魚は氷にひたすら歩く川堤
七十二候のうち立春の三候をいう。
二月十四日頃から十八日頃までの約五日間に当たる。
この時期になると少しずつ暖かくなり、川や湖の氷が割れて、その隙間から魚が氷の上に跳び上がるという意味である。
魚氷に上る時節となった。
暖かくなったので、ひたすら川堤を歩いた。
魚は氷に上りそろそろ旅心
魚は氷にひたすら歩く川堤
七十二候のうち立春の三候をいう。
二月十四日頃から十八日頃までの約五日間に当たる。
この時期になると少しずつ暖かくなり、川や湖の氷が割れて、その隙間から魚が氷の上に跳び上がるという意味である。
魚氷に上る時節となった。
暖かくなったので、ひたすら川堤を歩いた。
魚は氷に上りそろそろ旅心
早春の山並見ゆる畑かな
立春以後、二月いっぱいくらいをいう。
まだ寒さが厳しいなかにも春の息吹が感じられる。
気候や生物の営みに明るさや活力が感じられるようになる。
「春浅し」と時期的にほぼ同じである。
散策していると、人の営みが感じられる畑があった。
そこからは、早春の青い山並が望まれる、そんな畑であった。
早春や散歩の犬の見目よくて
春浅し空青くして畑白き
立春以後の春とは名のみの頃をいう。
降雪もあり、木々の芽吹きにはまだ間がある頃である。
だが、寒さの中に春はその気配をわずかに漂わせている。
「早春」とほぼ同じ季語だが、「春浅し」の方が語感が柔らかい。
春雪の降った後、一気に晴れ渡った。
空は青くして、畑はまだ真っ白であった。
春浅しの感があった。
浅春や用水に鷺二羽降りて
供花多き立春の辻仏かな
二十四節気のうち春の最初の節気をいう。
陽暦二月四日頃にあたる。
春の初めの日であり、立夏の前日までが暦上の春。
俳句文学館
寒気のなかにもかすかな春の兆しが感じられる。
新宿区百人町の俳句文学館を訪れた。
その途中の道端に辻仏がある。
立春の今日、石仏には多くの花が供えられていた。
立春や新宿に雨上がりゐて
小石川後楽園
麗かや外国人ら庭園に
渋谷フクラス17階から新宿方面を望む
春の日が美しく輝きわたり、すべてのものが明るく気持ちよく見える状態をいう。
気温も心地よいが、光線の明るさが中心にあるといえる。
「うらら」「うららに」「うらうら」などとも使う。
一日穏やかに晴れて、正に麗らかという日であった。
この日、水戸光圀ゆかりの小石川後楽園を訪れた。
すると、園内には外国人の一行がやってきて、案内人の説明を聞いたりしながらゆっくりと庭園を楽しんでいた。
若者もゐて庭園の池うらら