THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,159 LIVE HOUSE&STUDIO PIGSTY(PART,2)

2018-12-26 13:49:56 | Live Set List

ライブ・レポートPART,1からの続きです。早速はじまるよ~!!

3、BLACK DOG

7:40~8:10

この日のライブ・イベントど真ん中に位置するこのバンドは5人編成。

ブレーメン・クラブ・バンドから、ちょっと押し気味にバトンを受け取っての登場。

往年のブリティッシュ&アメリカン・ハードロックを思い切り堪能させてくれました。

四入囃子のギタリストGASさんでさえ一目置く存在の各メンバー達は、超がつくほどの経歴を持つベテラン・バンド。

豪華ラインナップは・・・・ヴォーカルがSTAにも在籍していたことがあるロニー。

ギター&CHOはカリスマのエンドウ氏(マーシャルJCM-800使用。JCM900があると聞いていたので、センドリターンのリターンに入力するプリアンプ仕様のセッティングで臨んだところ、旧式のJCM800と判明!!プリアンプは使えず音色作りにちょっと悔しい思いをしたそうです・・・・)。

GASさんがずっと被りつきで、その指元からエフェクター操作に至るまでを注視していました。

彼は、伝説のフェアリーというバンドで70年代からサッポロを中心に活動していた凄腕の持ち主。

フェアリーにはSTAのヤスも在籍していたそうで、相当に古くからの付き合いなんだそうです。

エンドウさん自ら初対面のマサへ、わざわざ丁重なるご挨拶をしてくれました。

お互いに噂を聞いてはいたのですがこのたび晴れて感動の対面です。

リハーサルではフローティングブリッジではないポール・リード・スミス(PUはダグ・アルドリッジのもの)でプレイしていましたが、本番では黒のミュージックマン・ルークモデルを使用していました。

知性漲るベース&CHOはスズキ氏(ナチュラル・ボディカラーのジャズベースを使用。ローズ指板)。

ドラマー&CHOはムラタ氏。今回の出演はムラタ氏とマサとの交渉の末に実現したものです。

STAのヤスとは旧知の仲でもあり、パワフルなドラミングはもとよりリード・ボーカルとしても十分に通じる強靭な喉にも定評があります。

キーボードは男顔負けな鍵盤の魔術士、紅一点のモンマ嬢。コルグのシンセサイザーを2段構えにしてのセッティング。

アベさんは好みのセット・リストだけに、期待にワクワク胸躍らせながらもステージ最前列に陣取っています。

「ソング・コール・・・・セパレート・ウェイズ!」

産業ロックの代名詞ともいえる名曲中の名曲が惜しげもなくオープニングから飛び出してきた!あのなまら印象的で突き抜けるほどにかっこいいシンセのイントロが鳴り響いた途端オーディエンスの誰もが脳天スパーク状態。

さすがツボを心得た演出効果に敬服だ。

間髪入れずにバックビートが雪崩れ込む。

へヴィーにミュートをかけたギターのカッティングと、怒涛のリズムセクションが轟音のごとき壁を構築。

ロニーによるハイノートボーカルは安定感抜群。

伸びやかなるシャウトも相変わらず健在。

オリジナルを忠実に再現。微妙なるニュアンスまでをも憎いほどにね。

エンドウ氏は意気揚々とフロントにまで躍り出て、気持ちよさそうにフレットボード上へ指を滑らせています。

縦横無尽なるフィンガリングは職人気質が滲み出ています。

エンディングまで畳み掛けるような迫力で突っ走ってくれました。

「ありがとうございます・・・・・フォー・ヤスガー・ファーム(マウンテン)」

これまた極上の渋い曲がはじまった。

アベさんが最も楽しみにしていた1曲だ。

当然手にしていたネオン・スティックを激しく振り続ける。

前曲の猪突猛進タイプから打って変わって、こちらはじっくりと聞かせる燻し銀のミディアム・テンポが売り。

どの曲も、ブラック・ドッグのメンバー達にとっては、数え切れないほど演奏してきたお得意のものばかりだから、余裕でこなしています。

しかしタメの効いた味のあるドラミングと、天下一品に光り輝くギター、音域の異常に広いメガトン・ヴォイスは圧巻。

拍手喝采!それにしても各メンバー達の自己主張率が高い。

「ありがとうございます。次は2曲続けて、またジャーニーを披露したいと思います・・・まずは・・・フーズ・クライング・ナウ・・・」

マサも東京で初めてライブ出演した際に(新小岩で)プレイしたことがあるジャーニー思い出の大ヒット曲。

前曲よりも更にスローで切ないパワー・バラードだ。

ライブの中盤に演ずると、効果を抜群に発揮する珠玉のナンバー。

ボーカルラインが美しくも、こなすのがひじょうに難しいのだけれど、見事にロニーは情感を込めて歌いきっています。

ジョナサン・ケインが思いついたという、流麗なるベース・ラインが大きなポイントだね。

エンドウさんの咽び泣くギターソロが、チョーキングとヴィヴラートを盛り込みつつも徐々に観客たちを引き込んでいきます。

ニール・ショーンの指癖までをも、事細かにこだわって弾き倒していますね。

思わずニンマリしちゃうよ。

「ありがとうございます・・・・・ホエン・ユー・ラブ・ア・ウーマン・・・」

ピアノによる荘厳なる導入部分から、しっとりとした情景の空気が会場全体を包み込んでムード満点。

それにしてもモンマ嬢のキーボードが、ドツボにはまるほどに高度なテクニック目白押しで、腰を抜かしてしまいそうです。

デジタル・シンセから、ノスタルジックなハモンドサウンド、そしてクラシカルなピアノによる旋律。

この人の許容範囲は無限大!?

一体全体どれほどの引き出しを所有しているのだろうか・・?

それに追随するロニーのヴォーカルも出色の完成度を誇っています。

感動に溢れたここも聴き所。

「それではここでディープ・パープルに迫りたいと思います・・・・・バーン!!」

誰もが知っている世界一馴染み深いリフの古典が爆発。

絡みつく肝ともいえるハモンド・オルガンの音色も、ビビッちゃうほどにワイルド。

トドメはイアン・ペイスばりに展開される、嵐のような完璧ドラム・フィル連打。

それでいて冷静沈着にタイトなリズムをキープしているところなんかはとても勉強になります。

乱れ打ちの手数王タイトルをムラタさんに捧げます。

とかくこの曲をプレイするバンドって途中から息切れしちゃうか、アンサンブルが崩れていく残念なパターンが数多く見受けられるのですが、このバンドの場合は要所要所に対する理解力がハンパではないために、戦慄がほとばしり出ちゃうほど。

リッチー直伝の早弾きが繰り出されて、ハモンドとの掛け合いに突入。この部分がミソだ。

それだけにとどまらず、メドレー形式で衝撃なる「ストーム・ブリンガー」炸裂ヘ。

ブレーメン・クラブ・バンドは第2期でしたが、このバンドは立て続けに第3期DPで楽しませてくれます。

それにしても70年代のブリティッシュ・ハード・ロックは、いつ聞いても堂々たる威厳を保っているね。再認識だ。

この時期のディープ・パープルはリッチー・ブラックモアがあまり評価していないんだけど、どうしてどうして永遠に誇れる名フレーズやテクニックがてんこ盛りだ。

これでもかあ!というほどにギター小僧達の参考になる技のデパートを豪華に披露。

息をつく暇もないほどにテンションの高いタフなナンバーが終了。

でもまだまだ熱気冷めやらないライブは続行されます。

ダメオシとばかりに「ファイヤー・ボール」

これは第2期ディープ・パープルの中でも極上なスピード・チューン。どこにこれをやるだけのスタミナが残っているの?

よりにもよって一番キツイ曲を最後にもってくるとは恐るべしブラック・ナイト!

「殆どのメンバーが60歳を超えています。老体に鞭打って頑張ります!」

マサは埼玉でのディープ・パープルのコンサートを観たときにオープニングでこの曲を体験して狂っちゃったという経験があります。あのSEの「ギュウイーン!!」一発ですっかりやられちゃった。

サッポロのパープルなどのカバーバンド「DLC」も、SE付きでこれをやっていましたね。

日本のパープルと言われていた沖縄の「紫」も、当時のライブアルバムにこれを収録していてかなり話題になりました(ドラムはもちろんチビ!)。

ブラック・ドッグはSEこそなかったけれど、奮闘していました。

ムラタさんのバスドラムがキャノン砲のように轟いていたよ。

ファズをかけたベース・ソロも絶品。

まずよほどの自信と実力がなければ無謀にもこの曲にチャレンジすることはない。

結果は・・・・想像を遥かに凌ぐほど鉄壁なる脳天直下の破壊力。

ジャーニーやパープルと同編成なので、臨機応変に対応する各パート。ミュージシャンとしていい仕事をこなしてました。

モンマ嬢はファンから花束を受け取っていましたよ。

4,

8:20~8:50

早いもので、もうトリ前のバンドの時間となってしまいました。

享楽のヒトトキはあっという間。

ただねえ、今回は単純にトリ前のひとことで片付けられるバンドなんかじゃあないよん。

 はい、このバンド名からもおわかりでしょう。筋金入りのデュラン・デュラン・コピーバンド。

デュラン・デュランといえば、1980年代前半に颯爽とデビューして一世を風靡。

ニューロマンティック・ブームを世界中に巻き起こした全員がイケメンの麗しきバンド。(このバンド名はSF映画バーバレラに登場する悪役博士から命名)。

次々に発表される曲やPVは物凄い人気でしたね。まさにMTV全盛期、産業ロックの申し子代表格。

で、このズランズランの名称も、ライブ終盤に差し掛かった時に真相が判明するというお楽しみ付き。

全くもって煌びやかなる宝箱を派手にひっくり返したようなお祭りパフォーマンスの連続で、飽きの来ない様相を呈していました。

心憎い演出がふんだんに施されているんだからねえ。

結成4年目を迎えた彼らもピグスティは初。

とても気に入ったようで、またの出演を熱望していましたよ。(スタッフのレディが可愛い!音響も照明も含めて何から何まで感動的で申し分なしとのこと)。

編成は・・・・サイモン・ズラン(VO。ワイヤレスマイク&ストレートマイクスタンドを使用)ジョン・ズラン(B&CHO。ジョン・テイラーが愛用していたアリア・プロⅡを使用。規格は違うけれどもシースルーレッドのボディカラー。ローズ指板)ロジャー・ズラン(DR&CHO。ヘッドセットマイク使用。他にも沢田研二カバーバンドに参加)ニック・ズラン(KB&CHO。ローランドー06。彼女の正体はゴダイゴのカバーバンド・マジック・カプセルにも在籍している売れっ子のハルコ嬢)ドミニク・ズラン(G。ポール・リード・スミス。黒サンバーストのボディカラー。ローズ指板)モニカ・ズラン(CHO。セクシー・ダイナマイト部門担当!)

各メンバーの愛称まで本家にならって凝りにこっております。

本名じゃあないから各自ヒネリのきいた名前を見ても、ピンとこないのはしようがないね。

実はボーカルはゴダイゴのカバーバンド「マジック・カプセル」メンバーでもあるサイババ・ヒロユキくんなのです。

これでもピンとこない?

じゃあ、泣く子も失禁しちゃうキッスのカバーバンド「ラブ・ガン」のヒーロ・スタンレーその人だ!といえばおわかりでしょう。実はまたまた新たなスーパー・プロジェクトを検討中なんだとか。

マサと彼とは同姓でして、久し振りの再会を称えあいました。

彼との出会いは岩見沢ライブハウス「ストロベリー・ジャングル」でのタイバン。

あのときの彼のバンドはマルコシアス・バンプ風なジャンルでしたね。

もうあれからかなりの年月が経ちました。

お互いに感無量の極み。

それはともかくとして、私はハッキリいってズランズラン、こういうの大好き!

巷には膨大なるトリビュート・バンドが存在していますが、どれをとってもマスターベーションの域を脱していないというのが悲しき現状。

はっきり申しまして中途半端なんだよね。消化不良気味。まあ、アマチュアで大人の学園祭気分に浸る事に関して、それはそれでいいでしょう。

ところがこのズラン・ズランのフロントマンでもある伊達男サイモンくんの突き抜けるほどの徹底振り具合は、ハンパではありません。

いざやるからには完璧主義を貫き通すという男気全開モード。それはラブガン、マジックカプセルでもすでに証明済み。とことんエンターテイメント性にこだわり、観客が最大限に喜ぶニーズを満たしつつも自らの欲求を存分に満たす。

遊び心もふんだんに注入して余裕綽綽だよ。

そのナリキリぶりには拍手喝采。いやはやなんとも随所に至るまで勉強になるよん。

それでいて、しっかり冷静沈着にとらえるしたたかさは大したもの。

今回彼等がデュラン・デュランをやるとのことで、マサも「デュランデュランのメンバーらが立ち上げたプロジェクトでパワー・スティションのサム・ライク・イット・ホットをSTAでやっているんだよ!」と以前サイモンに教えたところ興味津津でした。

ズラン・ズランは、この日のライブイベント集客にも大貢献してくれました。。

数多くの親衛隊(!?)が彼等を目当てに続々と来場してくるのだからね。

サイモンいわく「チケットが足りないよ~」と嬉しい悲鳴状態。

観客専用リストにも書き込みがビッシリ。

もつべきものは頼もしき素敵な仲間達だね。

ほとんどズラン・ズランの貸切ワンマンショーと化した感あり。

さてさて、ステージに颯爽と現れたメンバー全員は衣装を黒で統一。

ファッショナブルでカラフルなロングヘアー・ウイッグと、鮮やかに施したメイクが見た目にも華麗です。

この日一番見栄えの良いバンド。

チームワークもバッチリです。

前置きがたいへん長くなってしまいました(笑)。

ちょっとセッティングに手間取り気味だったので、その場の空気を即座に読んだサイモンが即興でアナウンスをかって出た。

「黙っているのもなんなので・・・・皆さん、3連休の初日ご多忙にも関わらず、こんなたくさん集まっていただきましてありがとうございます!ズラン・ズラン・アジアツアー2018もいよいよ本日をもちまして最終。

札幌、小樽とライブを行って・・・あれれ・・?ちっともアジア・ツアーじゃあないね(爆笑)。

それではライブ前の注意事項を。

写真撮影は自由ですが、コーラスガールのモニカちゃんを下から撮影するのだけはNGであります!!

笑っていただきましてありがとうございます。わたくしオスカルでございます!

レディース&レディース!!1曲目から盛大に声を出していきますよ!・・・・・プラネット・アース(1981年リリースのデュラン・デュランに収録)」

ニック・ズランによるスペイシーなシンセの音色が会場全体に響き渡る。

その瞬間からライブハウスはクラブに豹変。

もちろん超ゴージャスなるサウンド・シャワーが降り注ぐ。

モニカ・ズランはジュリアナ風に、羽根付きセンスをリズムに合わせて腰振りダンスでヒラヒラと妖艶なる舞を披露。

センスを振る仕草のセンスも抜群(失笑・・・・)

「サンキュー!スタジアム!」

負けじと北海道随一のカリスマ、サイモン・ズランが初っ端からいきなりの掛け合い。

コール&レスポンスが始まった。

観客にこれを求めるのは当然として、バンド・メンバー達にも「皆もやれ!」と煽りまくる。

油断も隙もあったもんじゃあないね!御見逸れしました。

「いきなり最初のギターで音を外しちゃったね。ずっこけてしまったよ。ドリフじゃあないんだから(笑)。言い訳しない。

次の曲は大ヒットしたデュラン・デュラン初期の代表作・・・・ハングリー・ライク・ザ・ウルフ!(1982年発表のリオに収録)」

ここでもニック・ズラン嬢による軽快なデジタル・ビートが炸裂。

タイトにカッチリ、ポップに仕上げられたデュラン・デュランの曲ってサラッと聞き流しがちですが、よくよく聞き込んでみると高度に計算されつくしたプロデュースとアレンジ、プレイスタイルに気づかされることでしょう。脱帽モノですよ。

そんなバンドに着目したサイモン・ズラン達は只者ではないね。惜しみない拍手がたくさん贈られていました。もちろん踊らにゃあそんそん!とばかりにダンシング・ウェーブ。

演奏も見た目もお洒落で豪華絢爛。

決めのフレーズでは、観客全員でピョンピョンと飛び跳ねての大合唱。

それにしても長身で長い足を駆使したサイモン・ズランの繰り出す決めポーズはとっても絵になるね。

ずば抜けた才能とオーラを絶え間なく発する魅力的な革パンスタイルのサイモンは、唯一無二の貴重なるキャラクターだ。

「残すところ43曲となりました(お約束のパターンね)。クリスマス間近ということでモニカちゃん、若い頃・・・今も若いけど、イブの思い出話があるそうです」

ここでMCをサイモンからモニカ嬢にバトンタッチ。

エエ!?・・・・話の内容?それはここでは内緒です。会場にいた特別な人達だけの秘密。

「この辺でバラードを入れてみたいと思います。けっこうCMとかに使われていた曲。ひょっとしたら皆さんも知っているかも・・・・・ORDINARY WORLD」

おお、入魂のパワー・バラード。

ドラマティックで壮大なる展開を誇る永遠の名曲だ。

美しすぎるくらいの流麗なるメロディ。

ジョン・ズランはベース本体だけにとどまらず、フィンガー・ピッキング・スタイルや音色までもがジョン・テイラーにクリソツ。

ロジャー・ズランの叩き出すショットは、黙々とボトムを支え続けて彩を添えてくれています。

リズム・セクションが的確にいい仕事をしています。

全員が一体となってのコーラスワークも強力なる武器だ。羨ましいなあ。

大きな強みだよね。

チーク・ダンスをしているカップルも出現。

「あれれ・・・?今朝、両面テープで止めてきたんだけど・・・・・(貼り付けてあったワイヤレスのトランスミッターが激しいアクションに耐え切れずに剥がれ落ちちゃったみたい・・・・・」

モニカ嬢が助け船とばかり、背中に再度貼り付け固定でペッタンコ。

「サロンパスか!!??(大爆笑!)。続きまして残すところ42曲・・・・本当は2曲です。お笑いね。ではでは締めくくりといきますよ・・・・・ガールズ・オン・フィルム」

忠実に再現されたドラムのフィルインから、アップテンポのベースと歯切れのよいギター・カッティングが追随。

シャープでスリリングな思わず息を呑む瞬間。

汗だくなサイモンがここでは、オリジナルにも挿入されているタイトルに引っ掛けたカメラのシャッター音を連発。

あちこちの方向に高々とカメラを向けて「カシャ!カシャ!カシャ!カシャ!!!」と連射。

やることなすこと、芸が細かい。

でも、この効果満点な飛び道具はまだまだほんの序章なのであった・・・。

もうこのあたりに差し掛かったら、メンバーも観客達もすっかりとライブになじんできてリラックスしています。

「もう少し続きます。アンコールはありませんので決してかけないでください。その代わり最後の曲でも盛り上がっていきましょう!頑張っていきます!それでは・・・・・RIO」

またまたイントロでニック・サイモンのシンセサイザーが吠えまくった。

ステージ前方の隅々にまで応援に駆けつけてくれたオーディエンス達が、余力を振り絞って熱き声援を送っていましたよ。

曲中ではナイスなタイミングでサイモンがメンバー紹介を織り交ぜる。

「生ドラからエレドラまでこなす嵐のドラマー・・・・ロジャー・ズラン。

私に出せない音はない・・・ニック・ズラン。

クリスマスの思い出まで話してくれたセクシー担当のモニカ・ズラン。

迷える子羊ギタリスト、アンディ・ズラン。

休みの日はやっぱり昼間からビールでしょう・・・弾丸ベースのジョン・ズラン。

そしてクリスマスといえばケンタッキーよりもナルトのから揚げでしょう。チビッ子ハウスの子供達に会いにいくキザ兄ちゃんことサイモン・ズラン!!」

アベさんが必死にネオン・スティックを振りまくる。

サイモンはモニカ同様に、懐からおもむろに隠し持っていたセンスを取り出して扇ぎ続ける。

見せる、聞かせる、笑わせる、小道具も導入、ハッピーな空気をそこいら中に振り撒く。これこそ究極のライブがあるべき本質だ。天晴れ。

まだまだ秘密兵器があるよ。

大きな「リオ」のジャケットフラッグを豪快に前後左右へ振るサイモン。

真横で演奏中のメンバー達がそれを仰け反りながら交わす。

トドメはサイモン必殺の勢いよいブロンド・ウィッグ着脱だ!!

これには腰を抜かすほどにビックリ。

だってさあ、そこには地毛ではなくバーコードの禿ヅラが現れたんだから。

なるほど・・・ズラで「ズラン・ズラン」かあ。納得。

よくよく見てみると旗のデザインも剥げているではないかあ!?

この最初から最後まで一切だれる事のないサービス精神は、能書きばかり垂れ流している冴えない頭でっかちなバンド達は見習うべき。

ちなみにサイモンが着ていたミリタリー風なジャケットが、ずっと気になっていたのでマサが直接質問してみた。

「それはどこで買ったの?ハルコさんが作ってくれたの?」「あ!これは自分でじっくりと作りました!」

そうだった。あのラブ・ガンでもポール・スタンレーの銀ギラ衣装は手作りだったもんね。

カメレオン男ヒロくんの2019年にもワクワクしちゃいましょう!今度はどんな変身を遂げてくれるのか。ともかくはお疲れ様!いい夢見ろよ!!

 

さあ!!ライブ・レポートも最後のバンド、このブログの主役THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY(S・T・A)編に突入します!

 

 

 

 

 

 

 

 

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