生き物好き気象予報士&理科教員、公認心理師・金子大輔(金兵衛)のブログ~通り雨の旅路~

拙著10冊目出版、ぜひ読んでね!おかげ様で19年続いている老舗ブログです。

目からウロコの嵐!ニートは進化系人類!?

2013-09-19 | 社会・法律・労働

おもしろい本を読んだわーい(嬉しい顔)

些か読みにくい(?)のが玉に瑕だが、
とても勉強になり、目からウロコの嵐である目

●二神能基、『ニートがひらく幸福社会ニッポン』
http://booklog.jp/users/tooriame/archives/1/4750336521


著者によると、近年、
ニートを愛しニートと結婚する女性が増加中ということだハート達(複数ハート)

「自分も背伸びせず、ありのままでいられる」
「世間ずれしていなくて、とても純粋」
「細やかな気配りをしてくれて優しい」
そんな、マイナスイオンを振りまくような魅力が
女性を引き付けているそうだぴかぴか(新しい)

この書籍では、ニートを
「21世紀型価値観を持ち、時代に適応できる進化系人類」
と捉えてるところが新鮮である。

書籍のキーワードにもなっている、
20世紀型価値観21世紀型価値観をざっくりまとめると、
以下のような感じになるだろう。

【20世紀型価値観ドル袋
・結婚相手は、経済力が最優先
・物質的豊かさを重視
・男は仕事、女は家庭
・物欲、成長思考、経済至上主義、ガンバリズム、上昇志向
・「正社員であり、結婚してなければ人にあらず」というつぶやき
・「たとえイヤなことでも、仕事ならやる」という姿勢

【21世紀型価値観クローバー
・結婚相手は、人柄が最優先
・精神的豊かさを重視
・男女の関係なく、お互いにできることをすればいい
・物欲なし、成長思考なし、アンチ経済成長主義、安定志向
・「結婚って、正社員っぽくてイヤなんですよね」というつぶやき
・「たとえ好きなことでも、仕事ならやらない」という姿勢

悲しいことであるが、20世紀型価値観を持つ人と21世紀型価値観を持つ人が
わかりあえることは決してないだろう。
まるで、イスラム原理主義者とクリスチャンくらいに……。

まずは、お互いを「宇宙人」だと認め、わかり合うのは諦めること。
ここを割り切ることが大事だとのことだ。
無理にわかり合おうとしたり、自分の価値観を押し付けたりすると、
「戦争」が勃発しかねない。

40代以上の人の多くは、20世紀型価値観を持つとされるが、
問題は10~30代。。。

10~30代には、20世紀型価値観と21世紀型価値観が同居してるので
混乱することも多い台風
まるで、1つのPCにマックとウインドウズを入れたように……。

そんな混乱の中で、21世紀型価値観へと進化して来てる人が
「ニート」だと書籍では述べられている。

ニート、あるいはニートライクの人は金銭への執着がほとんどなく、
その金銭感覚は「ラテン系」の文化に近いものがあるらしい。
たとえば、財布をすられても、
「本当にお金を必要な人が持っていったなら、いいんじゃね?」
というさっぱりした感じである。

徹底したアンチ経済成長主義、アンチ仕事主義。。。考えてる顔

「みんなで少しずつ"貧乏"を分かち合おう」という
ちょっとキリスト教的な考え方を持つのもニートと言える。


少子&超高齢化で、今後、経済はどんどん縮小する運命にあるだろう。

経済成長・物欲以外の楽しみを見つけ、
日々、小さな幸せを見つけるようにしなければ
21世紀を生き抜いていくことは困難だ。

仕事を生きがいにすることも難しくなるだろう。
労働の存在価値が下がる一方で、こんな考え方もできる。

人々は労働に時間を取られることなく、
やりたいこと、勉強したいこと、
考えたいこと、研究したことなどに十分な時間を費やせるようになるのだ。
育児、家族サービス、友達づきあいにも目いっぱい時間を使える。


身の回りに、まったく話の通じない「宇宙人」はいないだろうか。
その宇宙人は、ひょっとすると、
「21世紀型価値観を持ち、時代に適応できる進化系人類」なのかもしれないあせあせ(飛び散る汗)

コメント (1)
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ゆゆしきブーム

2013-09-11 | 昆虫・生き物

●<秋季高校野球>ハチ5000匹来襲で試合中止 北海道
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130910-00000078-mai-base


この手のニュースを聞いていつも思うのは、
「駆除する必要がどこにあるんだ?」ということ。

このケースでは、
最長で数日待ってれば、ミツバチはいなくなったはずであるクローバー

「ハチのために、ほんの数日待つぴかぴか(新しい)
それすら許されない、余裕のない社会に疑問を感じるもうやだ~(悲しい顔)


それに、虫好きとしては、記事の書き方も許せんパンチ
この記事を読むと、さも
ミツバチが恐ろしい生物であるかのような誤解を与えかねない。

「バックネットに打球が当たれば、
興奮したハチが一斉に選手や観客を襲う可能性が高かった」
なんて書いてあるけれど、
わざわざミツバチの集団がいるグラウンドで
野球をする方がどうかしてるだろう。

それから、飛んでくるハチを手で払ったりするなんて……。
ハチに対するリアクションとしては、下の下である。
ハチに「興奮してください」とお願いしてるようなものあせあせ


最近は、生物を莫迦の一つ覚えみたいにすぐ駆除するのがブームのようだ。
だが、そんなことをしていると、地球に対してやりたい放題の人間が、
地球から「駆除される」ことになってしまうげっそり……。
今年の夏の気象を見ていると、そんなことも考えさせられる雷


※たとえスズメバチであっても、
攻撃性の低いヒメスズメバチやコガタスズメバチなら、
原則、駆除は不要だと個人的には思ってますウインク

 

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宮崎監督についてのプチディベート

2013-09-08 | 音楽・文学・美術・芸能

先日、以下のようなツイートをし、
マイミクさんとプチディベートをしたわーい(嬉しい顔)
「つぶやき」だとすぐに流れてしまうが、
議事録的に保存しておきたかったので、日記にまとめてみるえんぴつ

--------------------------------
宮崎監督の作品は、大好きなものばかりなのだけれど、宮崎監督がどうしても好きになれないというジレンマ……。(部下が風邪を引くと怒るらしい、ビジネスのことで怒鳴ることがあるらしい……という点が「社畜」っぽいから)。
---------------------------------


すると、こんな反響があった。

宮崎監督は、決して企業や経営者の味方ではないし、
東映動画時代はバリバリ労組の幹部だった。
だから、「社畜」なんかではないのではないか。

クリエイターの世界は、過酷で理不尽な面もあるが、
会社を利用し技術を盗んで、一人前になれば巣立っていける。

問題となってるブラック企業では、そういう夢がまったくなく、
「食べるために働く」ことのハードルをわざわざ上げて、
世の中を息苦しくするものだ、という意見であった。



たしかに監督は、、
一般に非難の対象となる「社畜」とは一線を画するから
私のツイートは不正確だったと思う考えてる顔

「がんばって一流のアーティストになりたい」という人には
とてもよい師匠になるというのは事実だろうぴかぴか(新しい)

一方で、「絵が得意だから」とアニメ業界に就職したけれど、
「仕事で自己実現してやろう」という高い志を持っているのではなく、
ゆる~く愉しく食べていけさえすればいい、
と考えていた人の場合、どうなるだろうか。
(そういう人の方が多数であると考える)

後者の人にとって監督は、
ブラック企業のWと同じくらい脅威になってしまうのではないかげっそり
という点が気になる点である。

どんな業界・職種であれ、
「命をかけて取り組む人以外はいらない」という暴論は、
許されるべきではないと思うのだ。


ものすごい使命感に燃えているときだったりすると、
熱が40℃あっても、体調が悪いことにすら気がつかない、
ということももちろんある。

でも、そんな使命感に燃える素質を持った人はごくわずか。
ほとんどの人は、風邪を引けば相当しんどいのだバッド(下向き矢印)

そんな、病気で苦しんでる人に対して、
いたわりの声をかけるよりも、
「ビジネスが遅れる」ことを気にして怒るという行為は、
どうしても支持することができない。


また、いくつか前のブログでも書いたけれど、
日本人は、ビジネスのことで、いい大人が
声を荒げたり怒鳴ったりすることが少なくないが、
それは、とんでもなく幼稚で野蛮なことだと思うふらふら

まるで、リレーで負けた幼児のチームで、
しくじったチームメイトを激しく罵ってる光景と
なんらレベルが変わらない気がするのだ。


宮崎監督の作品は、どれも大好きである。

だがそれらの作品が、過酷な労働によって支えられてると思うと、
映画を見ていいものなのか、複雑な気分になってしまう。

まるで、ある製品が
途上国の児童労働によって支えられてることを知ってしまったときのように。



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またしてもスーパーセルか?

2013-09-02 | 天気・気象

■埼玉や千葉で竜巻か、住宅被害や停電
(読売新聞 - 09月02日 15:25)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=20&from=diary&id=2562541

またしても、
竜巻と思われる突風被害が発生してしまった。
被害があった地域の周辺では、
落雷やヒョウもひどかったようである。


気象庁のレーダー解析によると、
今回の突風をもたらしてた原因として、またしても
『スーパーセル』が疑われるという。

※昨年のつくばの竜巻、2006年のサロマの竜巻、
1991年の茂原竜巻もスーパーセルが原因とされる。

スーパーセルとは、雷雲の一種。
一般に、日本では滅多に発生しないと言われている。

いくつかの気象条件が揃うと、
ぐるぐると渦を巻く巨大な雷雲ができ、それがスーパーセルである。

スーパーセルは、グレープフルーツ大以上、
ときとしてカボチャ大のヒョウを降らせ、
何万発もの落雷をもたらし、強烈な竜巻をもたらす。

アメリカなどでは、いざスーパーセルが発生してしまうと、
いくつもの町が壊滅状態に追い込まれることもあるという。

日本のスーパーセルは、
アメリカのものよりは少し気が弱い「ミニスーパーセル」であることが多い。
それでも甚大な被害を出すので油断はできまい。。。


日本で滅多に発生しないとされるスーパーセルだが、
なんとなく、近年増えてきてる印象を受ける。

レーダー画像を見て、フック状のエコーがあったら要注意。
近づいてきたとき、大粒のヒョウや激しい雷を伴ったら、
それはミニスーパーセルである可能性が高い。

もし竜巻が襲ってきたら……。
地震のときのように、頑丈な机の下などに避難して、
頭部を保護するとよいだろう。。。

 

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期待と不安、そして考えさせられること

2013-09-01 | 社会・法律・労働

■残業代なし・罵声、拳も…ブラック企業にメス
(読売新聞 - 09月01日 08:51)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=20&from=diary&id=2561363


とうとうメスが入るのか……レストランぴかぴか(新しい)
政府がブラック狩りへと動き始めたのは、よいことだと思うウインク

だが、他の方の日記にも書かれていたが、
こういうのは「完全に抜き打ち」でやらなければ無意味だろう。
予告してしまったら、隠蔽の機会を与えてしまうと思うもうやだ~(悲しい顔)

そして、悪質な企業名が公開される際、
ブラックとして有名なWとかUとか、もう一つのWが入ってなかったら、
この政策が、茶番に過ぎないことがわかってしまうなふらふら

あるいは摘発される企業があまりにも少なかった場合にも……。

個人的には、日本企業の99%以上がブラックだと思ってるので。
●↓私の定義するブラック企業
http://blog.goo.ne.jp/cameleotino/e/b4e1df717c68a5012ee32adcff88747b


これまで、ブラック企業の摘発が遅れてきたのは、
労働法違反が、駐車違反と同格であるかのように考えられてきた背景が
あるのではなかろうか。

労働法違反は、れっきとした人権無視。。。
下手すればそのまま奴隷化に移行しかねない、
深刻かつ、きわめてゆゆしい問題なのだげっそり

また「労働法を100%守ったら経済が破綻するドル袋」という意見もある。

だがもし、労働法が守られることで経済が破綻するのであったら、
「この国は、違法な過労によって支えられてるブラック国家でした」
ということを証明することになってしまう。
それが怖くて、政府は本気で取り締まらないのかなw


ということで、
ブラックがデフォルトである日本にいると、どうにも感覚が麻痺してしまう。

シンガポールで働く人に聞くところによると、
「たかがビジネスで叱られたり説教される」
なんてありえないし、意味がわからないと聞く。

少し古いデータであるが、ネットで流れてる
「俺が見たスペインの職場」と「俺が見た日本の職場」
を比べて見れば、いかに日本の職場が遅れているか、
そして、野蛮で幼稚であるか、考えさせられてしまう……。

--------------【引用】-----------
俺が見たスペインの職場はこんな感じ波

* 自称早朝(ただし10:00)出勤
* 昼飯は当然自宅で。何があろうと自宅に帰って飯。
* 飯の後は昼寝。昼寝がないと働いてられねーよ、と。
* 午後はワイン(しかもボトル)でも引っかけながら陽気にお仕事。
* 職場がアルコール臭。
* 遠くから歌声が聞こえてきたかと思ったらこっちも負けては
居られないと熱唱。仕事そっちのけ。
* 土日どころか、かったるい日は全般的に休み。
* 夏休みは7月から9月まで。でもなぜか仕事よりマメに
* バカンス先の写真を律儀に送る。
-------------------------------

------------------------
俺が見た日本の職場はこんな感じ爆弾

* 弱い者いじめをしても「指導」「教育」と言っとけば許される。
* 仕事で成功しなければ、生きてる価値がないと思わされる。
* 仕事には(無限の)責任感を持たなければならない。
* (達成不能な)ノルマも果たさずに帰るなんて許されない。
* 病気になっても簡単には休めない。
* 同じ質問を2回すると激怒される。
* 有休を消化したり定時で帰るのは、犯罪扱いだ。
* 夏休みは5日もらえたらラッキーな方だ。
* 有休は遊ぶためではなく、どうしても会社にいけないときに会社が許してくれる休みなので、会社に感謝しなければならない。
-------------------------------



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