地味だがすごい地熱発電 稼働率7割、規制緩和で開発加速(産経新聞) - goo ニュース
上記記事が目にとまりました。
記事の内容再掲
地底のマグマに由来する地熱は、火力発電に使われる石油や天然ガスと異なり純国産で無尽蔵。天候に左右されないため、発電所の稼働率は太陽光12%、風力20%に対し70%に上る。その結果、国内の全地熱発電所の出力は太陽光発電所の5分の1にすぎないのに、年間に発電する電力の総量は地熱が上回っている。
だが発電所の新設は平成11年からストップ。過去46年間で建設されたのは18カ所で、稼働中の17カ所の出力を全て合わせても52万キロワットと原発1基分に満たない。国内の地熱資源は2347万キロワットとされ米国、インドネシアに次ぐが、その2%しか使われていない。
地熱発電について小生の下記Blogでもまとめています。
テレビ朝日 奇跡の地球物語 別府温泉地球エネルギーの恵みを視聴して
神戸製鋼が温泉の廃温水利用のバイナリー発電装置を初受注
電源別発電コスト
上記Blogより主要な部分を再掲します。
地熱発電の現状についてWikipediaより引用させていただきます。
(一部加筆)
原文はこちら
1.日本における地熱発電の歴史
日本では1919年(大正8年)に帝国海軍中将・男爵山内万寿治が、軍人として
国のエネルギー安全保障に興味を示し、大分県別府で地熱用噴気孔の掘削に
成功した。
これを引き継いだ東京電灯研究所長・太刀川平治が1925年(大正14年)に
出力1.12kWの実験発電に成功したのが最初の地熱発電とされる[23]。
しかし、微力だったことから、山内の死後程なくして地熱発電の実用は
立ち消えとなった。実用地熱発電所は岩手県八幡平市の松川地熱発電所
(日本重化学工業株式会社)が1966年(昭和41年)10月8日に営業運転を
開始したのが最初である。
2012年時点での日本の地熱総発電量は約54万Kw(540Mw)
2012年3月23日の日経新聞に出光興産、国際石油開発帝石、三菱マテリアル
などが福島県内で国内最大の地熱発電所を建設する方針を固めたとの報道
があった。それによれば2020年ごろの稼働を目指す。発電容量は27万Kw
になる見通しで、原子力発電プラント4分の1基分に相当する。
総事業費は1千億円規模になるとみられる。
日本の地熱発電は1999年以降建設されていない。規制緩和が新設の要因。
また小規模の地熱発電が可能なバイナリー発電で神戸製鋼が最大70Kwの
(通常50Kw)の設備を2012年3月に受注したとのニュースもあった。
客先は大分県由布市の温泉旅館「ゆふいん庄屋の館」
2.地熱発電の方式には下記の3方式がある。
1)ドライスチーム
簡単な水分除去のみでタービンを回す方式
日本での実施例に松川地熱発電所や八丈島発電所などがある。
2)フラッシュサイクル
現在主流の方式で本格的な汽水分離で分離された蒸気でタービンを回す。
三菱重工が納入した八丁原発電所(ダブルフラッシュサイクル)11万Kw
3)バイナリーサイクル
熱水しか得られない場合でも、アンモニアやペンタン・フロンなど水よりも
低沸点の媒体(これを低沸点流体という)を、熱水で沸騰させタービンを
回して発電
3.現在の日本の地熱発電所
都道県 発電所名 発電会社 容量(kW)
北海道 森発電所 北海道電力 50,000
岩手県 松川地熱発電所† 東北水力地熱 23,500
岩手県 葛根田地熱発電所 東北電力 80,000
宮城県 鬼首地熱発電所 電源開発 15,000
秋田県 大沼地熱発電所† 三菱マテリアル 9,500
秋田県 澄川地熱発電所 東北電力 50,000
秋田県 上の岱地熱発電所 東北電力 28,800
福島県 柳津西山地熱発電所 東北電力 65,000
東京都 八丈島地熱・風力発電所 東京電力 3,300
熊本県 岳の湯発電所† 廣瀬商事 50
大分県 大岳発電所 九州電力 12,500
大分県 八丁原発電所 九州電力 112,000
大分県 杉乃井地熱発電所† 杉乃井ホテル 1,900
大分県 滝上発電所 九州電力 27,500
大分県 九重地熱発電所† 九重観光ホテル 1,000
鹿児島県 霧島国際ホテル地熱発電所† 大和紡観光 200
鹿児島県 大霧発電所 九州電力 30,000
鹿児島県 山川発電所 九州電力 30,000
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 合計 539,700
合計 約54万Kw(540Mw)
(†印が付されたものは自家用発電所)
4.世界の地熱発電
国名 地熱発電容量計(MW) 総電力設備容量(MW) 地熱発電割合(%)
アメリカ合衆国 2,534.1 1,031,692 0.2
フィリピン 1,930.8 13,434 14.4
メキシコ 953.0 43,536 2.2
インドネシア 797.0 24,706 3.2
イタリア 790.5 78,249 1.0
日本 535.0 272,701 0.2
ニュージーランド 435.5 8,555 5.1
アイスランド 172.1 1,510 11.4
コスタリカ 162.5 1,715 9.5
エルサルバドル 151.0 1,133 13.3
ケニア 127.0 1,129 11.2
ロシア 79.0 216,000 0.0
ニカラグア 77.5 641 12.2
グアテマラ 33 1,697 1.9
中国 28.8 391,408 0.0
データは社団法人 火力原子力発電技術協会『地熱発電の現状と動向』
2007年版から引用
アイスランドの地熱発電量はもっと大きな数値と思ったがそのままとした。
5.日本で地熱発電を手がけている企業
国内で地熱発電を手がけるメーカーは三菱重工、富士電機、東芝の3社で
70%を占める。
6.地熱発電のコスト
9.2円~11.6円
出典:
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/tyoki/sakutei/siryo/sakutei10/siryo2-2-3.pdf
電源別の発電コスト(政府の試算データ)
政府のエネルギー・環境会議は2011年12月19日、コスト等検証委員会を開き、
12月13日に示された電源別発電原価計算を了承した。
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/tyoki/sakutei/siryo/sakutei10/siryo2-2-3.pdf
上記記事が目にとまりました。
記事の内容再掲
地底のマグマに由来する地熱は、火力発電に使われる石油や天然ガスと異なり純国産で無尽蔵。天候に左右されないため、発電所の稼働率は太陽光12%、風力20%に対し70%に上る。その結果、国内の全地熱発電所の出力は太陽光発電所の5分の1にすぎないのに、年間に発電する電力の総量は地熱が上回っている。
だが発電所の新設は平成11年からストップ。過去46年間で建設されたのは18カ所で、稼働中の17カ所の出力を全て合わせても52万キロワットと原発1基分に満たない。国内の地熱資源は2347万キロワットとされ米国、インドネシアに次ぐが、その2%しか使われていない。
地熱発電について小生の下記Blogでもまとめています。
テレビ朝日 奇跡の地球物語 別府温泉地球エネルギーの恵みを視聴して
神戸製鋼が温泉の廃温水利用のバイナリー発電装置を初受注
電源別発電コスト
上記Blogより主要な部分を再掲します。
地熱発電の現状についてWikipediaより引用させていただきます。
(一部加筆)
原文はこちら
1.日本における地熱発電の歴史
日本では1919年(大正8年)に帝国海軍中将・男爵山内万寿治が、軍人として
国のエネルギー安全保障に興味を示し、大分県別府で地熱用噴気孔の掘削に
成功した。
これを引き継いだ東京電灯研究所長・太刀川平治が1925年(大正14年)に
出力1.12kWの実験発電に成功したのが最初の地熱発電とされる[23]。
しかし、微力だったことから、山内の死後程なくして地熱発電の実用は
立ち消えとなった。実用地熱発電所は岩手県八幡平市の松川地熱発電所
(日本重化学工業株式会社)が1966年(昭和41年)10月8日に営業運転を
開始したのが最初である。
2012年時点での日本の地熱総発電量は約54万Kw(540Mw)
2012年3月23日の日経新聞に出光興産、国際石油開発帝石、三菱マテリアル
などが福島県内で国内最大の地熱発電所を建設する方針を固めたとの報道
があった。それによれば2020年ごろの稼働を目指す。発電容量は27万Kw
になる見通しで、原子力発電プラント4分の1基分に相当する。
総事業費は1千億円規模になるとみられる。
日本の地熱発電は1999年以降建設されていない。規制緩和が新設の要因。
また小規模の地熱発電が可能なバイナリー発電で神戸製鋼が最大70Kwの
(通常50Kw)の設備を2012年3月に受注したとのニュースもあった。
客先は大分県由布市の温泉旅館「ゆふいん庄屋の館」
2.地熱発電の方式には下記の3方式がある。
1)ドライスチーム
簡単な水分除去のみでタービンを回す方式
日本での実施例に松川地熱発電所や八丈島発電所などがある。
2)フラッシュサイクル
現在主流の方式で本格的な汽水分離で分離された蒸気でタービンを回す。
三菱重工が納入した八丁原発電所(ダブルフラッシュサイクル)11万Kw
3)バイナリーサイクル
熱水しか得られない場合でも、アンモニアやペンタン・フロンなど水よりも
低沸点の媒体(これを低沸点流体という)を、熱水で沸騰させタービンを
回して発電
3.現在の日本の地熱発電所
都道県 発電所名 発電会社 容量(kW)
北海道 森発電所 北海道電力 50,000
岩手県 松川地熱発電所† 東北水力地熱 23,500
岩手県 葛根田地熱発電所 東北電力 80,000
宮城県 鬼首地熱発電所 電源開発 15,000
秋田県 大沼地熱発電所† 三菱マテリアル 9,500
秋田県 澄川地熱発電所 東北電力 50,000
秋田県 上の岱地熱発電所 東北電力 28,800
福島県 柳津西山地熱発電所 東北電力 65,000
東京都 八丈島地熱・風力発電所 東京電力 3,300
熊本県 岳の湯発電所† 廣瀬商事 50
大分県 大岳発電所 九州電力 12,500
大分県 八丁原発電所 九州電力 112,000
大分県 杉乃井地熱発電所† 杉乃井ホテル 1,900
大分県 滝上発電所 九州電力 27,500
大分県 九重地熱発電所† 九重観光ホテル 1,000
鹿児島県 霧島国際ホテル地熱発電所† 大和紡観光 200
鹿児島県 大霧発電所 九州電力 30,000
鹿児島県 山川発電所 九州電力 30,000
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 合計 539,700
合計 約54万Kw(540Mw)
(†印が付されたものは自家用発電所)
4.世界の地熱発電
国名 地熱発電容量計(MW) 総電力設備容量(MW) 地熱発電割合(%)
アメリカ合衆国 2,534.1 1,031,692 0.2
フィリピン 1,930.8 13,434 14.4
メキシコ 953.0 43,536 2.2
インドネシア 797.0 24,706 3.2
イタリア 790.5 78,249 1.0
日本 535.0 272,701 0.2
ニュージーランド 435.5 8,555 5.1
アイスランド 172.1 1,510 11.4
コスタリカ 162.5 1,715 9.5
エルサルバドル 151.0 1,133 13.3
ケニア 127.0 1,129 11.2
ロシア 79.0 216,000 0.0
ニカラグア 77.5 641 12.2
グアテマラ 33 1,697 1.9
中国 28.8 391,408 0.0
データは社団法人 火力原子力発電技術協会『地熱発電の現状と動向』
2007年版から引用
アイスランドの地熱発電量はもっと大きな数値と思ったがそのままとした。
5.日本で地熱発電を手がけている企業
国内で地熱発電を手がけるメーカーは三菱重工、富士電機、東芝の3社で
70%を占める。
6.地熱発電のコスト
9.2円~11.6円
出典:
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/tyoki/sakutei/siryo/sakutei10/siryo2-2-3.pdf
電源別の発電コスト(政府の試算データ)
政府のエネルギー・環境会議は2011年12月19日、コスト等検証委員会を開き、
12月13日に示された電源別発電原価計算を了承した。
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/tyoki/sakutei/siryo/sakutei10/siryo2-2-3.pdf