12月2日(水)、高垣さんにお別れをするために本部に行く前に、辺野古のゲート前に寄った。
朝9時過ぎ、工事用ゲートからの車両が進入した後、皆で辺野古ダム周辺で始まった美謝川切替ルートでのボーリング調査の現場に行った。
辺野古ダムには、汚濁防止のフロートが張りめぐらされている。下の写真の左上のブルーシートがボーリング調査の場所だ。今年度末まで、切替ルートの20箇所でボーリング調査が行われる。
第2ゲートの向かいにも、トラロープが張られている。中には単管パイプが置かれているので、この付近でもボーリングが始まるのだろう。
山城博治さんのリードで、第2ゲート前で抗議集会が始まった。指名されたので、このボーリングの概要と、今後始まる美謝川の切替工事の問題点について説明した。
このボーリング調査については、名護市法定外公共物管理条例に基づき、名護市との協議が必要である。
しかし名護市長は、「(ボーリング調査の)敷地は民有地で地主の許可を得ており、市としては関知しない」としてボーリング調査を黙認している(12月2日「名護市政を考える女性の会」の市長交渉)。
名護市法定外公共物管理条例は、「道路法が適用されない道路(旧里道)、河川法が適用されない河川で、その敷地が市の所有に属するもの」に適用される。
下は、辺野古ダム周辺の名護市の法定外公共物の図だ。緑部分は国道349号線、青色部分は美謝川である(赤色部分は旧里道)。水路や里道は、当初は国有財産だったが、2005年末に市町村に譲与された。図の斜線部分は米軍への提供施設で、その部分は市町村に譲与されていない(辺野古ダム部分は提供施設に含まれていない)。したがって、下図の青色や赤色部分は名護市の所有地であり法定外公共物管理条例が適用される。
確かに、今回のボーリング調査箇所は、現在は河川ではなく、米軍への提供施設内で名護市の土地でもない。しかし同条例第4条では、「法定外公共物の構造又は機能に支障を及ぼすおそれのある行為」をする場合も対象とされている。また第2条では、「法定外公共物を損壊し、又は汚染する行為をしてはならない」とも定められている。
今回は辺野古ダムに汚濁の拡散を防止するためのフロートが張り巡らされている。このことはボーリング調査によりダムが汚染され、機能に支障を及ぼすことがあることを認めていることとなる。当然、条例の対象である。
また、辺野古ダムは水道の水源となっている。名護市は、ボーリング調査について防衛局とどのような協議を行っているのかを明らかにする必要がある。