THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,183 白石LIVE HOUSE PIGSTY(BERRYJAM編)

2021-11-28 19:50:22 | Live Set List

****いよいよ佳境に差し掛かってきましたよ。

まだまだ先は長いし外は寒いけれど、そんなものド迫力のバンドサウンドでぶっ飛ばしてしまえ!!

そこんところ、よろしくね!!****

 

7,18:30~19:00

7バンド目は、会場に観客として訪れていた伊達男スギちゃんが率いる「杉ちゃんバンド」のバックで、以前は燻し銀の演奏を繰り広げてくれていた「berry jam」がメインを張ります。

このバンドに会えるのを、心待ちにしているファンが一杯いるのだよ。

そういうわけで満を持して、久しぶりに「BERRY JAM」が「リブレーション企画」のステージに現れました。

 

 結成10周年を迎えた「BERRY JAM」(ジャンルは往年の洋楽スタンダードを中心で)。

一度でもライブを見た方ならばお分かりでしょうが、曲ごとに全然タイプの違う落ち着き払ったムードを堪能させてくれるのだから驚愕ですよ。

主に札幌を中心に活動しているのだけど、何故か以前は小樽屋外イベントでばかり観ていました。

場所はマリンフェスタや浅草橋(一昨年は曜日違いでタイバンできなかったけどね・・・・北運河サウンドエナジーでは観客として訪れてもいました。本当にメンバーの皆さんは研究熱心で、ライブの雰囲気が大好きなのですね。)

その都度、鉄壁なる熱演を繰り広げてくれたのです。

それが縁でマサからの熱きラブコールに応えるべく、STA企画「リブレーション」ライブにもちょくちょく参加してくれるようになったのです。

(白石ピグスティ&ススキノ・ホットタイムなどで)

 

メンバーからのメッセージです

「お洒落で音楽好きな大人の方にフィットする、曲づくりを目指し活動してきました。

3年前に雪明かりの路オールディズライブを観て、小樽の皆さんの情熱を知りました。

一昨年、遂に念願叶い音楽の街・小樽浅草橋に出演することができました。

そして近年はピグスティ&ホットタイムなどなど他のビッグイベントにも参加ができて嬉しく思います。

たくさんのバンドさん、プレイヤーさんとも親交が持てればと思います。どうかよろしくお願いします!」

 

一昨年夏のステージではロングへアに花飾り、華麗にムームーを着こなしていた女性シンガー・チエミさんでしたが、ここでは艶やかなる雰囲気を漂わせ、フロントセンターにてボーカルを披露しながらライブは進行。

で、今回のいでたちはというと・・・・帽子から服装に至るまでほとんどをラフかつワイルドに決めたメンバー陣と差別化を図るがごとく、黒のロングブーツ、白のミニドレスでスタイリッシュに決めてくれました。

皆なんまらカッコイイ。

中々絵になるよ。

羨望の眼差しが注がれていました(写真を参照)。

こういうところなんかも、一つの楽しみですね。

(ホットタイムの時にはトリプルギターでキーボードのアイ嬢も在籍していましたが、今回は一部新メンバーを迎え入れて原点回帰とばかりに急遽6人編成へ立ち返りました。)

室内だからなのか、サングラス姿のメンバーはいなくなったよ。

カッカと熱い照明の中でも気分爽快!

 

まずは編成を記載させてください。

フューチャリング・メインヴォーカルはチエミ嬢。

ドラムは毎度お馴染み涼しい顔をして何でも叩きこむ、頼りになる超絶技巧派テクニシャンの若者ノリくん。

そしてベーシスト&コーラス&ヴォーカルのトモさんは、いつもは堂々たるシェイプのHSアンダーソン黒ベースをフィンガーピッキングでプレイするというスタイル(ローズ指板・モリダイラ楽器)だったんだけど、今回は黒のジャズベースで登場(ローズ指板)。

ツイン・ギターはファーストギタリスト&コーラスのタイキ君(3トーン・サンバーストボディにメイプル指板のST)。彼は若いのにいぶし銀のプレイで相変わらず惹きつけてくれる憎い奴です。

黒に大きな白い音符が縫い付けられているストラップがスティーヴィー・レイ・ヴォーン風で思わずニンマリ。

セカンド・ギター&コーラスはリーダーのナベさん。

バンマスは事前にマサへ直々丁重なるご挨拶をしに来てくれました。

重鎮なのに腰の低い方です。

皆も見習わなきゃあね。

一昨年の前半まではアコースティックギターをも担当するという二刀流でしたが今回はエレキに専念。

ブロンドボディカラーのフェンダーUSAヴィンテージ・ストラトキャスター、ローズ指板を使用。

ストラップはフェンダー布製の黒を着用。ゴールドパーツ仕様。

そしてキーボード(ローランド)のトモミ嬢という布陣で網羅。

ほとんどのメンバーがボーカル&コーラスをこなせるというのは、最大の強みですなあ(ヴォーカルにはリバーブを深めにかけて頂きました)。

 

せっかくですから、これまでのberry jamセットリストからもライブレポートを絡めてみたいと思います!

このバンドのレパートリーは膨大な量なので、ライブごと、自由自在に大幅な入れ替えを施しています。

しかもジャンルや年代が多方面にわたっているので、ありとあらゆる音楽通らに受けがいいのだ。

その神髄をまざまざと見せつけられちゃいました。

隅から隅までとっても勉強になるなあ。

(ちなみにこの日トリ前に控えている「ズリーとストリッパーズ」にも、この中から3人が参戦していますよ!!・・・・・チエミ&ともみ嬢&ノリちゃん)

 

オープニング・ナンバーでは、意外性を狙ったのか、な、な、なんとインストルメンタルの「ベックス・ボレロ」が不意を突いて飛び出してきた。

もう私はこれが大好きだから単純明快に狂喜乱舞だ。

第1期ジェフ・ベック・グループの隠れた名曲。

これをカバーするバンドは初めて見たよ。

私以上に、会場のお客さんでこの曲にエキサイトしている人っているのかなあ???

というか知っている人っている?

予想もしていなかったから一瞬、何が起こっているのか、我を忘れてしまって錯乱状態に陥ってしまったよ。

恥ずかしながらも自分の耳を疑ったくらいだ。

もう、責任をとってくれい。

これの仕掛人は多分、巨匠ナベさんだね。

チエミさんという素晴らしいシンガーを擁しているのにこんな暴挙に出た。

恐るべし余裕と貫禄だ・・・・。

実は今年7月の小樽・浅草橋屋外ライブのオールディズ・ナイトでも演奏していたのですが、その際にも私が猛烈に喜んでいたから再演してくれたのかなあ?・・・・と勝手に思い込んでいる次第。

ちょっと説明させてください。ボレロというだけにあの水戸黄門やチャイルド・イン・タイムの「ダン・ダダダダン」のリズム・リフレインで淡々と進行する。

モーリス・ラベルが基本ソース。

1968年8月に発表された伝説の傑作アルバム「トウルース(ビルボード200で最高位15位を記録)」に収録。

その中を目いっぱいにサスティーンをかけたギターが縦横無尽に駆け巡るという仕組み。

どうだ、参ったか!・・・・と密かにエキサイトしていたのであった・・・・(((´∀`*))。

 

そのままメドレーで2曲目、チエミ嬢はともみ嬢が奏でる荘厳なピアノの音色に導かれて、スポットライトを浴びながらセンターへ歩み出て堂々の君臨。

まだ夕方だけれども大都会の夜の世界の気品が充満している、ちょっとテンポ遅めでジャジーな「オーバー・ジョイド」(ステイ―ヴィー・ワンダーが1986年に発表。アルバム・インスクエアサークルに収録。アダルト・コンテンポラリー・チャートで8週連続1位を記録!)

つい最近もコマーシャルソングに起用され、毎日テレビから心地よく流れてきてますね。

どれほど時が経っても色褪せることのない神々しささえをも湛えた名曲だ。

ハッキリいってこれはロックではありません。

オープニングとはまた違う意味で衝撃。

相変わらず曲調がコロコロと変化してレベルがなんまら高い。

この辺の奥深いバックボーンがberry jamを数段別格扱いされる所以。

それまでのバンド達が繰り広げてくれた、多種多様で賑やかなお祭り騒ぎ大会の後だけに、グッとシックに迫ってくるものがあります。

歌声も独特なる語り口調で低く囁き掛ける、意外にもテクニックが必要な難しい作品。

妖艶なる美を醸し出していて多方面に一石を投じていましたね。

神秘的な臨場感がたっぷりで効果覿面。

更にミステリアスでムード満点な香り漂う演出をも狙っています。

ワイヤーブラシ奏法も新鮮だ。

と、思っていたらドンドン過熱していきソロバトルへと発展。

間髪入れずに目まぐるしくバトンを繋いでいく。

ベースソロは決して派手ではないんだけれども、流麗なるアート風ラインを鮮やかに描ききっています。

確かな実力に裏打ちされた巧みの技だ。

追随する形で引き継ぐギター・ソロの応酬も聞きもの。

締めくくりはボーカルに橋渡し。余韻を残しつつも・・・・・会場は虜になっていましたよ。

落ち着き払ったステージングに徹してはいますが、内に秘めたるパッションは常に燃え上がっているようです。

 

チエミさんによるMC。

「久しぶりのピグスティ・・・・ベリージャムです。

次の曲はベースのトモさんが歌います(必ず1曲はトモさんのボーカルパートコーナーが用意されています。

トモさんの声質、キーやキャラクターから吟味された選曲の妙も爽快。

最近は歌っていないけれど、イーグルスなんかも、そりゃあ絶品なんですよ!)

僕は愛するあなたに電話をかけたい・・・・そして愛してる、アイラブユーと言いたい・・・なんていう歌詞です。もうご存じでしょう・・・・心の愛」(天才スティーヴィー・ワンダーの作品)

多くの国で1位を獲得したモンスター級のビッグヒットソング。

1984年リリースのアルバム「ウーマン・イン・レッド」に収録。

うんちくを・・・・・これは元々、1979年にブレッド&バターへ提供した曲だというのだから驚き!!

ベテランならではの味わい深いひと時。

もう余裕綽綽に構えているんだからなあ。

ツボへと、モロにはまった感ありのオーディエンス達は脳天ヒューズ・スパークしまくり。

熱冷ましとばかりにこの曲をここへもってくるなんて、粋な配慮ですなあ。

シンプルだけど、タイトでストレートなバッキングが圧巻だよ。

皆でニコニコと大合唱だ。

もちろんベリー・ジャムはこだわりにこだわりぬいた趣向を施して、へヴィーな演出で場を盛り上げていました。

ステージの進行具合を、詳細に計算しつくした組み合わせは素晴らしい。

敬服しちゃう。

脱帽モノだ。

しかもベリージャムのメンバー達の許容量の幅はハンパではないね。

なんでもこなせちゃうんだから。

ロック、オールディズからディスコ、ソウル、果てはラテン、J-POP、ボレロに至るまで網羅しています。

ありとあらゆる経験にもとずいた自信を基盤にしているだけに、守備範囲の広さが窺い知れます。

 

「スーパースティション(三度スティーヴィー・ワンダー。邦題は迷信。1972年11月リリース。全米ビルボードホット100シングルチャートでは第1位を記録。アルバム・トーキングブックに収録。当初はあのスーパーカリスマギタリスト、ジェフ・ベックのために書いた曲。ちなみにこの曲をこの日、STAはかぶっちゃうことを避けるために外させていただきました)!!」

クラヴィネットからアップテンポにはじけ飛ぶ旋律に煽られて、いやがうえにも無意識に体が高揚する。

やや重めのドラムによるリズム・ワークに乗り、チエミ嬢がオーディエンスの視線を一身に集めています。

しっかし上手いよなあ・・・・。

異質なモータウンのトーンに感化されて、アドレナリンが全身から噴出。

アンサンブルが一体化して、より巨大なる音像を構築する。

つくづく「グルーヴィーだなあ」と呟いちゃう・・・・。

さすがだ!

毎回タイプの異なるテーマを掲げて観客に提示してもくれます。

だから飽きずにだれる事もなく、陶酔の極限まで導いてもらえるわけですね。

ナベさんは鉄壁なメンバーばかりを揃えて心底誇らしげだ。

 

「どうもありがとうございます。どんどんと暗い感じで進行していますが(((´∀`*))・・・・・・・・・それではせっかくなので、超スタンダードをお送りしたいと思います・・・・皆、独りぼっちじゃあないよ。明るい日差しが見えてきました、というまさに今現在の世の中にピッタリなアクティブソングです・・・・・ウィアー・オール・アローン(ボズ・スキャッグス。」1976年にリリース)」

ここでもトモミ嬢による情感の籠った鍵盤の響きからはじまった。

懇切丁寧なる指さばきが伝わってくる。

非の打ち所なき甘美なまでのパーフェクトなるAOR界永遠の金字塔。

この場面にはもってこいだね。

アダルトな気分に浸りきって、チーク・ダンスへと洒落こむカップルも数組出現。

特に大注目を浴びていたのがラブガンのヒーロスタンレーとアベンジャーズのミノリー。

客席フロア中央でミノリーがウットリと、とろけるほどヒーロに抱き寄せられている姿はとってもお似合いだ。

いやが上にもエクスタシーワールドへと誘われてしまいます。

クラブさながらに色彩も鮮やかなスポット・ライトが揺れている・・・・。

心にシミジミと染み入るほどに切ない、泣きのバラード決定版だもんねえ。

チエミ嬢のことだから、多分リタ・クーリッジのバージョンをお手本にしているのかな・・・?(ちなみに邦題は「みんな一人ぼっち」)

噛み締めるように、優しく歌い紡いでいたのが印象深かったなあ。

ハイハットの繊細な刻みから、思いっきりエモーショナルなギターによる美しい旋律を筆頭に、徐々に高みへと登り詰めていく様は感動的ですらあります。

起承転結の絡みはお手本のようなもの。お見事。

誰もが言葉を失うほどに聞き入っている。!!

 

和気あいあいの空気感漂う中でバスドラムの連打に合わせ、一人一人を愛情込め懇切丁寧ユニークなジョークも交えながら、メンバー紹介を絡めつつも猛アピール。

さあてと、次には何をやってくれるのかな・・・ワクワクものですよ。

「じゃあ、次も私が歌います。

タイトルを言わなくても、あっ!とすぐにわかると思います。言わないでね・・・・・・。それでは続きまして・・・あれです・・・・・・

踊るわよ!いくわよ!!YEAH!!!・・・・・あれ!?後ろからちょっと待ってが入った・・・・タイムラグがあるね・・・・・・・オーケー、一気に黄金のR&Bワールドへと突入します。それでは・・・・・メドレーでいくぞ~!!」

威勢のいいカウント「1・2・3・4!!」から飛び出してきたのは

「ノック・オン・ウッド(エディ・フロイド)」

十八番の登場。

サザンソウルの決定打ともいうべく、初期スタックスの代表作。

力の抜け具合が絶妙で、かっこいいねえ。

途端、我慢に我慢を重ねてきた踊り子たちが(!?)堰を切ったかのようにドドッと最前列へなだれ込んできて各自のノリで腰を振りながらダンスに興じているよ。

爆発して感情が弾き飛ばされた瞬間。

拍手と歓声の嵐。

それもこれも栄光のソウルフル・ミュージック美学の仕業。

まったくもって罪な曲。

この曲から多大なる影響を受けたアーティストは膨大。

数多くのミュージシャン達が現在もカバーしているし、理屈抜き、非常にノリノリでライブ栄えするよね。

シカゴだってデビュー前からライブのレパートリーにしている(残念ながら日本公演では今のところ実現していないけど)。

ザ・ブルースブラザースのテイクも、つとに有名。

曲名や作者を知らなくても洋楽ファンならば、イントロリフ一発で「ああ!!聞いたことある!!」と思わず膝を叩くことでしょう!!

STAも去年の3月にはめでたく初お披露目しました。

ギターのダンサンブルなコード・ストロークが轟き渡る・・・・。

タイキくんによるやや控えめなるコーラスも光ってるよ。

安定感に満ち溢れた阿吽の呼吸による軽快なピッキング・ヒット。

大々的にクローズアップされた、歯切れのよいギターソロにも要注目。

何度もしつこいくらいに言うようだけど、タイキ君&ノリちゃんはなんであの若さで、ここまでの熟練プレイができるのだろうか?

これはオフ・ステージの時にも彼らへ言ったんだけど、当人達は至って謙虚に微笑むのみでしたね。

能ある鷹は爪を隠す、ではないけど正真正銘筋金入りの本物だよ。

 

厚みも手数もタップリある、ノリくんの激しくも正確なドラム・ビートがいきなり炸裂した「ホットレッグス(ロッド・スチュアート。全米チャート最高位28位を記録)」だあ!(名プロデューサー故トム・ダウドによる1977年11月4日リリースの8作目スタジオ・アルバム「明日へのキックオフ」1曲目に収録されているファースト・シングル)

本家カーマイン・アピスも真っ青な迫力。

セットリストに対するひねり具合が、常に絶妙ですね。

最近はこの曲が定番になりつつあるようで個人的にも、まことによろしいことであります。

嬉しくもご機嫌なる裏切り行為!

「一体全体、持ち曲はいくつあるの!?・・・」って尋ねちゃったくらいだ。

ものすごい懐の深さを痛感した次第さ。

これ、並みのバンドでは到底無理な離れ技。

しかもどの曲も、高度なテクニックを要求されるものばかりだし。

お馴染みのイントロリフがはじまった途端、気分はすっかりとディスコ・フィーリングにドップリと浸かりきって、

オーディエンス達は、ジッとイスに座ってなんかいられないよお~!とばかりに再び我を忘れ踊り狂っています。

会場内はディスコに早変わり。

盛り上がりをみせていましたよ。

グイグイとうねって迫りくる、強引なまでのタイトなロック・アンサンブル。

チエミ嬢は男顔負けなほどのストロング・ヴォイスを豪快にまくしたてる。

サッポロのボニー・タイラーと呼ばせてね。

当時イギリスからアメリカへ渡りブロンド美女と次々に浮名を流しつつも成功を手中に収めて、スーパースター街道を驀進したロッド極め付けのナンバーだ。

超豪華なバンドメンバー達でも話題が沸騰した、ターニング・ポイント・ドラヴィング・ヒットナンバー。

こうしたノー天気なナンバーには文句なし痺れちゃうなあ。

ドツボにはまってしまいました(これはメンバーにも直接伝えています)。

リアルに蘇ってきましたよ。

ここで特筆すべき点といえば、やはりギターのお二方に尽きるでしょう。

まず原曲なのですが、主役はファンキーなハネハネ・リフのタッチ感覚。

これをタイキくんがギターで違和感なく、忠実に再現しているのですよ。

ストラトキャスターによるトレブリーな音質もフルに発揮。

そしてナベさんはもう一つのアクセントを、ギターでさりげなく奏でているのですよ。

なるほど、ツイン・ギターによるアンサンブルが序盤から如実に反映されているではないか(ロッド・ヴァージョンではトリプル・ギターだけどね)。

そしてフィル・チェンばりに、トモさんによるパーカッシブなベースソロもバッチリとはじかれていた。

普通ならばこれほどに高度な構成の楽曲はスルーしちゃうんだけれども、ベリージャムは余裕の表情で味付けを注入してサラッとこなしてる。

やはり彼らは只者ではなかった・・・・。一昨年までのライブではしっとり系に比重が置かれていたけど、今回はバリエーションが豊富だ。

 

「今の少しは明るい曲だよね。

去年公開された映画ボヘミアン・ラプソディの世界的大ヒットをキッカケにクィーンがまたまた再評価されていますね。去年は早速来日公演も行われたし。

(今年はクイーン正式結成から50年、フレディの没後30年を迎えるとのこと。どうりであちこちでクイーンの特番を放映していたり、コマーシャルソングが流れているわけだ。これはとっても良いこと。)

というわけでして、ベリージャムらしく・・・・・ポップ目の曲をお届けしたいと思います。

やってみましょう!

ヴォーカルはまたトモさんに代わってもらって・・・・よろしくお願いします。」

そのままの勢いで流れにのって、人気曲「愛という名の欲望(ライブバージョン)」だ。

ヒロさんの真骨頂。

ノーマルな乾いた歯切れ良いギターストロークで元気一杯の幕開けだ。

ノスタルジー臭漂うバックに導かれて歌い出したのは、先述のとおりベーシスト・トモさんだあ!

チエミ嬢とはまた違った魅力溢れる男の力強きミディアム・ラブソング。

魂の咆哮に酔いしれるヒトトキというのも乙なもの。

咽び泣く歌メロは、説得力がほとばしり出ていて、改めて目から鱗状態。

ベース&ボーカルでこのタイプの曲にチャレンジするのってけっこう至難の技なのですよ。

ちゃっかりと、ヒントも得られました。

チエミ嬢によるハーモニーも天下一品。

よりドラマティックな展開へ・・・・・。味わい深いなあ・・・・・・。

右手に持った白の三日月型タンバリンを打ち鳴らすお姿も映えていたよ。

クィーンがロカビリーに走ったと当時のロック界が話題騒然となった軽快なるナンバー。

結局はこれで念願のアメリカを制覇したんだから、クィーンは大したバンドだね。

ストレイ・キャッツが受けていただけに、時流を狙っての大当たり。

まあ、いずれにせよ、決して古臭くなったりしない光輝くポップ・アイコン。

今もって別格のアンセムだ。

よりコンパクトに纏め上げられた、終盤戦にはもってこいの一撃ですね。

何から何まで申し分ない・・・・皆、楽しそうだよ。

この光景を後方の席から眺めていたんだけど・・・うかつにもシミジミと感動しちゃったさ・・・・。

何度もしつこく言うけどギターとドラムスの若い2人は、メンバーの中では息子ほどの世代違いなのに、これまた卓越した腕前なんだから恐れ入っちゃったよ。

牽引役も堂々とムーディーに請け負っていたし。

時には先輩達を凌駕するほどの存在感も発揮していて、風格さえ滲んでいるよ。

 

「どうもありがとうございます。懐かしいですね。まだ私が生まれてなかった頃の曲」

「全然、生まれてない?・・・(笑)」

「チエミちゃ~ん!!」

「は~い!!最後までどうぞお付き合いくださいませ・・・。今日はギターのタイキにMCを任せようとしたんだけど却下されちゃいました・・・。」

メインのMCはチエミ嬢。

「ベリージャムは明るい曲は少ないのでまだまだこのままいきます。

飲んで、歌って、踊れる人はよろしくね!

先ほどのバンドには負けないように、まだまだ頑張ります(笑)。

でも次で最後の曲となりました・・・・・」

「えええ!!???~」

ナベさんも横から「次で最後です!!(((´∀`*))」

「えええええ!!!????・・・・」

「またまた~((´∀`*))、それではいきます、ザ・ビートルズで・・・・カム・トウギャザー!(名盤「アビーロード」より。ジョンが創作した部分はチャック・ベリーに訴えられましたね・・・・。後のアルバム「ロックンロール」でそれも解決したけど)」

雰囲気一変して繊細でさらに黒っぽいロックグルーヴも加味してきます。

私の一番好きなビートルズの曲で場面転換からダメオシ。

これ、ベリージャムで聞くのは4度目(最初の頃はやっていなかったさ)。 

しっかりとベリージャム流アレンジも施されている。

ただ単に演奏するだけで終始しないところが、クセモノバンドの最たるところ。

何度聴いても鳥肌が立つほど、目いっぱいに震えがきちゃうのさ。

うねりまくりの革新的な這いずり回るベースラインをよくコピーしたものです。

ベーシストならば誰でも耳に馴染みがあることでしょう。

極めつけだ。青春時代にフラッシュバック。

音楽の神様が創作したのではないかと思えるほどに、一切の無駄も無い完璧で崇高なる曲に感じます。

センスのいいバンドに相応しき選曲。

抑揚のつけ方が絶品この上ない。

今回のイベントは女性シンガーが多いという事に気付いたのは、本番中盤に差し掛かった時。

これは脅威に値する出来事だ。

女性ミュージシャン達の台頭は非常に喜ばしいことだね。

 

当然のごとく、お約束通りにアンコールの要求があちこちから沸き起こりました。

止まらない手拍子、手拍子。

 

「緊張しすぎてMCを忘れていました(笑)。何を喋るんだっけ・・・??」

もうこの辺に辿りついたら、メンバー達もリラックスしてきたのか饒舌になってきました。

「(笑)暗く終わろう・・・・これで締めくくり。いってみましょう!!・・・・

ニューヨークの想い」(ビリージョエル初期の曲。1976年リリースのアルバム・ニューヨーク物語に収録。ビリーが生まれ故郷ニューヨークに戻る際の想いを歌った曲。シングルにはなっていないけど、必ずライブでは歌われており、多くのアーティストにもカバーされている)

ナベさんによるアルペジオのイントロが肝。

だってオリジナルではビリー自身が奏でるピアノのみの旋律がこだまするという設定なんだもん。

大胆不敵でエモーショナルな出だし。

だから歌い出されるまで曲名がわかりずらいという趣向だ。

まるで映画のシーンを鑑賞しているような気持になっちゃった。

ここはじっくりと聞き入ってみるのも一興。

ここまでとことんやられちゃあ不穏なコロナ禍や寒風なんか途端に尻尾巻いて逃げていっちゃうよ。

そこいらじゅうにゴロゴロと偉そうに転がっている、生意気なじゃりン子バンドなんか束になって挑みかかってきたって到底この空間は醸し出せないよ。

35年早い!!!

当然、賞賛&感嘆の声が鳴り止みません。

最後の最後まできっかりと琴線に訴えかけてくるのだ。

もう完全に参りましたよ‥‥満足、お疲れ様でした!!

「またどこかでベリー・ジャムを見かけましたら、今後とも応援のほどをよろしくお願いします。」

 

****どうです!迫力満点で心に残ったでしょう。

過激さが増してきたところへ室内の気温もグンと上がってきたようだよ。でも廊下に出るとキンキンに冷えている・・・・・一体全体に、この極端な温度差は何なんだろうね??!!(((´∀`*))****

 

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platform(chicago)

2021-11-28 02:03:52 | CHICAGO

プラットホームとは、鉄道駅において旅客の列車への乗降、または貨物の積み下ろしを行うために線路に接して設けられた台である。プラットフォーム、乗降場とも称する。 日本語では歩廊。略してホームと呼ばれることが多いが、これは和製英語となる。英語の発音は「プラットフォーム」であり、「フォーム」と略すことはない。 ウィキペディア

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