(一部、数字を訂正しました。)
昨日(28日)発表された沖縄防衛局のホームページには、辺野古新基地建設事業で辺野古側の埋立工事2件の入札公告がされている。
防衛局は、設計変更申請が承認されないために大浦湾側の工事をすることができず、辺野古側の埋立工事だけを続けてきた。2018年3月以来、「シュワブ(H29)埋立工事」、「シュワブ(R元)埋立追加工事」、「シュワブ(R3)埋立追加工事」、「シュワブ(R4)埋立追加工事」が発注されている。
浜田防衛大臣は、4月18日の衆議院安全保障委員会で、「辺野古側に投入した土砂は、本年3月末の時点で、辺野古側の92%、全体の14%」と答弁した。辺野古側埋立に必要な全土量は約319万㎥であるから(埋立承認申請書、設計変更申請書)、辺野古側の埋立は残り約26万㎥ほど土砂を投入すれば完了する。
辺野古側の埋立が終了に近づいたためか、防衛局は、最近、埋立のペースを落としてる。防衛省の発表では、昨年7月末から11月末までの4ケ月で約28万㎥の土砂が投入されたが、それ以後の4ケ月の埋立量も約26万㎥である。
3月末時点で残り26万㎥であるから、4ケ月もあれば辺野古側の埋立は終了する。すなわち今年の7月末頃には埋立工事は終了し、防衛局は美謝川切替工事以外には何もできない。
ところが、昨日、「シュワブ(R5)造成工事」(1工区、2工区)の工事が入札公告された(辺野古側は1工区~3工区があるのだが、何故か3工区はない)。土砂の量はあわせて約100万㎥となっている(工期は来年9月30日まで)。辺野古側の埋立は7月末頃には終了するのに、何故、さらに約100万㎥もの埋立工事が必用になるのか?
設計変更申請では、辺野古側の埋立が完了した後、大浦湾の埋立のための土砂を辺野古側に積み上げるとされている。しかし現状では、設計変更が承認されていないため、辺野古側への土砂積み上げは許されない。
防衛局は工事が全て無くなってしまう事態を避けるために、土砂の海上搬送を続けようとしているのだ。
また28日には、「シュワブ(R5)磁気探査業務」も発注されている。「普天間飛行場代替施設建設事業で、水平探査(海上)約120万㎥、潜水探査約100万㎥」というものだ(工期は来年9月30日まで)。
これは、大浦湾の地盤改良工事等に備えて不発弾をチェックするための業務であり、設計変更申請が承認されていない今、許されない。
また、これらの磁気探査は、2015年当時に発注した、「シュワブ(H26)ケーソン新設工事(1工区)」、「シュワブ(H26)中仕切岸壁新設工事」、「シュワブ(H26)二重締切護岸新設工事」等ですでに発注されたものではなかったか?