俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

春の月

2024-02-24 | 俳句・春・天文

 

 

薄雲のかかつてゐたる春の月

 

 

 

 

 

 

単に月といえば秋の季語なので、特に春の一字をつけて春の季語とする。

春の夜は大気中に水分が多いため、月は潤んで見える。

秋の月はさやけさを愛で、春の月は艶なる風情を楽しむ。

 

 

 

 

 

 

今日は満月だったが、春らしく薄雲が出て月がにじんで見えた。

 

 

 

 

 

春満月見てよりカレー作りけり

 

 

 

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菠薐草

2024-02-23 | 俳句・春・植物

 

 

目に優しはうれん草の深緑

 

 

 

 

 

 

アカザ科の一・二年草。

西アジア原産。

 

 

 

 

 

 

早春の代表的な緑色野菜で、ビタミンCや鉄分を含む。

お浸し、和え物、炒め物などに広く使われる。

 

 

 

 

 

 

根元の赤い在来種は江戸時代に渡来し、丸葉で根の白い西洋種は明治時代に渡来した。

 

 

 

 

 

 

畑に菠薐草の列が見られた。

菠薐草の深緑色は目に優しかった。

 

 

 

 

 

酒すすむ菠薐草の炒め物

 

 

 

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獺(かわうそ)魚を祭る

2024-02-22 | 俳句・新年・時候

 

 

獺祭(だつさい)やたあれもをらぬ川堤

 

 

 

 

 

 

七十二候の一つで、二十四節気の雨水の初候。

陽暦二月十九日から二十三日頃までの約五日間に当たる。

 

 

 

 

 

 

獺が捕らえた魚をすぐには食べず、岸辺に並べておくという意味である。

 

 

 

 

 

 

なお、正岡子規の別号「獺祭書屋主人」はこれにちなむものである。

 

 

 

 

 

 

獺魚を祭るの候となった。

本来なら少しずつ暖かくなる時期であるが、今年は初春が暖かすぎた反動で厳しい寒の戻りとなっている。

そのせいで、川堤には歩く人は誰もいなかった。

 

 

 

 

 

魚祭る獺(をそ)や暗雲垂れ込めて

 

 

 

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冴返る

2024-02-21 | 俳句・春・時候

 

 

イヤホンはシベリウスなり冴返る

 

 

 

 

 

 

立春を過ぎて暖かくなりかけた頃に、また寒さが戻ってくることをいう。

 

 

 

 

 

 

再びの寒気によって、心身の澄み渡るような感覚が戻ってくる。

 

 

 

 

 

 

早春の寒さという点では「余寒」「春寒」と似ているが、「冴え」という言葉からは、色や光のより感覚的な働きがある。

 

 

 

 

 

 

散策するときはイヤホンをつけて音楽を聴いている。

シベリウスの曲を聴き、冴え返った感が更に深まった。

 

 

 

 

 

寒戻る木を映しゐる潦(にはたづみ)

 

 

 

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薄紅梅

2024-02-20 | 俳句・春・植物

 

 

薄紅梅明日安かれと佇みぬ

 

 

 

 

 

 

バラ科の落葉高木。

中国原産。

 

 

 

 

 

 

色の薄い紅梅の花をいう。

 

 

 

 

 

 

華麗な紅梅と違い、清楚な美しさがある。

 

 

 

 

 

 

薄紅梅が咲いていた。

その下に佇み、明日も穏やかな一日であるようにと願った。

 

 

 

 

 

川岸の薄紅梅に日差しけり

 

 

 

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