黒雲の速き流れも雨水かな
二十四節気の一つで、陽暦二月十九日頃に当たる。
降る雪が雨に変わり、積もった雪や氷が解けて水となるとの意から、雨水という。
雨水直前の朔日が旧正月(春節)であり、旧正月の日付を決める基準である。
雨水の今日は曇り、一時雨も降った。
黒い雲の流れが速いのも雨水であると思った。
雨水かな浅瀬を鯉の泳ぎゐて
黒雲の速き流れも雨水かな
二十四節気の一つで、陽暦二月十九日頃に当たる。
降る雪が雨に変わり、積もった雪や氷が解けて水となるとの意から、雨水という。
雨水直前の朔日が旧正月(春節)であり、旧正月の日付を決める基準である。
雨水の今日は曇り、一時雨も降った。
黒い雲の流れが速いのも雨水であると思った。
雨水かな浅瀬を鯉の泳ぎゐて
大胆な人の足跡春の土
春になって凍てがゆるんだ土をいう。
柔らかく黒々とした土には、ひとしお春の訪れを感じる。
雪と氷に閉ざされた地方で生まれた「土恋し」がもとになった比較的新しい季語である。
畑に大胆な人の足跡があった。
畑は柔らかく、踏めば足跡がくっきりとつく春の土であった。
飛び立ちし鳥の足跡春の土
古草や散歩の犬とすれ違ひ
春になって残っている古くなった前年の草のことをいう。
去年生えてまだ枯れずにある草で、常緑の多年草なら殆どがあてはまる。
古草は古草のみがあるだけではなく、若草の中に混じっているものをさす。
川沿いの道に古草が残っていた。
その前で、散歩をしている犬とすれ違った。
古草の野に遊ぶ子のをらざりし
魚は氷にひたすら歩く川堤
七十二候のうち立春の三候をいう。
二月十四日頃から十八日頃までの約五日間に当たる。
この時期になると少しずつ暖かくなり、川や湖の氷が割れて、その隙間から魚が氷の上に跳び上がるという意味である。
魚氷に上る時節となった。
暖かくなったので、ひたすら川堤を歩いた。
魚は氷に上りそろそろ旅心
春一番走らせ畑の土埃
立春後、初めて吹く強い南風のことをいう。
強力な日本海低気圧へ吹き込む風で、大体二月末から三月初めに吹く。
だが、今年は本日、関東、北陸、四国の各地方で二週間も早い「春一番」が観測された。
元々は壱岐地方の漁師が使っていた言葉であったが、気象用語として定着した。
今日、春一番が吹いた。
畑の土埃を走らせ、凄まじい勢いであった。
春一番鴉四十羽流しけり