ここ2年ほど、この時期に出会っている水色のイグチ。Blue Aureo。そろそろかなと思って様子を見に行くことにした。でも、先週、近くの山を見に行ったときは期待ほどのきのこの発生は無かったし、その後、大して雨も降っていないからまだだろうなとは思っていた。どうせ、無駄足になるのならと、水色のイグチの出る山に住む友人へのみやげを用意して、家を出たのは昼だった。
途中の池で、水草が水面一杯に花を咲かせている光景を見掛けて、車を停めたがすぐに車に戻り、先を急ぐ。寄り道しだしたら切りがなくなるのが、いつもだから。帰りにじっくり見よう・・・・
友人の家に着くと案の定、昼寝をしていた。声だけかけて、山に入って行く。山は乾いているが、朝に少しだけ雨が降ったようで、木の葉や地面の表面だけ濡れている。やっぱりダメかなと思いながら進んで、去年、1本だけ水色のイグチが出ていた辺りに着くと、意外にもイグチがボコボコと出ていた。どれも出てからしばらく経っている様子だ。
コビチャニガイグチ
Tylopilus sp.
ニガイグチモドキかもしれないけれど、古過ぎ・・・
で、これは・・・・
あ、・・・・・これは、例の水色のイグチの老菌に違いない。
遅かったのか・・・・
慌てて辺りを見廻すと・・・
Aureobpletus sp.
もう、1週間くらいは経っているのかな・・・
気を取り直して、本命のスポットに向かう。サルトリイバラの棘に絡まり、痛い目に遭いながら進む。
ベニウスタケ
林の中は、結構、湿気が残っている。幼菌が元気だ。
本命の場所を登って行くと、ここもイグチがそこら中に出ている。嫌な予感。
コビチャニガイグチ
去年、まだ幼菌の水色のイグチを見つけた時もコビチャニガイグチが出ていた。でもそれは、緑色がきれいな幼菌だったな。
セイタカイグチ
ハナガサイグチ
この場所でこんな沢山のイグチを見たことがない。
フモトニガイグチ?
そして・・・・
Aureoboletus sp.
このイグチを見て、青い傘の幼菌に思い当たる人はあまりいないだろう・・・・
まだ、若い個体もあるかもしれないと思って探すのだが・・・・
傘の開ききったものしかない・・・・、それにしても去年は4個体ほどしか出ていなかったのだが、今年は一気に個体数が増えたようだ。
Aureoboletus sp.
これは、違う。
アルカリキゾメイグチ
クリイロムクエタケ・・・ではなさそう。
この場面を見て唖然・・・・、そして茫然。水色・・・を見るのは今年は諦めた方が良さそうだ。
あの、水色じゃなくなった水色のイグチが8本も並んでいる。
一番奥に見えているのが、中では一番若いけれど・・・・それでも・・・・
若い頃を知っているから、これが Blue Aureo だと分かるけれどね。
幼菌の姿を載せておこう。去年の個体。
1週間前、こっちの山はイグチが出盛っていて、素晴らしい光景が見れたのだろうに、何ということだ。勘が鈍ったものだ。それにしても、この斜面の個体数は20を越えている。来年に期待するしかないな。
何年か前のS公園でのウラベニヤマイグチの発生とその後の急激な個体数の増加を思い出した。このAureoboletus sp.も南からやってきたのだろうか。地球温暖化のせいなのかも・・・
仕方なく、山を下る。
キクバナイグチ
コガネヤマドリタケ
友人宅に着き、世間話をしてから帰った。お土産は、去年、蒔ききれなかったオダマキの種。豆撒きするくらいあるので、半日影のところにばら撒いてみてくれるように頼んでおいた。発芽しやすいミヤマオダマキとシロバナエゾミヤマオダマキだから、去年の種でも幾らかは発芽するだろう。