THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,185 小樽雪あかりの路オールディズライブ14(SAPPORO TRANSIT AUTHORITY編PART,1)

2022-03-07 14:51:25 | Live Set List

****ハイ、このライブレポートの主役が遂に登場です。時間を逆戻し体制で、心して読むようにお願いいたしまする!!****

8、16:45~17:15

どこでやっても浮きまくりのバンド「THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY(S・T・A)」

この日はいつもにも増して浮きまくっていました。

主催バンドのパーティーズの皆さん、演奏以外にもスタッフも兼任していてお疲れ様です。

結果ですか・・・・・イベント自体は、温かいお客様たちの後押しで大成功でしたよ。

 

STAはいつものように、もう開きなおりの精神に乗っ取り、己を信じて信念を貫き通すのみ。

13年連続13回目は単独での最多出演記録!!

ずっとその偉業は誰に譲る事もなく更新中(実は皆勤賞はマサのみですがね・・・・)

延期やら中止やらでも、なんとかかんとか今年初のライブに無事漕ぎつけることができました。

良かったあ・・・・。ホッとしたよ。

バンドからのメッセージです・・・・「北国唯一無二、極上のド迫力ブラス・ロック・サウンドを貴方のハート

へお届けします。心ゆくまでご堪能ください。ヨロシク!」

今回はSTA以外に管楽器が所属していたのは「ベリージャム」のチエミさんアルト・サックスのみ。

 

岩見沢コミュニティFMラジオ音楽番組でDJを努める御大ケニーさんが、マサのそばに寄ってきて「STA出演はまだ?待ちきれないよ!」とひとこと述べて微笑んでくれました。

毎度毎度のことながら、今回のSTAも大所帯を誇っています。もう誰も驚かないよね(笑)

ミキサー主任のミワくんはイベントが終了時に駆けつけてくるとのこと。

つまり今までずっと助手だったケイタ君が出世して最近は現場全体を任せられているのです。もう彼もすでにSTAに関しては熟知しているので余裕の構えです。

そして今回から新たなスタッフとして若きカサイくんが加わったのだ。

ドンドンと音響関連も活性化しているのですね。

事前にマサが彼等の手元へ提出しておいた詳細なるセットリスト、編成表、器材位置、使用ワイヤレス2機の周波数帯域が記載されている用紙で内情はバッチリと把握。

口頭による打ち合わせも済ませてあります。

 

当初STAは9人だったところを、コロナ禍での諸事情により次々と離脱する事態に陥ってしまいました。

久し振りのピンチ。

そこからは凄まじき行動にでた。

マサとアキちゃんの2人がありとあらゆるツテを使って、数十人に参加要請をする。

もうSTAメンバーの中には「曲目を変更するか、出演辞退したら」とか言う者も現れ出した。

それでもあきらめずに、交渉はひたすら続けた。

見通しが全然つかず、日にちも迫り、さすがにもう無理かなあ・・・と弱気になりかけた時、救世主が突然舞い降りた。後光がパアッと差して見えたくらいだ。

その人は一旦、御断りを受けちゃったミキミキ嬢!

この日、3番手の「稲葉美紀DEAR FRIENDS」でリードボーカルを華麗に披露した彼女だ。

実力派で人望も厚い人気者ゆえに引っ張りだこ。

以前にはSTA企画「リブレーション」で「40高中(セッキーも在籍)」にてアキちゃんとのツインキーボードで出演したこともあった。

その流れでミキミキちゃんがリーダーのセッキーに相談したらしい。

すると「なんで参加しない!?」と即座に一喝されたそうだ。

それで結局はアキちゃんに参加の意思連絡が届いたわけ。

もうぶっ飛ぶくらいの大快挙。

アキちゃんだからこそ閃いたアイディアだ。

飛び上がるくらいに喜ぶアキちゃん。

超久しぶりの共演を果たすわけだからね。

それもSTAにて。

尽力してくれたアキちゃん、男気を見せてくれたセッキー、そしてハード・スケジュールの中を調整して合流してくれたミキミキちゃん。

もうこの3人の方向に足を向けて寝ることは一生できないなあ・・・・。

奇跡って起こるもんだ。

神様はやっぱり見守ってくれているんだねえ。

そこからはスムーズにアキちゃんが中心となって、ミキミキちゃんとの打ち合わせに突入。

ファニーからもブラススコアを送ってもらい、キーボード&ホーンの曲ごとの振り分けを行う。

この辺は手慣れたものだね。

プロフェッショナルな手腕を発揮。

メンバー達の中には初めてプレイする曲もある中での意見調整。

本当に頭の下がる思いだ。

しかもミキミキちゃん自ら「コーラスがいないのならば私がやりますよ!」ときたもんだ。

もう驚愕だよ。

至れり尽くせり。

慣れないブラスロックだけでも、てんてこ舞いのはずなのに・・・。

本格的なハーモニーまでをも実現してくれた。

凄いなあ・・・・。

地獄から天国に昇りつめた至福の瞬間。

 

諸々の詳細はこれからのライブレポートでお届けしますね。

そんなこんなで総勢7人で賑々しくお送りします。

2人がホーンセクションで占められています(ツインTPのみ)。

これも毎度お馴染みのメンツなんだけど異色の編成なのですよ・・・・。。

でも広いステージゆえに皆ノビノビとプレイに専念できます。

 

満を持して、ニュー・ギター・ヒーローとして正式に迎え入れ一昨年の9月小樽屋外ライブイベントで初めて参加した西やん。

手ごたえを双方共に感じて再度合流したのがマリンホール。

彼がパーカッション時代を含めると早いもので、あっという間に2年以上が経過しているのですね。

もちろん、STA内に多方面でグッと新鮮なる息吹を吹き込んでくれました。

安定感抜群のテクニックは当然として、最大の目玉でもある彼の知性を糧に、益々エネルギッシュなパフォーマンスを繰り広げてくれますよ。

ファッション・リーダーのアキちゃんは、相変わらず見事にドレスアップしたセクシーなイデタチで乗り込んできましたよ。

対バンの盟友達も、こぞって応援に駆けつけてくれました。

 

全員たった2回きりのスタジオ・リハーサルなのに、よくもまあ責任重大なるパートを各人が演じてくれました。

毎回のSTAライブ時も、同様ですが、今回のセットリストはメチャクチャに複雑怪奇なる高難易度な内容。

そこのところは真面目で努力家で何にでも真摯に取り組むメンバー達。あの手この手を尽くして、皆がそれぞれに孤軍奮闘で全曲を己のものとして習得していました。

演じているメンバー達自身が驚愕していたくらいです。

火事場の馬鹿力なんでしょうね。

各自は多くを語らないけれど。

いつも無理難題ばかりふって申しわけない・・・・。

でも結局悲鳴をあげながらも皆、ドップリとはまってエンジョイしているのだから嬉しい限り。

ブラスロックの魔力が成せる業。

そのような猛者ばかりがここに集っているわけです。

ゆっくりする間もなく、ホーン・セクション達は最後に客席テーブル上でスコアやタブレットとニラメッコしながら一通りの最終打ち合わせ。

 

マサは出番前に会場をぶらついていると、可愛い弟分のサッサが綺麗な彼女をエスコートして現れた。

12月のウイズユー以来の再会だ。(その前は4月の小樽ビール園ライブ)

4月にはラフな髪型、クリスマスの時はリーゼント、で今回は髭と髪を伸ばしていた。彼女が呆れていたくらいだ。

まあ、それもこれも若さの特権でもあるし、探求心公正なミュージシャンらしいね。

そのサッサがマサのフェンダーUSAジャンパーに目ざとく反応した。

「ギブソンもあるよ!」

羨望の眼差しがキラリと輝いたのを見落とさなかった((´∀`*))

 

それと、実はメンバーの中には毎年今時期、必ずと言っていいほどインフルエンザになった者、高熱と咳に悩まされた者などなど、病み上がりミュージシャンがいるのです。

恒例のようになっている。

こんなありがたくないサプライズはノーサンキューだ・・・・。

で、今冬は皆、万全の体勢で臨めるね・・・とホッと胸をんでおろしていたところ・・・・・コロナ感染者もいないし・・・。

入口カウンターでは体温検査もバッチリと受けて通過。

現在のメンバー達だからこそ成せる、スムーズなる奇跡の離れ業。

かえってそれらを楽しんでいるようにも映りました。

今さらながらも大したもんだなあ・・・と痛感した次第。

一緒の舞台に立っていながらも、思わずゾクゾクしたほど。

何のトラブルもなく無事にこなしていました。テンションもマックス状態だね。

以前のメンツならば確実に、大恥ライブとなったことでしょう(STAは何があろうと、一度も穴を空けたことがないのが自慢)。

まさに、いついかなる時でも常に危機に瀕している、いつでも危なっかしいバンドが何とかかんとかここまで辿りつけました。

 

前にライブを終えてステージ後片付け中の「セイラーズ」メンバー達に「お疲れ様」とねぎらいの言葉をかけて、入れ替わりでSTAいざ出陣です!

いつものようにミキサー担当の2人とパーティーズのスタッフ達が手馴れた段取りで迅速丁寧なるセッティング。

心強いなあ。

マサの元にはカサイ君直々にシュアーワイヤレスレシーバーを受け取りにきた。

一生懸命な姿が初々しくも清々しいね。

ケイタくんは白いビニールテープを即座に貸してくれたよ。(マサは古いセットリストを持ってきてしまい、慌てて交換・・・ビックリしたなあ・・・・)

アベさんやセッキーはホーンセクションと歓談しながら写真撮影ポーズ。

すでにビールを飲んでいるらしく、ほんのりとほっぺたが赤らんで上機嫌の様相を呈しています(笑)。

ケイタくんの指示に従って2管がいっせいに音出し。

マサ&ミキミキちゃんもマイクチェックに勤しむ。(アちゃんはコーラスマイクの使用を直前で断念・・・・)

最近のSTAメンバー達はセッティングがすこぶる早い。

大所帯だと何かと面倒をかけてまごつくものなんだけど、無駄の無い手馴れた速やかなフットワークで軽妙な動き。

涼しい表情だ。

セッキーもセッティングに尽力してくれた。

アキちゃんのキーボードだけにとどまらず、ヤスのところへいって同じSTAドラマーとしてお手伝いしてくれた。

文句なしにナイスガイとはセッキーのためにあるような言葉だ。

ありがとうね。

もうこうなったら演奏に100%専念できるというもの。

tromboneなし、サックスもパーカッションもなしというハンディもなんのその。

怖いものなしの勢いにのって戦闘態勢が整った。

****MEMBER****

MASA・・・B VO

ENーCHAN・・・TP

NISHIYAN・・・G

FUNNY・・・TP

YASU・・・DR

AKI・・・KB

MIKIMIKI・・・KB CHO(SPECIAL GUEST!)

****SET LIST****

1,INTRODUCTION・・・CHICAGO

2,MAKE ME SMILE(ぼくらに微笑みを)・・・CHICAGO

3,SATURDAY IN THE PARK・・・CHICAGO

4,SUNSHINE OF YOUR LOVE・・・CREAM

5,VEHICLE・・・IDES OF MARCH

6,GOT TO GET YOU INTO MY LIFE・・・THE BEATLES

7,25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO

全員のセッティング状況を細かく見計らってマサがスタッフのカサイくんへアイコント。

マサがロングブーツを履いているアキちゃん(これを脱ぐのはキツクテ至難の技らしい・・・・マサが手伝ってやったくらいだ(-_-;)が発するプログレッシブ風なSEを確認後、手拍子でテンポを送る。

西やんがスペイシーなギターミュートカッティングサウンドで、一種独特なる異空間を作り上げる。

すかさず合図を返すと、それに便乗するかたちでヤスも剃刀のごときハイハットワークで応える。(この2人は何でも受け入れてくれるから調子にのったマサは思わず頭を抱えちゃうような要求をしょっちょう投げかけるんだけど、それら全てを軽くその場で仕上げてくれるんだよね。その手腕は大袈裟ではなくゴッドハンドの如しだ!)。

本編へのプレイが待ちきれないという様子。

マサは威風堂々とスタンバイ。

 もうすっかりと手慣れた感じの司会進行役サイトウ氏が、会場後方から落ち着き払った声で華々しくナレーションを告げる。

「たいへん長らくお待たせいたしました。いよいよはじまりますよ!今か今かとお待ちの皆さん。そうですよね。これから熱いステージをお届けして参りますよ。もはやお馴染みとなりました大所帯バンドが小樽運河プラザに颯爽と帰ってきました。ハーイ!!北国唯一無二の札幌発ブラスロックバンド!

ド迫力ホーンセクションを心ゆくまでドップリとご堪能ください!メンバー一同この日この時この座間を心待ちにしていました!それではヨロシク!THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY~!!」 

ジャストなタイミングで「オーケー!1・2・3~!!」(思い切りカザマくんがリバーブを深めにかけてくれたよ!)

波状攻撃へ、火蓋が切って落とされました。

猪突猛進の狼煙を上げる「イントロダクション」。

さすが、この人数だけに勢いが桁違い(本来はもっと多いんだけどね・・・・)。

プレイしている我々でさえ自分たちの音にエキサイトして、アドレナリンの噴出が止まらない。

すでに掴みはバッチリとオーケーだ。

普段は寡黙なヤスもスティックを手にスィッチが入ると、ドラム・ビーストに豹変するのです。

その上、4年前の4月にマサが東京で観て来たCTAの土産話が今でも相当感動的に残っているらしくて、ずっと刺激を受けている御様子。

如実にドラミングの随所にダニー・セラフィン成果が現れていますよ。!

イントロの爆音が情け容赦なく多方面へと襲い掛かる!

ほほえましい光景に常連組が客席でやや控えめに参戦。

写真&ビデオ撮影にと勤しんでいます。

皆さん、この変拍子の連続やコロコロ変わる変態的なリズムに、よくもまあピッタリと手拍子をあわせてくれますねえ・・・と舞台上から失礼ではありますがしばし見とれてしまいました。

もうどれだけの回数この曲をオープニングでプレイしてきたことでしょうか。

メンバー一同愛して愛してやまないじゃじゃ馬のような曲。

その中でもこの日ほど迫力一杯の完成度を誇ったことはなかったのでは?!出色の出来と自画自賛(ここ最近は正直な話、ふがいない演奏が続いていたものでして・・・・・)。

モニター・スピーカーに片足乗せて、マサが野獣のごとく吠えまくりながらも襲いかかる。

アグレッシブなアクションを巻き起こす。

計算されつくしたニシヤン独特なるシャープな音色のギターが、ヤスのタイトかつパワフルなドラミングに絡みつく(この黒いレスポールタイプのギターは謎多き怪しいメーカーの貴重なる一品。コンディションも良好な光沢を放っていますが本人は詳細を決して語らず・・・・マサも必要以上に問いただしたりはしない・・・笑)

看板ともいえる2管によるホーンセクションのリフは、益々厚みを増してきましたね。

舞台両サイドからの弦楽器達による絶え間ない猛追。

後方サイドからは、ドラムが遠慮なしにグルーブを構築しながらの進撃展開。

会場をまるごと覆いつくすかのような、ホーン隊による異次元模様の高鳴り。

なんという高揚感であろうか。

鉄壁を誇るホーン・アンサンブルが嵐のごとく吹き荒れて、全体をリズム・セクションが引き締めるという構図が今回のおおまかなる課題。

さてさてライブの魔物はどこに潜んでいるのかな?・・・・今回は一体全体何を仕掛けてくるのか??

さあ、第一関門の地獄にガッシリと突入だ。

12月の反省点は見事にクリア。手堅く突破した後に待ち受けていたのは、ブレイクによる一瞬の静寂。

切り込み隊長はいきなり初参入のミキミキちゃんによる、やや食い気味かつ流麗なるシンセサイザーによる掟破りのトロンボーン・ソロで場面転換。(アキちゃん直伝)

大した度胸の持ち主だ。

ここがミキミキちゃんの凄いところ。

さすがに百戦錬磨の達人だからこそ成しえる技。

何事もなかったかのように振舞っていたよ(ヤスによる縁の下の力持ちも忘れてはいけない)。

能あるタカは爪隠す!と、昔の人はうまいことを言ったモノだ。ねえ、ミキミキ君よ!

1回目のスタジオリハ前にブレイク部分による拍数の謎を解明するべく独自でスコアを探しだしてきて見事に解明したのだそうですよ。

なんと自宅に宿題として持ち帰り3つのコードで繰り広げられるソロ・パートを、極上のエモーショナル・ラインで纏め上げてきて披露したのだ!!

すさまじき探求心。

 エンちゃんもギリギリ滑り込みのリハなしぶっつけ本番だから正直な話、不安要素てんこ盛りだったんだけど、それも取り越し苦労だったようです。

マサによる流麗なる美しきオクターブベースに導かれて場面転換。

これがまたとびっきりに効果絶大さ。

マサいわく「STAのバディ・リッチ」と言わしめた手数王から、リム・ショットに切り替えてのヤスが猛然と先導しつつ、お次はベテラン・ファニーちゃんの出番。

彼のトランペット・ソロは熟練の極致なので、大船に乗った気分に浸れます。

一聴しただけで安定感抜群。

時折ヒステリックなハイノートなども懇切丁寧クールにヒットしていてニンマリ。

正直な話、この曲はトップがキツイとのこと・・・・それは、うなずけるねえ‥‥でもご挨拶ソングだからねえ。

不動のポジションなのですよ。

悪しからず。

エンちゃんは「滅多にこのソロを他の人が吹くところを聞けないので新鮮」と語っていました。

バッキングによる強弱のサポートも効果覿面だ。

もうこのあたりにたどりついた時点で会場中の空気は一変。

なにやら恐ろしいくらいにもの凄いことがステージで起こっているぞ・・・てな感じでかぶりついている。

ニシヤンは臨機応変、歪みからコーラスサウンドまでコンスタントに幅広く音色をエフェクターで器用に切り替える(ここはスタジオリハ時に取り決めたこと)。

そして第3の男、そのニシヤンによるワイルドなギターが火を噴いた。

いきなり過激なハーモニクスを導入部分に一気呵成に飛び出して、益々進化したソロを、これでもかあ!と言うくらいにぶちかます(よくもまあチューニングが狂わないねえ)。

ただひたすらにエキセントリック。

序盤はテリー・キャスのフレーズに敬意を表する・・・・。

へヴィーなサウンドは、これだけにとどまらずフィードバックにより加速。

音数がドンドンと増していき、とどまることを知りません。

身をのけぞらせてイナバウアー・アクション。

チョーキングなどを交える際にはギターを激しく揺さぶって身をよじる。

あれだけのプレイだけでも引き攣るところなのに、ビジュアル面も大きい。

ニシヤンがもう一つ所属しているバンド、リミックスの時は大股開きスタイルなんだけど、STAでは常に横向きポーズで全体を注視している。

これが彼の楽器別スタイルなんだね。

そして遂にテリー・キャスのギター・ソロをほぼ忠実にコピーしちゃったんじゃあないのかい!?

ビブラート、グリッサンドに至るまで再現しているよ。

この前面へのせり出しシーンはヒロリンのリクエスト。

極めつけは第2期JBG時代のコージー・パウエル直伝によるヤスが、力漲る究極の稲妻フィルインで拍手喝采。

サンキュー!

いつもは沈着冷静なるヤスもノリノリな様子で、このヒトトキを満喫している様子。

すっかりと脳天ヒューズはスパークしちゃったみたいだ。

いくつもの修羅場を潜り抜けてきたからこその、説得力ある支柱だ。

エンディングにおけるベルトーンも、アキちゃん渾身の1音を筆頭に見事な連携で繋がった。

そしてニシヤンからホーンセクションへと受け渡る流れへ。

ここで繰り出したニシヤン入魂のピッキングがジミヘンのようにウォームで破壊力があって戦慄が走りました。

これぞまさしくロックの原石。

いかなるアクロバティックなテクニックをひけらかすよりも、「ギュウイ~ン!」一発でひれ伏させるほどの衝撃と説得力。

マサが後方に設置されたドラム用のお立ち台に左足を乗せ、右手を頭上に掲げてグルグルと何度も素早く回転。

ヤスと呼吸合わせ、雷鳴のような怒涛の連打をスリリングに交えて激しいジャンプでフィニッシュ。

以前、ASの女傑ミキティいわく「マサとニシヤンは何かにとりつかれているようだった」とのコメントを述べていましたっけ。

「ありがとうございます。sapporo transit authoritです!

皆さん、楽しんでいますか?YEAH!!」

アキちゃんの秘密兵器、鍵盤による大歓声がここで炸裂。

「見てもらえばおわかりのとおり、本日は我々の売りでもあるホーンセクションがツイントランペットのみです・・・。

今のコロナ禍による打撃がこんなところにも表れているのですね。

でもそんなSTAに頼もしき救世主が現れました。

本日の午後2時に出演していた稲葉美紀DEAR FRIENDSのミキミキちゃんがスペシャルゲストとして参加していただけることになりました!

(再びアキちゃんの秘密兵器!!((´∀`*))でドッと沸く)

というわけで、アキちゃんとの美魔女コンビによるツイン・キーボードでお送りしたいと思いますので、最後まで楽しんでいってください。よろしく!!

ALLRIGHT?ALLRIGHT??

NEXT NUMBER ・・・・MAKE ME SMILE !!!」

(1・2・3・4!)

ジャスト・タイミングから、ヤスによる軽快な4カウントが即座に空間を打ち破る。

 この曲もドテッパラに炸裂する一撃が狂おしいくらいに激しく、やはりイントロが常に豹変、それでいてごり押し感なくスッキリとスマートにまとまっているところがやたらと発揮されていて痺れます。

 実はね、この曲、小樽でSTAがライブのたび、会場にいる外国人の方達から「MAKE ME SMILE !」とリクエストされていたのですよ。

 あちらサイドのほうにめっぽうウケがいいみたい。(この日は残念ながらいなかったけど・・・・)

 でもいろいろとややこしい事情があってしばらくお蔵入りしていたんだけど、最近はめでたくそれも解除されて徐々に日の目をみてきたというわけ。

でも再度取り組むからにはグレードアップは常識。

みっともない不協和音も晴れて排除され、STA流の果てしなき無き王道ともいえるパーフェクトな曲になったよね。

めでたしだ。

 最近のS・T・Aはけっこう、こいつに馴染んできたよ(ホーン隊にとっては鬼門かな!?だってトロンボーン・プレイヤーが作った曲だからね)。

 この曲でもリード・ボーカルはマサ。

最近トライ中なんだよ。

苦労しました。

マサはユラユラと腰振りダンスで観客を誘惑?挑発??。

美紀ミキちゃんは、ここでも、相変わらず虎視眈々と大奮闘。(先輩たちは優しく彼女を好サポート)

 血沸き、肉踊る現象とはまさにこのこと。

 各メンバー達は多方面の分野にまたがって八面六臂のフル稼働しているから、このくらいのことなんてお茶の子さいさい。

ダンディーなエンちゃんは、なかなか堂に入ったプレイスタイルで男ならではの色香をタップリと漂わせて吹き込む。

真横で負けじとファニーもハイノートヒッター。

これにはマサも、毎度のごとく戦慄を覚えるのだとか。

2管という編成だけでも贅沢すぎるのに、ご両人とも全くタイプの異なるプレイヤーゆえに面白い化学反応がしょっちゅう勃発するものだからたまらないよ。

 ホーン&シンセブラスによるバッキングは疾走感の塊のようなブラスロック代名詞をはかる。

エンディングではニシヤンによるトリッキーなる16フュージョン仕込みの速射砲ピッキング・ギター・ソロ(アキちゃんが特に好きなところ)。

 ニシヤンのギター音って大きいんだけど、ちっとも耳障りだったりうるさく感じたりしないんだよね。

これってやっぱり巧みなる音作りだ。

特筆すべき点はミキミキちゃんによるコーラスワークだ。

爆音に圧倒されてけっこうきつかったらしんだけど、バッチリとハモッテくれてゾクッときちゃったさ。

 ブラス隊による緻密に構築されたアレンジの妙が、更なる完成度と緊張感を増幅させつつも第1楽章を終了(本来ならば全部で7楽章なのだ)。

 フェイドアウト部分は入念にスタジオで打ち合わせたとおり、メドレーで永遠のピアノ・スタンダードへとバトンを渡す。

ああ・・・・こういうタイプの曲を演奏するたびにパーカッションプレイヤーが欲しいよう・・・・・と、しみじみ心から願うよ。

ここからは中盤戦だ。

ちょっと捻りを加えて実験的要素も盛り込んでみたよ。

マニアならば思わずニンマリだ。

皆、全身汗まみれながらも、気持ちがよさそう。

それでははじまり、はじまり!!~~

「WOW!サンキュー!いつにも増して浮きまくりのSTAではありますが(パチパチと拍手をいただく)、こんなにもお客さん達が残ってくれて感激しております。

今、演奏した曲達、知っている方はいますか?」

お馴染みの連中が続々と手を挙げた

「当然、知ってるよ!!」

「君たちはいいの!!(((´∀`*))

それでは、これまでは初期シカゴのブラスロックが続きましたが、ここではソフトな響きのチューンを。

特に人気の高い曲をやります。

今日は土曜日だから、この曲をやるよ!・・・・アベさんのお気に入りさ。どうぞ~~!!」

と言った途端にミキミキちゃんが寸分の狂いもない間合いで場面転換力強い連打へ!!

の方向へ向き直った瞬間、絶妙のシンコペーションを基調としたあまりにも超有名なるイントロをピアノで嬉々としながら響かせる(前曲からの音色チェンジも素早くこなす)。

あれ!?どこかで聞いたことのあるピアノだ・・・・・

MIKIMIKIちゃんいわく「アッキーが加入したからSTAは確実にパワーアップですね!」とのこと。

まさしく、その通りだ。

でも今はミキミキちゃんも一緒にコラボレーション!

至福のひと時。

(オーディエンス達いわく、この曲がはじまるといつでも誰もが最高の喜びを滲ませてノリノリなんだそうですよ。こんな話を聞くとミュージシャン冥利に尽きるね。そうそう、実はこの日のライブを見に来たFさんも打ち上げ中、マサのもとに歩み寄って大好きなシカゴ愛を熱心に語ってくれました。

で、サタディ・イン・ザ・パークを一緒になってウキウキ歌ったそうですよ。最高の出会いに乾杯!!)

「SATURDAY IN THE PARK」

(1972年7月リリース初の1枚組オリジナルスタジオ・アルバムCHICAGOⅤからのファーストシングル。ビルボードHOT100にて最高チャートで第3位を記録)

シカゴ初の記念すべき反戦的意味合いを含んだミリオン・ナンバーがはじまった。

当然ここでの主役は、最初から最後までピア二ストのミキミキちゃん。

最大の見せ場であり、彼女の真骨頂。

(アキちゃんの根性の入り方も半端ない。アメリカ製のテンガロンハット、胸元が大きく開いたセクシーなシャツ、場数を踏むたびドンドンと立派なロッカー然として進化している)

このテンガロンハットを小樽で見たミキティはすかさず「まるでSTAみたい!」と歓喜の声を上げてその場で被ったんだそうですよ。

こんな素敵な曲をプレイするバンドって、ナンマラいかしているでしょう。

スタジオリハでは特別なる思い入れを込めて取り組みました。

なんたって長年にわたって正式なキーボードは不在だったんだからね。

当初マサはピアノなしではやる意味なし、と判断してストレス回避も含め、泣く泣くお蔵入りさせようとした。

ところが機転を効かせた久留氏、次いでニシヤンがギターコードでのパターンを演じて「どうかなあ!?」と主張。

半信半疑それが演じてみると思いのほか、心地よい仕上がりなので、以降はギターアレンジバージョンでずっと披露していたのだ。

もはや手慣れたもんだよ。

これはすこぶる斬新で快感。

まるで違和感もなく、結果的にはやって良かったねえ。

西やんもこれをギターメインで演奏することを密かに夢見ていたんだから、そりゃあ至福の瞬間で天にも昇る心持ちだったことでしょうねえ。

加入前にアキ嬢はSTAライブを目前で見て「なるほど。こういう風にやっているんですね!」と目から鱗状態。

感心しきりだった。

それも参考にアキちゃんはありとあらゆる音源を片っ端から発掘してきて指癖や強弱、微妙なるタッチ感を調べ上げた。

その結果がここに結実してミキミキちゃんへと引き継いだんだよ。

文句の付けようなんて微塵もあるわけがないっしょやあ。

大役を果たしたね。

涙腺が崩壊しそうなほどだ・・・・。

この感動が欲しかったのさ。

本物だ。(近年は本家のロバートラムさんがショルダーキーボードやシンセで弾いてるんだけど、やっぱり生ピアノのニュアンスには程遠い。これが生命線なんだから。シビアな意見かなあ、これって・・・・だって愛するが故の正直な感想なんだから)

もちろん、それに呼応するように会場全体も熱烈なる声援へと反応が変わっていく(一旦、席に戻った観客たちも再びステージ前のフロアにてダンス)。

それにしても、この曲、一聴する限りだとシンプルに聞こえるんだけど、リズムの違いが如実に現れるのですよ。

サビにも奥の深い部分が垣間見えます。

マサは絶え間無く左右に、トレードマークともいえる軽快なステップを踏む。

ヤスは特にこの曲でのドラミングが冴えわたっていた(最近、独自のアイディアで加えたリムショットがことのほか素晴らしすぎてにやけてしまうほど)。

西やんもギター・ストロークの隠し味で、より皆さんが贅沢極まりないハッピーモードに浸れちゃうようにつま弾いているのだから不思議なものですよね。

ほとんどの人々がニコニコしながらも手拍子!

腕組みして目を閉じ、唸りながら、ジックリと聞き入っている人も発見。

会場のあちこちで嬉しそうに、両手をあげて大はしゃぎしている人たちも見えるではないか!?

数人のオーディエンス達も、ずっと横並びでタンバリンを打ち鳴らし続けているよん。

ステージ手前では、ある女性が簡単な振り付けを指導しながら曲と一体になってステップを踏んでいます。

西やんも時折横目でバンドを確認しつつも、リズムカッティングにのって延々と体を揺らす。

笑みを湛えたアキちゃんは目の前の観客達の笑顔にもすこぶる癒されたそうですよ。

世界平和を声高らかに提唱する、これこそスケールの大きいマンモス・ソング。

まさしくシカゴ版「イマジン」との呼び声高き、ターニング・ポイントともいえるアンセム。

愛と平和を謳歌しながらも反戦を訴える部分もさりげなく含まれているんだから、さすがしたたかで思慮深い我らのシカゴだ。

マサが歌いながら最前列に歩み寄ると、客同士が微笑み返し。

ミキミキちゃんも厄介この上ないこの曲のコーラスを軽々とこなしてくれました。

あのピアノを弾きながらよくぞそこまで器用に歌えるものだ。

他のミュージシャンらも、すこぶる気を吐いていますよ。

エンディングに至るまでマサからヤス、アッキーへと受け継ぐアイディアが見事に実を結んだ(これも2人でスタジオ入りしてみっちりと真面目にトレーニングしたもんね。過去にここまでこだわって突き詰めた人は皆無だ。今後ももっともっと煮詰めていこう!!)。

歌メロには人一倍のこだわりをもって挑んだ「WOWOWOW~!!」

うっとりするほどポップで幻想的なラストは、気合十分パーフェクトに完奏。

普段はホノボノと佇んでいるエンちゃんではありますが、やる時は綿密にバッチリ決めてくるところなんかさすがですよね。

マサが動きすぎて横に構えるエンちゃんのブームマイクスタンドにぶつかり倒しそうになるも、瞬時に抑えて事なきを得た。

「大丈夫ですよ!バッチリと掴んだから!!」とエンちゃん。

反射神経がいいねえ。

ようやくこの頃になると先ほどまでの緊張感は収まってきてリラックスしてきた。

肩の力も抜けてきて爽やかな疲労感がかえって心地よい。

ミキミキちゃんにアドバイスを送り、ホーンのシンセと鍵盤演奏を役割分担して完成形にまで持っていったアキちゃんの手腕には言葉を失うほど。

ライブのたびにアキちゃんファンは増える一方だ。

この日も新たな追っかけが出現。

ファン想いのアキちゃんは写真撮影や会話にも応じていたよ。

 

****これでライブ・レポートのPART、1は終了。後半戦は残すところ、あと4曲だ!

濃厚この上なき曲を立て続けにお送りします。

期待を裏切ることはしませんよ。****

 

 

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Gibson lesPaul(chicago)

2022-03-07 05:38:16 | CHICAGO

「レスポール」は、エレキギターの定番として極めて有名です。今やさまざまなブランドからレスポールタイプのギターがリリースされていますが、ギブソン社が1952年、フェンダー社の新製品「テレキャスター」に対抗して開発したのが始まりですから、ギブソン(とその傘下のエピフォン)製こそが本物の「レスポール」です。また、エレキギターを演奏する者は、特にロックを演奏する者は、レスポールの存在を無視することができません。

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