チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

<検証>防衛局、「工事用仮設道路」造成工事を強行か?---大量のコンクリート殻が大浦湾に投入される!

2015年11月28日 | 沖縄日記・辺野古

 辺野古新基地建設事業で、防衛局が現在、準備を進めているのは、「陸上作業ヤード」と「工事用仮設道路」の工事強行である(井上防衛局長が9月18日の記者会見で明言)。

 「陸上作業ヤード」整備工事は、辺野古近くの旧米軍兵舎解体工事の跡地を整備するもの。今年7月7日から名護市教委が文化財の試掘調査に入ったが、まだコンクリート殻等があちこちに積まれており、68ケ所の予定のうち33ケ所しか実施できなかった。現在、行われている旧米軍兵舎解体工事のコンクリート殻等の片づけ作業が終われば、名護市教委が残りの35ケ所の試掘調査を行う。それが終わるまで防衛局は整備工事に入れない。

 問題となるのは、「工事用仮設道路」造成工事である。昨年、仲井真前知事が任期切れ直前に、防衛局から出されていた「工事用仮設道路」①~③の設計概要変更申を承認した(下の位置図参照)。名護市教委の文化財調査は、現在、「陸上作業ヤード」予定地の北側で実施されているが、「工事用仮設道路②」は、ほとんどが海上に造成されるため、文化財調査を待つ必要はない。下の図で「工事用仮設道路②ー1」の部分から強行される可能性が高い(「工事用仮設道路」①や、②の北部は、まだ文化財調査についての名護市と防衛局の協議が終わっておらず、防衛局はすぐには工事に入れない。)。

 

 

 この「工事用仮設道路」は下の断面図のように、海に「根固め用袋材」(網に石材を入れたもの)を並べ、その間に栗石を入れ、上部に路盤材を敷き詰めて造成される。下の写真は、私が11月28日に海上から撮影したものだが、重機の横に並べられている黒い袋が「根固め用袋材」だ。11月21日のNHKの「クローズアップ現代」では、上空からの写真が放映されたが、私が撮影した場所と同じところで「根固め用袋材」が作られている様子が分かる。すでにシュワブ基地内には、「工事用仮設道路」造成のための「根固め用袋材」が大量に準備されているのだ。さらに、ここ数日、毎日のように工事用ゲートから栗石を積んだダンプトラックが入っている。これも、「工事用仮設道路」造成のためのものと思われる。

  黄色いトン袋の右側に「根固め用袋材」が並べられている。

 (NHKの「クローズアップ現代が」放映した現場の航空写真(11月21日)。ユンボで「根固め用袋材」が作られている。手前のトン袋から見ても、私が撮影した写真と同一場所であろう。)

 問題は、「根固め用袋材」に何が詰め込まれているのかということだ。上の写真で大量に積まれているのは、栗石には見えない。どう見ても、コンクリート殻を破砕したものであろう。防衛局は、「『根固め用袋材』には栗石を使用する。コンクリート殻は入れない。」と説明してきたが、やはり旧米軍兵舎解体工事で発生したコンクリート殻が使われている。

 また、「工事用仮設道路」の路盤材には、コンクリート殻を再生路盤材として使うと明言している。路盤材、路体とも、コンクリート殻が使われるのだが、海中に造成される「工事用仮設道路」にコンクリート殻が使用されれば、環境への影響は深刻なものがある。

 これらの「工事用仮設道路」の造成にあたっても、当然、埋立承認の際の留意事項に基づく実施設計の事前協議が必要である。防衛局は、「仮設物については事前協議の対象ではない」と主張して工事を強行しようとしているが、県の毅然とした対応が必要である。 

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