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America dream(夢のアメリカ)
1979年発表
10曲入り
このバンドを知ってる人はあちら方面のファンか、かなりのアメリカンロックマニア。
ベイエリアからデビューしたファンクブラスロックバンド。タワーオブパワーとTOTO、ジャーニーに通じる軽快なるサウンド。
元々はあの伝説のウッドストックにも出演したスライ&ザファミリーストーンのサックス奏者がコールドブラッド、エレクトリックフラッグの管楽器メンバーたちと結成したバンド。なんとベースとギターは、当時全く無名の若者ジャックブレイズとブラッドギルス!ブラッドは後にオジーオズボーンで名を挙げた男だねー^_^。そしてルビコンはカリフォルニアジャム2においてはエアロスミスを差し置いて大トリを務めあげます。ドラマーにケリーケイギーが加入するも解散…。
良質なアルバムを2枚残して。
その後ジャック、ブラッド、ケリーはステレオ、レンジャーを経てナイトレンジャーでヒット曲連発。大ブレイクするわけです!
このルビコンなるバンドでビックリしたのは、ジャックブレイズのベース奏法。彼は私と身長が同じだからやたらと親近感が湧きます^_^。
ナイトレンジャーでのジャックはサムピックとヘイマーベースでルート中心のシンプルラインでボーカルを担当しているイメージがありますが、このルビコンではチョッパービシバシ弾きまくってます。ちょっとイメージが違ってビックリ。ジャックを見る目が変わりました!
写真はセカンドアルバムで、ラスト作品。
ギミサムラヴィンやピーターガンも収録されています。あれ?ブルースブラザーズもこの2曲は取り上げてますねー。
スパイダーマン は、マーベル・コミックが出版するアメリカンコミック『スパイダーマン』に登場する架空のスーパーヒーロー。スタン・リーとスティーブ・ディッコにより創造された。 ウィキペディア
masa's art chicago logo respect gallery
私が高校生の頃って、滅多に海外のミュージシャンがテレビに出演することがなかったのです。
それがある夜、エドガーウィンターのライブが放映されると知ってかぶりつきで観たのです。エドガーは私と誕生日が同じということもあって興味津々だったね〜。
で、ライブが始まり、エドガーは当然迫力のパフォーマンスだったんだけど、隣の全く無名のギタリストがめちゃくちゃに凄い!エドガーと同等に、時には食う勢いの迫力あるプレイを繰り広げている。それどころか長いシールドを引きづりながら観客席にまで雪崩れ込んで弾きまくり!圧倒的なテクニックとハードロックは感動的。それが後に「灼熱の大彗星」のビッグヒットを放ったモントローズのロニーモントローズだった!
あのサミーヘイガーが在籍していたバンド。
ロニーはその後ソロやガンマというプロジェクトで名盤を多数リリースした後に亡くなってしまいます。ロック、フュージョンからプログレまでなんでもやすやすと弾けちゃう器用さがかえってアダとなったのかなあ…
ロニーが晩年に可愛がって猛烈に売り出しに力を貸した若きサウスポーギタリストがマークボニーラです。
写真は彼のデビュー作品でもある1991年発表「E E ticket」12曲入り。
はっきり言って今も一部のマニア以外には、まだまだ知名度は低いです。
でもロニーが惚れ込んだだけあって、最初から最後まで凄まじいくらいのギターテクニックがバラエティな楽曲群の中にぎっしりと詰め込まれています。
わかりやすい説明をするならばスティーブヴァイやサトリアーニをもっとゴージャスなハードロックに料理した感じ。私にとっては久しぶりの当たりものさ。
マークは故キースエマーソンにも気に入られてコラボアルバムも数枚発表。それだけにとどまらず一緒に来日コンサートも行っています。朝の小倉さんのワイドショーにキースエマーソンとマークがスタジオ生演奏したのを観た時には一瞬で目が冷めちゃいました^_^。
そのマークは元シカゴのオリジナルドラマー、ダニーセラフィンと共に本格的なブラスロックバンド、カリフォルニアトランジットオーソリティを結成して2枚のアルバムを発表。なんと来月、遂に初来日コンサートを開催してくれます!
シカゴの元メンバー三人、ボーカルは元タワーオブパワーが在籍というスーパーバンド!ライブ曲目は初期シカゴの曲を新たなアレンジでたくさん披露してくれます。
今から生で見られるその時が楽しみです!
ライブ・レポートPART2からの続きです!
5、「THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY(S・T・A)」
16:10~
さあ、いよいよこのブログの主人公でもある、S・T・Aが出てきますよ。
頑固一徹結成以来14年に渡ってシカゴを中心とした硬派なブラスロック一筋を基本コンセプトに掲げて,毎月ライブを敢行(早いもので,あと1回で150回を迎えます!)。
活動拠点はバンド名が示すとおりに札幌なのですが、今回は先週の「小樽ゴールドストーン」に引き続き、「江別市民会館」です。
そうなのですよ!STAは長年にわたって基本的に月1ライブが恒例化しているのですが、今月は超久し振りに月2のライブを敢行!
8人編成にて、恒例ともなったメンバーの顔ぶれに今回も入れ替わりあり。
ご他聞に漏れず、若干曲の変動もゲストもあります(半分以上の5人が管楽器メンバー!)。
なんたって最大の話題といえば、2年ぶりに帰ってきた噂の男ケンです。
STA結成当初から、バンドの全てを見つめ続けてきた生き証人。酸いも甘いも噛み分けた、ダニー・セラフィン命のドラマー。
丸々2年ぶりの復帰ではありますが、全くのブランク的不安要素もなしで、一発目の音からエンジン全開でノリまくっています。いや、もしかしたらケンの全キャリア中でも今が絶頂期なのかもしれません。本人に「そうとう一人で鍛錬したんだろう?」と尋ねてみたところ涼しい表情で「いやあ全然・・・」と不敵な笑み。
案外、ドラム活動から一旦距離を置いて心身共にリフレッシュしたのが、功を奏したのかもしれませんね。
とにもかくにも、頼もしい存在だ。
そしてもう一人、クニの盟友であり「マイ・ソウル電気楽団」「クラッシュ・ビート」で陣頭指揮をとりながら、いつも気を吐いているテナー&バリトン・サックス奏者のナカジが合流したのです。
彼は驚いたことに、この日のライブ6日前に参加が決定したという怖いもの知らず。
よほどの自信とやる気と度胸と高度なテクニックが備わっていなければ、こんな無謀な決断は下せないでしょう。
これで、またまたSTAの平均年齢が大幅に下がったよん!
彼とも長年面識はありましたが、遂にSTAデビューですね。おめでとう!
病み付きになること請け合いさ。
ベテランのファニーも再度合流でクニとツイン・トランペット、そして久し振りのトロンボーン・カツも加わります。ファニー&カツにとって江別はホーム・グラウンドなのであります。
ファニーいわく「江別市民会館」はとても音がいいよ!と絶賛。あのうるさ型の男が太鼓判を押すくらいだからもう安心だね。
そうなのですよ!STAはライブ活動初期に江別大麻エポアホールに2度出演したのみで、ここ江別市民会館は初なのです!
先述のとおり、主催者ナガクボくんの御厚意によってSTAのみブラス隊専用のお立ち台が設置されました。
本家シカゴ並みのセットに感動です。
以前にルチュさんも言ってましたが、今回テッチャンも同意見「STAには広いステージがよく似合う!」
***SET LIST***
1、INTRODUCTION・・・CHICAGO
2、QUESTIONS67&68・・・CHICAGO
3、IF YOU LEAVE ME NOW(愛ある別れ)・・・CHICAGO
4、VEHICLE・・・IDES OF MARCH
5、SATURDAY IN THE PARK・・・CHICAGO
6、GET IT ON(黒い炎)・・・CHASE
7、FREE(自由になりたい)・・・CHICAGO
8、25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO
***MEMBER***
MASA・・・B VO CHO
KEN・・・DR CHO PER
KONITAN・・・G
JUN・・・AS VO CHO
FUNNY・・・TP FLUGELHORN
KUNI・・・TP PER CHO FLUGELHORN
KATSU・・・TB
NAKAJIE・・・TS
MARI-CHAN・・・KB(GUEST~SATURDAY IN THE PARK)
STAが楽器のセッティング中、観客席では場内に置かれているウチワを手にパタパタと扇いでいる人もいます。
この場面ひとつをとっても、白熱した会場内の雰囲気がもろに伝わってくるというもの。
まずはスタッフと共に、ブラス隊の立ち順決め。
コニタンは黙々と、ギターの音決め&ウォーミング・アップに余念がありません。
チョコチョコとドウービー・ブラザースの「ロング・トレイン・ランニン」「チャイナ・グローブ」、ツエッペリン「ホール・ロッタ・ラブ」などのリフを弾きながらね。ちなみにコニタンはコーラスのエフェクターが嫌いだそうで、空間系はもっぱらディレイを好んで使用。
この辺のこだわり具合は他を寄せ付けません(先月までギターはフェンダー・カスタム・ショップのストラトキャスター。その後はヴァン・ザントのストラトキャスターにチェンジ。でこの日はダークブルーのポール・リード・スミス。妥協なき趣味のいいギター選定だね)。
各自チューニング&音造りに専念。
ここいらあたりで全員が、オフステージからライブ・モードにスイッチ・オン!
準備万端整いました!
マサが歩き回って一人一人から「オーケー?」の確認をして回りゴーサイン!
ブラス隊もミキサー方向に向かって、両腕で大きな輪を送ります。
マサがニューフェイス・ナカジの肩をポン!と叩いて合図。
後方からはいつのまにか、プログレッシブなる重厚なハイハットサウンドが地鳴りのごとく轟きわたる。次いでマサがオーディエンスに向かって手拍子しながらアイコンタクト。
コニタンも小刻みなピッキング・ワークで追随。徐々に音量が上がってきた。
客席に向かって手を振るジュン。タンバリンを打つクニ。
ミラーボールが回転する中、舞台の袖からタッキーがSTAを紹介してくれます!
もう毎回のことなのでマサは一切打ち合わせをしなかったのですが、絶妙の滑らかなる口調で自身のバンド・アナウンスをこなしました!
「はい!大変長らくお待たせしました。恒例ともなった真冬の江別市民会館ライブにSTAが初めて札幌からやってきました。
北国唯一無二のブラスロックバンド。迫力の熱きホーンセクションを心ゆくまでドップリとご堪能ください。メンバー一同、この日、この時、この瞬間を楽しみに待っていました。ド派手にぶちかましてみたいとおもいます!それではよろしく!THE SAPPORO TRANSIT AUTHORIY~!!
ヘイ!カモン!オールライト!1・2・3~!!」
怒涛の波状攻撃へ、火蓋が切って落とされました。
「イントロダクション」
猪突猛進の狼煙を上げる。
もうどれだけの回数この曲をオープニングでプレイしてきたことでしょうか。メンバー一同愛して愛してやまないじゃじゃ馬のような曲。その中でもこの日ほどワイルドで迫力一杯の完成度を誇ったことはなかったのでは?!出色の出来と自画自賛。
がむしゃらにネオン・スティックを振りまくる熱狂的なアベさん。
モニター・スピーカーに片足乗せて、マサが野獣のごとく吠える。クニはカウベルにタンバリンにと、場面転換ごとに楽器を持ち替えながらもアクセントを演出(他にもクラベス、ウインドウチャイム、コーラス、もちろんトランペットも。本人の拘り感が満載)。
コニタンはアグレッシブなアクションを巻き起こしながらも、剃刀のような切れ味鋭いコード・カッティングを繰り出す。
計算されつくしたコニタン独特なるシャープなコード・カッティング音色のポール・リード・スミスが、ケンのタイトかつパワフルなドラミングに絡みつく。
看板ともいえるホーンセクションのリフ攻撃は、益々厚みを増してきましたね。
舞台両サイドからの弦楽器達による絶え間ない猛追。後方センターからはドラムが迫力のグルーブを構築。
ホーン・アンサンブルが嵐のごとく吹き荒れて、全体をリズム・セクションが引き締めるという構図が今回のおおまかなる課題。
さてさてライブの魔物はどこに潜んでいるのかな?・・・・今回は一体全体何を仕掛けてくるのか??
さあ、第一関門の変拍子地獄にガッシリと突入だ。
先週の反省点は見事にクリア。手堅く突破した後に待ち受けていたのは、ブレイクによる一瞬の静寂。切り込み隊長カツによる流麗なるトロンボーン・ソロで場面転換。
彼は先月インフルエンザにかかってしまったので、リハなしのぶっつけ本番だから正直な話、不安要素てんこ盛りだったんだけど、それも取り越し苦労だったようです。
大した度胸の持ち主だ。百戦錬磨の達人だからこそ成せる技。何事もなかったかのように振舞っていたよ(クニによる縁の下の力持ちも忘れてはいけないよ)。
コニタンいわく「神保彰」と言わしめた手数王からリム・ショットに切り替えてのケンが猛然と先導しつつ、お次はファニーの出番。
彼のトランペット・ソロは熟練の極致なので、大船に乗った気分に浸れます。
安定感抜群で、時折ヒステリックなハイノートなどもクールにヒットしてニンマリ。
バッキングによる強弱のサポートも効果覿面。
そして第3の男、コニタンのギターが火を噴いた。
いきなり過激なアーミングとピッキング・ハーモニクスを導入部分に最前列へ飛び出して、益々進化したソロを、これでもかあ!と言うくらいに披露。
序盤はテリー・キャスに敬意を表して、ラインを忠実に再現。
へヴィーなサウンドは、これにとどまらずより加速。
音数がドンドンと増していき、とどまることを知りません。
チョーキングなどを交える際にはギターを激しく揺さぶって身をよじる。あれだけのプレイだけでも引き攣るところなのに、ビジュアル面も大きい。(先月の小樽ライブでは3曲目まで寒くて指がまともに動かなかったらしいです。そんなことは微塵も感じさせなかったけどね・・・・今回も先週に引き続きリベンジできたね。大成功!)
そして遂にテリー・キャスのギター・ソロをほぼ忠実にコピーしちゃったんじゃあないのかい!?アーミングやビブラート、グリッサンドに至るまで再現しているよ。
極めつけはケンによる力が入った稲妻フィルインで拍手喝采。
サンキュー!
ナカジもノリノリな様子で、このヒトトキを満喫している様子。すっかりと脳天ヒューズはスパークしちゃったみたいだ。
エンディングにおけるベルトーンも、見事な連携で繋がった。
コニタンからホーンセクションへと渡る流れへ。ここで今回初めて繰り出したコニタン入魂の1音がジミヘンのようにウォームで破壊力があって戦慄が走りました。これぞまさしくロックの原石。いかなるアクロバティックなテクニックをひけらかすよりも、「ギュウイ~ン!」一発でひれ伏させるほどの衝撃。
マサが右手を天井高く掲げてグルグルと回転。ケンと呼吸合わせて、ジャンプ一閃でフィニッシュ。
大きな山場をメンバー達一丸となって乗り越えた。達成感に酔いしれる暇もなく間髪入れずに
「WAO!!ありがとうございます。改めましてTHE SAPPORO TRANSIT AUTHORITYです!皆さん、楽しんでますか~!?」「イエイー!」「こんなにも多くの皆さんに残っていただいて感謝してます・・・・って真っ暗で何も見えない。これこのとおり見るからに暑苦しいバンドではありますが、ラストまでガンガン一直線に頑張っていきますのでよろしくお願いします!」「イエイ!」
「次にお送りするのはシカゴの記念すべきデビューシングルで、ちょっと変わったタイトル、クエスチョンズ67&68!(シカゴの軌跡からのシングル。ヒットしませんでしたが、日本での人気は高い!。再カットされた際には大ヒット!なんと日本語バージョンのシングルも生まれました。ピーター・セテラもジェイソン・シェフもサービスとして来日公演で日本語を披露。一時ライブから遠ざかっていた曲ですが、ここのところは前半に必ず組み込まれている大切な1曲。意味不明なタイトルが物議を醸しましたがロバート・ラムが1967年から68年までに付き合っていた恋人との質疑応答ソングというのが正解)」
ここではケンがジャジーなフィンルインをイントロにすえて、そのままメチャクチャに痺れるようなホーンセクションが追随。主役の座を貫禄タップリに吹き継いで存在感を強烈にアピール。
その合間をギターが、猛烈なスピードで縫うように疾走。
もうここまででも、言葉を失いそうなほどに感動をおぼえるのに、休むことなくリードボーカル・マサ&クニによって振り分けられたハーモニーのバランス感覚がロックしていてウルッとしてしまいます。
かなりナーバスな状態で臨んだけど、中盤では遊び心も交える余裕も生まれてきています。
前曲とは色合いの全く異なるこの曲を、是非ともケンと演じてみたかったのもこの度の狙い。
バッチリと応えてくれたよ。学ぶべき点、発見が多々見受けられたはず。
このあたりの空気感を察してか、観客も踊り始めています。
ケンのグルーヴ軸となるのは、何と言っても素早きダイナマイト・ドラム。
そして、一番の見せ場は中間部分のホーン隊による力強き攻防。
バッキングも的確に支え続けます。
後半の歌詞はSTAも日本語バージョンで。
マサ&クニが、事前に綿密なる打ち合わせで練り上げたという涙ぐましきパート。
ジュンはお立ち台から素早く駆け下りて、ステージ前方中央に陣取りドリンク一飲みしながらスポット・ライトを一身に浴びる。
マサからリードボーカルを受け継ぐ。
「うちのバンド唯一のバラード・ナンバーです。セクシー部門担当のジュンが心を込めて歌います。シカゴの金字塔・・・イフ・ユー・リーブ・ミー・ナウ!」
この曲はオリジナルとは違うキーでSTAはプレイしていることを、コニタンが最初のスタジオ練習に入るまでマサが伝え忘れていたという曰くつきのモノ・・・・。
でもコニタンは即座に曲の本質を理解してくれて(相当に大変だったと思うよ)、本番では美しい仕事を果たしてくれました。
オーケストレーション・パートを現在の編成上、歌詞のストーリーから練り上げてゆき、コニタンはそれまでの彼とは一線を画する極力抑え気味のメリハリあるプレイに没頭して演出。足元に設置してあるエフェクターのスイッチを踏み込んでディレイ効果を加えた控え目なるナチュラルトーンのソロも、マサのアドヴァイスで1オクターブ上げて、より曲の魅力を引き出すことに大貢献。
ナガクボくんが事前に用意しておいてくれたワイヤレス・マイクを手に甘美なまでの切なきボーカル。
「ジュンちゃ~ん!」と声援が飛ぶ。
マサとクニによる繊細なるコーラスが彩を添える。そしてクニの手を変え品を変えの緻密なるトライアングル&ウインドウチャイム&クラベスやケンのワイヤー・ブラシ&リムショットが目立たないながらも最高の隠し味。
もちろん、体を軽く揺らしながらのホーンセクション(ファニーのフリューゲルホーンを筆頭に)の響きが甘く切なく咽び泣いている。
キョンキョンによるスポット・ライトがドラマティックな色合いでムード倍増。
曲に合わせてチークダンスをしているカップルも数組います。
口笛ピューピュー!
「ありがとうございます。もうこの後バラードはやりません(笑)。次は王道の踊れる曲をかましてみたいと思います。まだまだジュンのボーカルが聞けるよ。」
メローな余韻に浸っていると急転直下!
筋金入りの本格的ブラスロックが炸裂。油断も隙もありゃしません。
フリューゲルホーンからトランペットにマイクを付け替える作業を見計らって「準備の方はいいかな?オーケー?」
ファニー&クニが右手を上げて応える。
「アイズ・オブ・マーチ・・・・・ヴィークル!」
アベさん、両手をあげ、全身全霊を込めて大歓迎のジェスチャーを掲示。
文句のつけようもないくらいに、ヒップなアタック感が刺激的。
ジュンはアルトサックスとボーカルの二刀流。
ソウルフルなボーカルが優雅で圧巻。
トレードマークの腰振り歌唱スタイルも健在。
ホーン隊は体を仰け反らせて、渾身の吹き込み。
マサは大股開きのままで、ネックをグルグルとひねり回してのピッキングで狂喜乱舞。
後ろを振り返ったり、クルクルと回転。
一時たりともジッとしていません。ロックバンドのライブはやっぱりこうでなきゃあね。
それだけにとどまらず、ドラム台にまで駆け上って右足をバスドラムに乗せて煽りを入れてシンバルを蹴りまくる。
時折ケンとマサが向き合っての、火花散るプレイも微笑ましい。
時代を反映してか、サイケデリック臭を狙ったコニタンのギター・ソロは確実に的をえているね。
マサとコニタンがミュートピッキングと、跳ねる音でテンションを高めます。
コニタンはこの手の曲でも、的確なるコードワークで盛りたてる。
アヴァンギャルドなギター・リックも一際異彩を放つ。コニタンは独自の解釈論を発揮。
決めのブレイクタッチ・フレーズでは、メンバーと観客達が何度も拳を突き上げる。(マサは左足でキック)
観客の中にはプレイ・スタイルを真似ている猛者も出現。
エンディングにおける目一杯にタメをきかせて喉を振るわせるジュンの絶叫に、観客達が痺れまくっています。
「イエー!ありがとうございます!」「かっこいい!」「もう一回!もう一回!」のシュプレヒコールが始まった。
「おいおい・・・それはどういう意味かな?この曲をもう一回?(笑)
じゃあね、ディスコティックな曲の後には、アベさんいわくSTAは野郎集団ということで、ここでちょっと可憐に咲いた一輪の花を紹介したいと思います!マリちゃんです、どうぞ~拍手!!」「ワアア!!パチパチ!!」「ナガクボくん、マリちゃん、このような素晴らしいライブにお招きいただきまして大変感謝しております。実はね、今回のライブ話を貰った時に主催者の一人でもあるマリちゃんがピアノの講師だということを聞いたのですよ。そこでどうせならば、ちょっとサプライズを入れてみたいなあ・・・なあんてまたいつものように私の悪い癖で企んでしまいまして、早速マリちゃんにメールを入れてみました。悪魔の甘い囁き。シカゴは好きですか?」「ハイ!大好きです!」「サタディ・イン・ザ・パークは知っていますか?」「もちろんです!大好きですよ!!」「もしよろしければ今度の江別ライブでSTAと一緒に演奏しませんか?」「ええ!!??やりましょう!幸せです!」「というわけで驚いたことに快く引き受けてくれてこの運びとなりました。で、練習はと言いますと・・・・・本日本番前のリハにちょっと音合わせをした程度です。
つまり今、このステージ上でマリちゃんと初対面のSTAメンバー達もいるわけです!」とお互いに横を向き合って丁重に一礼しあう。
「それでは今日は日曜日ですが土曜日の曲をやります・・・・SATURDAY IN THE PARK」と言ってマサがマリちゃんの方向へ向き直った瞬間、絶妙のタイミングでシンコペーションを基調としたあのあまりにも有名なるピアノ・イントロを演奏。
熱烈なる「マリちゃ~ん!」の声援と拍手が手拍子へと変わっていく。
シカゴⅤ収録の初ミリオンを記録した、珠玉のポップアイコン。
世界平和を声高らかに提唱する、スケールの大きいビッグヒット。
まさしくシカゴ版「イマジン」との呼び声高きアンセム。
マサが歌いながらマリちゃんのそばに歩み寄ると、ニコニコと微笑み返し。
男性陣のミュージシャンらも、すこぶる気を吐いていますよ。
誰もがハッピーモード全開に浸れちゃうのだから不思議ですよね。
エンディング最後の1音に至るまで、パーフェクトに完奏。
マリちゃんは、この曲を動画と耳コピのみでサラッと憶えてきたのだそうですよ。
普段はホノボノと佇んでいるマリちゃんではありますが、やる時は徹底的にバッチリと決めてくるところなんかさすがプロですよね。
敬服しちゃいますよ。
「ありがとうございました!ヘイヘイ!もう一度マリちゃんに盛大なる拍手を~!とても素敵だったよ」「ワアア!パチパチ!!」
「え~それでは、うちの炎の男ことジュンが再び男気溢れるシャウトで聞かせてくれます。バリバリのブラスロックで占めてみたいと思います。皆さん、温かい目で見てあげてください。準備オーケーかな?
バンド名や曲名を知らなくても、このヒステリックなブラスリフを聞いたら、ああ!これかア!知ってる!!と誰もが膝を叩くことでしょう。
飛行機事故で亡くなってしまった悲劇のバンド、チェイスの代表曲で・・・・邦題は黒い炎・・・・・・・ゲット・イット・オン!!」
ケン、待ってました!とばかりにスティック・カウントで・・・1・2・3・4・1・2・3~!
怒涛の「黒い炎」が帰ってきた。
このようなやさぐれたボーカル・スタイルのジュンは初。ハードロックも歌いこなせる器用なエモーショナル・シンガーだ。
会場内では大きく手をあげて手拍子を打っている人々の姿が見えてきてハッピーですよ。
ホーンセクションの5人も、吹き出す直前まで観客に向けて手拍子の要求。
コニタンはアドリブをこなしながらも、嬉しそうにピョンピョン飛び跳ねプレイ。ナカジも常に半身のポーズにてコニタンとアグレッシブに暴れまくりながらのプレイが鮮烈だ。
ホイッスルが絶え間なく鳴り響いてきて、益々の活況を呈しています。
マサは調子にのりすぎて足元に設置されていたミラーボールをスキップの途中でステージから落としてしまいました。
「ウオー!」とアイドルタレントに対する雄叫びにも似た図太い声が沸き起こる。
アベさんもマサの正面にやってきて、煽りをかましてきますよ。
ピンスポット照明係りのキョンキョンは曲演出のために、ステージ全体を揺らめく真っ赤な炎に染めてくれました。
ヒステリックなホーンセクションは、バック陣も腰を抜かすほどの威力を確立。
特にファニーの乾いた金属音ハイノートは特筆モノ。
メイナードファーガソンか、はたまた本家ビルチェイスを彷彿とさせる超絶な嘶きトランペットソロ。。
ジャズのエッセンスをたぶんに含んだワウワウ・ペダル・ソロもドライブしていて光っている。
後半、転調後のダメ押しに至っては、レッドゾーン振り切れギリギリ。
しのぎを削るかのように、ホーンが競い合ってピッチを上げるところなんか、ぶっ倒れるんじゃないか?と、心配になってしまうほど。
決めのエンディングでは更なる進化を遂げたケンが、目一杯に美味しいトコ独り占め。
まあ、いずれにしても鉄壁なるハードロック爆弾脳天逆落としに対して口笛がピューピュー!
マサMC「オーケー、オーケー!サンキュー。YEAH!ありがとうございました。(実はこの時点でアクシデント勃発。マサがドラム台に片足載せたりジャンピング・ダイブをやっていたら腰にぶら下げていたボーカル用ワイヤレスのトランス・ミッター電源が落ちちゃった・・・・でもジンニャンがボーカル・チェックをすかさず行ってくれたおかげで事無きを得ました。ありがたいことだね)まあ色々とあるけれども絶好調。頑張ります。
ジュンにもう一度盛大なる拍手を!やっぱり言わないといけないかなあ・・・?残り二曲・・・・」「ええ~!!??・・・・(笑)」「100%シカゴ初期のブラスロック一直線で突っ走っていきます!
・・・・・・・・フリー!!!」
ケンの強烈なドラムロールを目印に、マサがモニターぎりぎりまで駆け出してきて「1・2・3--!!」
2分ほどの曲なんだけど、その間をメンバー全員が全力疾走するような息継ぎ不可の難曲に突入。
マサとクニによるツインボーカルは、喉が張り裂けんばかりの泥臭いソウルフルな雄叫びリフレイン。
ケン&クニもファンキーでゴスペルチックなコーラスで絶叫。
疾風のごとく耳をつんざくホーンの狭間に、変態チックなリズムの鬩ぎ合い!
ブラス隊含めて全員が残響音を轟かせる中、あっという間にエンディング。息も絶え絶え・・・・
ラフだけれども、ワイルドこの上ない暴れん坊。
10PMのショウジ・アツシくんいわく「STAはスーパー・スペシャル軍団」
テッチャンいわく「ニュー・ギタリストはよく動くし、いい音を出していましたね~!」
サワケン親分いわく「STAはレベルが高い」
MDいわく「STAはブラス殺しのナンバーばかり・・・・」
マサは前傾姿勢で、モニター・スピーカーに右足を乗せたまま「ありがとう!正真正銘これで最後です!ラストいきます!盛大に盛り上がっていきましょうー!!!極上のミッドナイト・ソング
・・・・・・25or6to4!!!」
マサがコニタンを左手で指差すと、「ギュイーン!」のスライディングから
「ガガガガガーン!」
ギターが、これ以上ないほどにファンキーで過激な爆音を叩き込む。
マサとコニタンがメインリフを弾き始めると、知性派クニもパーカッションで
それに便乗する形にてなぞってくる。
コニタン&マサが両サイドのフロントにて仁王立ち。この躍動感あるロックなコントラストが長年の理想形だったのさ。
コニタンはギターがスポットライトを浴びる場面になると、必ず最前列に飛び出してきて自己主張。
拳を突き出すタイミングが絶妙。
誰言うともなくホーンセクションが合間を縫って
「イェーッ!!」観客も「イェーッ!!!」のコール&レスポンスで半狂乱。
もうこれが本当にラストだと察してか、全員グチャグチャでどこもかしこも総立ちです。
それまでのタイバン達も総出。
ナカジも右手を何度も振り回しての熱演。
マサはケンのドラム台後ろにまでホップステップで駆け寄って、コミュニケーションをはかる。
両膝をついてヘッドバンキングにて気迫のヴォーカルを続行。
コニタンは、虎視眈々、隙間という隙間をびっしりと雷鳴のごときソロで埋めつくすほどに我を忘れて、
ギターの鬼と化しています。
でも、起承転結のメリハリはバッチリ!!!
メンバー達が色めき立ってきた・・・この状況。
アドレナリン噴出で、やっちゃいました。
どいつもこいつも、ビックリするぐらいに凄い奴らばっかりだ。
何が飛び出して、どんな展開になるのか。我々にも皆目見当がつきません。
まぁ、こういったスリリングな崖っぷち綱渡りパターンもSTAならではの持ち味であり、魅力のひとつだね。やはり役者が違います。
エンディングではマサ&コニタンが自分の楽器を垂直に突き上げて揺すりまくるの図。
尚もコニタンのソロは止まらず、ホーンセクションは管体が破裂するんじゃない!?と、思えるほどの気迫プレイをクローズ・アップ。
キョンキョンも照明でSTAのメンバーを追うのが大変な作業だ。
マサはホップステップしながら、ベースギターを肩からはずして、観客席めがけてマシンガン乱射のポーズ。片足上げて思いっきり床に振り下ろした。一礼して、マサがジャンプ一閃でTHE END!!!
獅子奮迅、真っ白な灰になって燃え尽きました。
「ありがとうございます」
完全燃焼、ブラスロックは爆発だ!!
「皆さん、最後まで残っていてくれてありがとうございましたー!!タッキー、どうぞ~!」
舞台袖に待機していた司会のタッキーへマイクを渡す。ちょくちょくとマサはタッキーいじりと続けて翻弄させる(笑)まずはこのやたらと長ったらしいバンド名を噛みまくりのタッキー。
「とても言いずらい・・・いつもはSTAと呼んでいます。知っているんだけども、なかなか言えない。」
でもタッキーはSTAメンバー達の愛称を一人一人丁寧に紹介してくれました。
「はい、最後まで盛り上げていただきました。STAに今一度盛大なる拍手をお願いしますー!今日もまた自分は楽しみましたよ。
強靭なる絆で結ばれているSTA。最後までお付き合いいただきまして、どうもありがとうございました!江別、最高!!」
この後はステージ、ミキサー関連の器材、セットの後片付けを皆で行い、ロビーにてミュージシャン、スタッフ、そしてお客様たちを交えて打ち上げ兼懇親会が催されました。
美味しい飲食を楽しみながらの交流のヒトトキも貴重なる体験。
お互いの近況にはじまり、プライベートな話題から、もちろん多種多様なる熱き音楽談義で盛り上がり(ベーシストの盟友トミーはマサと会うと必ずシカゴの俺たちのアメリカに関するコアなるウンチクを語ります)!
と言うわけでして、名物企画ライブ「江別バンド・フェステイバルVOL,4」の夜は更けてゆきます。
まあ、色々とアクシデントもありましたが、お蔭様で何とか無事に大団円。
またその内ここに帰ってくるよ。
再会の時まで皆さん、お元気で。
とりあえず、外は氷点下の冷気に閉ざされていました。
春めいてはきましたが、道中スリップ事故や運転には気をつけてね・・・・。
VERY SPECIAL THANKS TO・・・NAGAKUBO-KUN&ABEーSAN&TETCHAN&NAKAJIE&HIKO-CHAN&MARI-CHAN&OOLONG-TEA&SALAD&KIKUTI-KUN&FUKU-CHAN&COCA-COLA&MINERAL WATER&KILLER&KIM-KIM&JIN-NYAN&ORANGE JUICE&IKU&SEKKIE&YAKISOBA&STUFF&&ZANGI&PARKING&EDAMAME&SANDWICH&CAFE AU LAIT&PILAF&SUBARU-CHAN&TAKUMI-KUN&TAKUMA-KUN&MIKIMIKI-CHAN&TOMMY&ZUMATCH&KAGURAZAKA!!