俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

秋の暮

2013-10-16 | 俳句・秋・時候




奥多摩の山に向かひて秋の暮



秋の日暮れのことで、秋の終末を表す「暮の秋」ではない。

『枕草子』には「秋は夕ぐれ」とあり、秋のしみじみとした情緒は夕暮

れにこそある。

昔から多くの詩歌に歌われてきた所以である。







奥多摩の山々に向かっていると、日が暮れてきた。

秋の夕暮れのひとときを静かに過ごした。






遊ぶ子の帰つてゆきし秋の暮



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秋曇

2013-10-15 | 俳句・秋・天文




ランチ待つ五十三階秋曇



秋の曇った天気のことで、「秋陰」ともいう。

秋は晴れるだけでなく、低気圧の影響を受けて曇ることもある。







台風の影響で新宿の空もどんよりと秋曇となっていた。

人間ドックに入った後、53階のレストランで昼食を摂り、大きな窓か

ら秋曇を眺めた。






秋陰や新宿御苑ビルに見て



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秋の雲

2013-10-14 | 俳句・秋・天文




父の忌の墓にきてをり秋の雲



巻雲、巻層雲、巻積雲など六千メートル以上に現れる上層雲が多

い。

夏の入道雲とは違い、郷愁を誘うしみじみとした雲である。

父の忌日に墓参りをした。

青空にはうっすらと秋の雲がかかっていた。






秋雲の輝き旅にゐる如し



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黄花コスモス

2013-10-13 | 俳句・秋・植物




鬱兆す黄花コスモス揺れもせで



キク科コスモス属の多年草または一年草。

メキシコ原産。

一般的なコスモスとは別属別種。







八~十月頃、黄色または橙色の花を咲かせる。

一重と八重があるが、園芸種としてはほとんどが八重咲き。







黄花コスモスは季語とはなっていないが、よく見かける花なので、試

しに詠んでみた。







黄花コスモスが沢山咲いていたが、風がなかった所為か、まったく

揺れていなかった。

それを見ていると、なぜか鬱が兆してきた。






黄花コスモスベンチのふたりいつまでも




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白芙蓉

2013-10-12 | 俳句・秋・植物




曇り日はもの思ふとき白芙蓉



アオイ科の落葉低木。

東アジア暖地の原産。







初秋に咲く一日花が未だに咲き継いでいた。

曇った日は何かと物思いに沈むが、白芙蓉を見ればなおのことであ

る。






亡き人に別れを告げぬ白芙蓉



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