俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

臭木の花

2017-08-21 | 俳句・秋・植物




臭木咲く雑木の丘を下りくれば



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クマツヅラ科の落葉小高木。

山野に自生し、庭木として植栽もされる。

枝や葉に悪臭があるためこの名がある。







初秋、赤い萼と白い花冠とを有する管状五裂の花をつける。

花には芳香がある。







雑木林の丘を下りてくると、臭木の花が咲いていた。

大文字に見える五裂の花が可愛かった。






花臭木歩き疲れといふことも



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男郎花

2017-08-20 | 俳句・秋・植物




木洩れ日の雑木の丘や男郎花



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オミナエシ科の多年草。

山野に自生する。







初秋、白色の細花を茎の頂に多数つける。

醤油が腐敗したにおいがするところから「敗醤」ともいう。







木洩れ日のする雑木林の丘を歩いていると、男郎花が咲い

ていた。

女郎花とは違い、地味で目立たない花であった。






男郎花楚に屈原といふがあり



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ささげ

2017-08-19 | 俳句・秋・植物




向き向きにささげの生りて雨催ひ



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マメ科の一年草。

「ささげ」は「捧げる」の意味で、若い莢の先端が上を向いて

伸びるのでこの名がついたという。

莢の最も長い品種を、十六ささげ、楓八ささげなどという。

熟した豆は煮豆や餡などにする。







ささげの細長い莢があちらこちらを向いて生っていた。

空は今にも降りそうな模様であった。






笠被る農夫をらざるささげかな



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瓢(ふくべ)

2017-08-18 | 俳句・秋・植物




昼過ぎの寸揺れもなき瓢かな



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ウリ科の蔓性一年草。

夕顔の一変種。







蔓が棚などに絡み、初秋、瓢簟形の青い実を垂らす。







熟したら中の果肉を取り、中空にして乾燥させると瓢簟に

なる。

酒や飲料水を入れる容器、花器などとして使う。







棚に青瓢が大小沢山生っていた。

午後の風のない物憂い時間に、青瓢は微動だにしなかった。






まがまがしき世に垂れてをり青瓢



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秋曇

2017-08-17 | 俳句・秋・天文




遠目には歩く人ゐて秋曇



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秋の曇った天気をいう。







「春陰」に対して「秋陰」ともいう。







曇った日が何日も続くと、気分が暗く沈みがちになる。







遠くに歩いている人がいて、小さく見えた。

空は何日も続く秋曇であった。






秋陰や昔名主の門構へ



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