専門家の意見を重視すべきか?
世論を重視すべきか?
これらのさじ加減は意外に難しいと思う。
専門家の意見を過剰に重視しているのが「少年法」ではないか。
世論では「もっと厳罰化を」「対象年齢の引き下げを」
さらには「少年法をなくすべき」という声もあるなか、
依然として、旧来の姿勢が貫かれている。
※基本的に、法律の専門家よりも、
一般人のほうが厳罰を求める傾向にある。
逆に、専門家の声はほとんど無視され、
世論、というか「雑音」に振り回されているのが環境教育分野だ。
いち環境教育の専門家としては、こんなに悲しいことはない。
スズメバチやゴキブリ、ムカデ、アリは駆除するもの、
という感情論が卓越し、
ドラッグストアには殺虫剤が所狭しと並ぶ。
「ダイオキシンガー」というヒステリックな声によって、
多くの地域から焚き火が姿を消していった。
ダイオキシンの化学式すら知らない人が、
大きな影響力を持つのをしばしば目の当たりにしてきた。
また、雑草や雑木は刈り取るもの、
という信仰も、日本人の意識の奥深くにまで巣食っている。
これまで何回かこのブログにも書いてきたが、
私は、雑草や雑木をなるべく自然のまま残しておくのが好きである。
人工的な花壇や植栽より、
百花繚乱の野草が咲き乱れる草むらや雑木林のほうがはるかに美しいからだ。
「草ボーボーはみっともない」
「草ボーボーは見苦しい」
「藪を放置すると害虫が湧く」
これらの「雑音」を唱える者たちの中に、
農学や生物学、環境科学の専門家は何%いるのだろう……。
ちなみに、日本はCO2の排出を減らしたいんだよね?
※個人的には、
『CO2が温暖仮の原因』という説には懐疑的です。
CO2排出を抑えたいのなら、
草や木をどんどん増やしたほうがよくないか?
草木が増えた分だけ、大気中のCO2を吸収・固定したことになるのだから。
道端も庭も公園も、雑草や雑木をどんどん繁茂させるのだ!
その分だけ、大気中のCO2はどんどん減る。
反対に草木を刈り取ったうえ、それをガソリン(CO2排出)を使って運搬し、
草木を燃やしてCO2に返すなんて、愚の骨頂もいいところである。
※関連書籍を貼っておきます。