
風なくば矢車草に顔寄せぬ


キク科の一・二年草。
ヨーロッパ原産。
正しくはヤグルマギクであり、ユキノシタ科のヤグルマソウ
とは別。

五~六月頃、茎の上部が枝分かれして、菊に似た頭状花を
つける。
基本の花色は青、青紫だが、園芸種には桃、赤、白色など
もある。

日本に渡来した時期は不明だが、明治時代には栽培されて
いたという。
花の形が、鯉幟の先端にある矢車に似ていることからこの
名がついた。
ツタンカーメンの棺には、副葬品としてこの花の花束が納
められていたという。

風が吹いていなかったので、細長い茎も揺れることがなかっ
たため、矢車草に顔を近づけてじっくりと見ることができた。

矢車草恋文てふに縁なかり

