファスナーがはじけている…。場合のハーネスには、あまり向かないといえます。

ちなみに…。弊社ハーネスは、多くの実験を重ねた上で、このようにファスナーで表面を留めておく方法には疑問を感じたため、現在では使用しなくなりました。

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