俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

春の鵙

2022-02-23 | 俳句・春・動物




木の上に黙つて止まり春の鵙




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鵙は秋の鳥で秋の季語。







秋は雌雄別のテリトリーをつくり、キキキキキキッと

縄張り宣言を鋭い声で鳴く。







春の鵙は、繁殖期には大きな声で鳴くことは少なくなる。







優しい声で鳴き、求愛給餌をしたり、低い山から市街地

にかけ、藪のある場所で営巣する。







木の上に鳴かずに止まった鳥がいた。

春の鵙であった。






求愛の声のまだなし春の鵙




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金縷梅

2022-02-22 | 俳句・春・植物



<span style="font-size:150%;line-height:110%">金縷梅に夕日差しきぬ雲割れて




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マンサク科の落葉小高木。







山野に自生するが、観賞用としても植えられる。







早春、葉に先立って黄色い線状のねじれた四弁花を

枝いっぱいにつける。







野趣に富み、花期が早いので、季節感を重んじる茶花

として活けることもある。







曇っていたのが雲が割れて青空が見えてきた。

金縷梅に夕日が差してきた。






夕空にまんさくの黄の確かなり




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春の日

2022-02-21 | 俳句・春・時候




春の日やベンチに憩ふ人のゐて




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春の太陽のことを指し、また春の一日のこともいう。







太陽の日差しとしては麗らかで明るく、一日としては

暖かくのどかである。







実際の俳句においては、そのどちらの意で用いられて

いるか明白であることもあるが、そうでない場合も多い。







ともかく、春の日には明るい日差しが感じられる。







明るい春の日が降り注ぐなか、ベンチにゆったりと

憩う人がいた。






畑中に一本の木や春日影




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春北風(はるきた)

2022-02-20 | 俳句・春・天文




畑に出て諸に受けたり春北風(はるならひ)




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春に吹く北寄りの風をいう。







春は、移動性高気圧と低気圧が日本列島の上を西から

東へ交互に進んでは、天気に周期的変化をもたらす。







低気圧が北海道の東の海上に達し、西から移動性

高気圧が進んでくると、一時的に西高東低の冬型の

気圧配置に戻ることがある。

このときに吹く風を「春北風(はるきた)」と呼ぶ。







「ならい」は、東日本の太平洋側、特に関東地方で吹く

冬の季節風の呼び名。

春先にも吹くので、これを「春ならい」という。







畑の道に出た。

すると、春北風を身体にまともに受けた。






春北風川を風紋遡り




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春陰

2022-02-19 | 俳句・春・天文




春陰やジョギングコース誰(た)もをらず




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春の曇天をいう。







「花曇」に似ているが、花時に限らず用い、暗く重い

感じがする。







明るい春において、憂いを帯びた陰りを感じさせる。







陸游の詩「春陰雨に成り易く、客病(かくへい)寒さを

禁ぜざる」などの漢詩から取られたものと考えられる。







春の曇天であった。

公園のジョギングコースには誰も走っていなかった。






春陰や集まつてゐる犬仲間




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