日本の多くの友人・知人・我が娘のお蔭で実現した、
江西財大「日本語スピーチコンテスト」優勝者の日本招待(7泊8日ホームステイ)。
中国の若者にホンモノの日本を体験してもらいたい一心でやったことだが、
それが昨日終わった。
台風のため、上海浦東空港への便が欠航して、
北京経由上海虹橋空港への代替便に乗ることになった黄くんは、
かなり混乱していたが、
それでも最後は笑顔で出発ゲートに入っていった。
このイベントを振り返ってみると、
ほうら、やっぱり、何回もイライラした自分を発見した。
しかし、苛立ち・腹立ちを含め、感情はたいへん大事なものだ。
特に私は自分に優しいので
腹が立った時は(大人げない)と即座に感情をねじ伏せず、いつも、
(このムカつきの根拠は何か=なぜ苛立つのか、その苛立ちに正当性はあるか)
などと何度も反芻する癖がある。
今回の「黄くん日本招待」は、
中国人と日本人との、さらに、人と人との関係作りの課題を今更に自分に問うことになった。
〈その一〉
・自分の勝手な思い入れ:
農業中心の江西省は中国の中でも貧しい省だ。日本語学科の学生も農村出身が多い。彼女ら、彼らは日本語を学びながらも、日本の現実に触れる機会が非常に少ない。中国国家が許可したインターネット、ドラマ、ニュース等でその一面を知るのみである。国家のスクリーニング抜きに直に日本人や日本社会から何かを感じ、判断して欲しい。そのために自分の給料を拠出するのは無駄遣いではない。この際、お金も含めて精一杯のボランティア活動をしよう。
・中国社会の一般的現実、人々の感じ方:
お金は自分と自分の身内・友人のために使うもの。マンションを2つも3つも持っていても、外車が2台あっても、ボランティアに拠出する金は一元もない。もし、お人好しにも何かに募金しようものなら、困っている人の手に渡ることはまずあり得ない。全部、途中で役人か誰かに盗まれてしまう。募金やボランティアのシステムがないので、心優しい人であっても身内を助ける以上の気持ちが湧くはずはない。日本社会は物が溢れ、豊かである。なんやかや言っても助け合いの制度も充実し、人々は金持ちだ。だから、気軽に募金したりボランティア活動ができるのだ。
こんな気持ちの落差を感じたのは、私ひとりだけではないだろう。
中国帰国者のある人は、
「中国に墓参りするのを楽しみに、長時間労働にも耐え、コツコツ貯金して、精一杯の御土産を持って 『故郷』に帰りました。でも、故郷の人々は、『今度は最高級の電化製品を買ってきてな』などと言うのです。私たちが日本で、どんな思いをして暮らしているのが、全然分からないんです。」
と語ったことがある。
ビンボー人だって、募金もするし、ボランティアもする。お土産も精一杯のものを買う。
それも日本だ。それを主張しなければならない。
(日本人はみんな、金持ちだ)と勘違いされないように。
江西財大「日本語スピーチコンテスト」優勝者の日本招待(7泊8日ホームステイ)。
中国の若者にホンモノの日本を体験してもらいたい一心でやったことだが、
それが昨日終わった。
台風のため、上海浦東空港への便が欠航して、
北京経由上海虹橋空港への代替便に乗ることになった黄くんは、
かなり混乱していたが、
それでも最後は笑顔で出発ゲートに入っていった。
このイベントを振り返ってみると、
ほうら、やっぱり、何回もイライラした自分を発見した。
しかし、苛立ち・腹立ちを含め、感情はたいへん大事なものだ。
特に私は自分に優しいので
腹が立った時は(大人げない)と即座に感情をねじ伏せず、いつも、
(このムカつきの根拠は何か=なぜ苛立つのか、その苛立ちに正当性はあるか)
などと何度も反芻する癖がある。
今回の「黄くん日本招待」は、
中国人と日本人との、さらに、人と人との関係作りの課題を今更に自分に問うことになった。
〈その一〉
・自分の勝手な思い入れ:
農業中心の江西省は中国の中でも貧しい省だ。日本語学科の学生も農村出身が多い。彼女ら、彼らは日本語を学びながらも、日本の現実に触れる機会が非常に少ない。中国国家が許可したインターネット、ドラマ、ニュース等でその一面を知るのみである。国家のスクリーニング抜きに直に日本人や日本社会から何かを感じ、判断して欲しい。そのために自分の給料を拠出するのは無駄遣いではない。この際、お金も含めて精一杯のボランティア活動をしよう。
・中国社会の一般的現実、人々の感じ方:
お金は自分と自分の身内・友人のために使うもの。マンションを2つも3つも持っていても、外車が2台あっても、ボランティアに拠出する金は一元もない。もし、お人好しにも何かに募金しようものなら、困っている人の手に渡ることはまずあり得ない。全部、途中で役人か誰かに盗まれてしまう。募金やボランティアのシステムがないので、心優しい人であっても身内を助ける以上の気持ちが湧くはずはない。日本社会は物が溢れ、豊かである。なんやかや言っても助け合いの制度も充実し、人々は金持ちだ。だから、気軽に募金したりボランティア活動ができるのだ。
こんな気持ちの落差を感じたのは、私ひとりだけではないだろう。
中国帰国者のある人は、
「中国に墓参りするのを楽しみに、長時間労働にも耐え、コツコツ貯金して、精一杯の御土産を持って 『故郷』に帰りました。でも、故郷の人々は、『今度は最高級の電化製品を買ってきてな』などと言うのです。私たちが日本で、どんな思いをして暮らしているのが、全然分からないんです。」
と語ったことがある。
ビンボー人だって、募金もするし、ボランティアもする。お土産も精一杯のものを買う。
それも日本だ。それを主張しなければならない。
(日本人はみんな、金持ちだ)と勘違いされないように。