防衛局は、今日(11月13日・水)、辺野古崎の③ー1地区に土砂を投入した。昼のNHKテレビは、「国が代執行で設計変更を承認した区域での初めての埋立」と大きく報道した。
また、11月8日には、大浦湾での地盤改良工事(サンドドレーン工法)の事業者を決めるための入札公告を行ったが、NHKテレビは、これらの動きを「工事がより一層本格化している」と強調した(注 サンドドレーン工法は今回の3件の工事で13,300本、以前の係船機能付護岸等新設工事で6,000本となるが、事業全体での総本数は31,000本であるから、今後、さらに発注されるはずである)。
しかし、実際には工事は大幅に遅れている。国が知事に代わって設計変更を代執行で承認したのは昨年12月28日だから、まもなく11ケ月になる。ケーソンの置場となる海上ヤード工や、外周護岸のA護岸等の全体工期に影響する重要な工事は、いったん着工したものの、その後、ほとんど進捗していない。
また、知事が設計変更申請を不承認としたのは、海面下90mまで軟弱地盤が続いているB27地点で地盤の強度を調べるボーリング試験を行っていないことだった。防衛局は頑なにボーリング試験を拒否し続けてきたが、業者も決まった8月末になって、その付近でのボーリング試験を始めている。とんでもない軟弱地盤だという試験結果が出るのは確実だから、設計の見直しは必至である。工事そのものが可能かどうかも問題となるだろう。
沖縄南部地区、奄美大島等からの埋立土砂調達も大きな壁にぶつかっており、このままでは事業そのものが頓挫する可能性も出て来ている。
(今日、土砂投入が始まった辺野古崎の③ー1地区(沖縄ドローンプロジェクト撮影 2024.8.21))