俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

秋茄子

2017-08-16 | 俳句・秋・植物




秋茄子の艶やかにして平和なり



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単に「茄子」といえば夏季だが、秋になって実を採る茄子の

こと。







実はやや小ぶりになるが、実が締まって美味とされる。

「秋茄子は嫁に食わすな」ということわざもある。







秋茄子が紫紺を深め艶やかに生っていた。

今のことろ平和だが、何が起こるかわからない情勢になって

いる。

いつまでもこの平和が続き、秋茄子をゆっくり味わえる世の

中であってほしいと願う。




秋茄子とベーコンのゴルゴンゾーラスパゲッティ


秋茄子のパスタフォークに搦めけり



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苦瓜

2017-08-15 | 俳句・秋・植物


ゴーヤーと鶏肉の炒め物


苦瓜を噛みて戦後と今も言ふ



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ウリ科の蔓性一年草。

熱帯アジア原産。

日本には中国から渡来。

夏、黄色い小さな五弁花をつけ、秋に疣状の突起のある

青い実がなる。

長円形の実は、熟すと外皮が緑色から橙黄色に変わり、

裂開して紅色の肉をあらわす。

果肉に苦味があるところから「苦瓜」と呼ばれる。

沖縄では「ゴーヤー」、正式名は「蔓茘枝」。

戦後72年が経ったが、今でも戦後といい、先の大戦という。

悲惨な戦争は忘れてはならない、二度と戦争を起こしては

ならないという思いからだろう。

苦瓜を噛みながら、そう思った。

(写真はブログ作者の作ったもので、恐縮です。)




ゴーヤーチャンプルー


良かりけりゴーヤーといふ苦きもの



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茄子の牛

2017-08-14 | 俳句・秋・人事




乗り易き茄子の牛にて母来ませ



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盆の精霊棚に飾るものとして、茄子と胡瓜に脚は苧殻など

を用いて馬や牛を作る。

これに乗って来るものとして霊魂を迎え、十六日朝、送り盆

といって川に流した。

乗り易そうな茄子の牛に、新盆の母は乗ってきて欲しいと

思った。






颯爽と父乗りきしや瓜の馬



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迎火

2017-08-13 | 俳句・秋・人事




迎火を囲む二世代のみとなり



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盂蘭盆会の最初の日の夕方、祖先の霊を迎えるために

苧殻などを焚く火をいう。

門の前で火を焚くので「門火」ともいう。







今年、母を送ってからは子と孫の世代だけとなり、その二

世代で迎火を囲むこととなった。






人通りなき薄闇の門火かな



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藪からし

2017-08-12 | 俳句・秋・植物




藪からし畑の垣根に馴染みゐて



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ブドウ科の多年生蔓草。







他のものに絡みつき、生い茂る。

「貧乏蔓」とも呼ばれる。







夏、黄赤色を帯びた小花を群がり咲かせ、秋に小さな漿果

を結ぶ。







藪からしが畑の垣根の上を這うように咲いていた。

何の違和感もなく馴染んでいるようであった。






抜く人をこの方見ぬや藪からし



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