友人に今年はキバナサバノオを探しに行くよと伝えてあった。シロカネソウ属の花を最初に見たのは岡山森林公園のサンインシロカネソウだった。小さな小さな株に付いた小さな花で、我ながら良く見つけたなと思ったものだった。その後、条件の良い場所に咲くサンインシロカネソウはそれほど小さな花ではないことを知った。
それから、トウゴクサバノオ、ツルシロカネソウを山で見ることがあって、シロカネソウ属の花が好きになった。今年はそのシロカネソウ属のレパートリーを増やしたくなった調べていたのだが、自宅近くで咲いていそうなのはキバナサバノオだった。兵庫県での報告はあるのだが、詳しい情報はほとんど無かった。それで、山に分け入り、探し出そうと考えていたのだ。
友人からは、行く時は一緒に連れて行ってくれと頼まれていた。そろそろ、花の咲く時期だから次の日曜に行こうと予定していた週の金曜日、早めに帰宅して、ビールだの焼酎だの飲んでから、PCを開いて土曜は何をしようかと考えていた。
新緑の季節だし、山登りも始めたいところ。。那岐山を鳥取側から登ってイワウチワを見に行こうかとも考えていたが、面倒臭くなってまたビールを飲み始めた。その後、寝る前にまた、PCを開くと、キバナサバノオという件名のメールが2通来ていた。あれ、さっきまでは来ていなかったのに。一通は日曜日の行き先の連絡、そしてもう一通は予想外の友達からの連絡だった。いい加減、酔っていたので明日のことは起きてから考えよう・・・・、寝てしまった。
寝たのは午前1時を過ぎていたけれど、朝は6時頃から目が覚めていた。寝転びながら考えていた。どうしよう、今日は。ちょっと遠いけれど、友達の情報の場所に行ってしまおうか・・・・、行かないで後悔はしたくない。
その2時間後、高速を走り抜け北上していた。そして1時間後には車を停めてザックを背負って歩き出した。
山にはコバノミツバツツジが咲き始めていた。
そして、山道が細流を横切る辺りにはネコノメソウの仲間。名前は分からない。
山に登る道は消えかけていて、所々崩れていた。
途中、道を間違えて、沢沿いに登って岩の壁に道を阻まれたりもしたけれど、何とか目的の場所に到着した。途中で出会った人は1組だけ。道が崩れていて登れないといいながら、引き返してきたパーティーだけだった。
沢に出会って、目を凝らした。居るはず・・・・・
居た、居た。
近づいてじっくりと見る。これがキバナサバノオとの初めての出会いだった。
調べた結果ではかなり大きくなるということだったけれど、草丈は15cmほど。サンインシロカネソウとそれ程違わない。周囲には・・・・
ツクバネソウ
チャルメルソウやコンロンソウの仲間も一緒に。
エンレイソウも。
やっぱり、コチャルメルソウかな・・・・
印象としてはサンインシロカネソウの性質と良く似ているようだ。沢の周囲の水しぶきがかかるような苔むした岩肌に張り付くように咲いている。
一度、登山道に戻り沢沿いを登って行った。そして、また道が沢から離れるところから自分が道を離れて沢を遡った。
また、キバナサバノオ。
エンレイソウの下にもキバナサバノオが見え隠れしている。
やっと出会った。大群生・・・・・・
キバナサバノオ
じっくり見てみる。
ちょうど花盛りだ。やっぱり思い切って来て良かった。
気が付いたら、今日はここまでほとんどキバナサバノオの花しか撮っていない。もっと、いろいろ観察しなければ・・・・
つづく。